「宇宙兄弟」 小山宙哉 講談社
ただいま33巻まで発売されている「宇宙兄弟」。自分の夢だった宇宙飛行士になった兄のムッタ、先に宇宙飛行士になっていた弟のヒビトの活躍や挫折、周りの人たちと関係を築きながら歩んでいくふたりの姿がグッと来ます。
「It’s a piece of cake!」
ムッタとヒビトを宇宙に導いてくれた天文学者シャロンが、自らの手術に向かう前に、月にいるムッタに送ったメール。「大丈夫!余裕です!」というような意味なのですが、この言葉は私の頭の片隅にもいつもあって、おまじないみたいな存在になっています。
楽しかったり嬉しかったり、悲しかったりもう嫌になったり、諦めたり怒ったり、人間はいろんな感情を持ちながら日々を送っています。ため息をつきたくなるようなとき、自分にはどうにもできないことがあるとき、
「It’s a piece of cake!」
大丈夫!きっと何とかなる。
自らに言い聞かせるようにこの言葉を呟くと、さっきより少しだけ、顔を上げられるようになるのです。