「もしも魔法が使えたら 戦争孤児11人の記憶」 星野光世 講談社
今年も終戦日が来ました。
この時期、戦中戦後の様々な出来事が報道されますが、身寄りを亡くした子供達がたくさんいたこと、又、その子供達がどのような道をたどったのか話題になることは少ないと思います。
ゴミのような扱いをされ、山に捨てられ、多くの子供達は死しかなかったでしょう。そんな中で生き残った数少ない方々のこの事実を後世に残したいと書かれた本です。
戦後74年、沖縄の地上戦、そして日本中が戦火で焼土になった事が風化されつつある今、今ある平和は“二度と戦争をしない”と明記した憲法が、日本が戦をしない歯止めになって守られて来たと私は思っています。
愛おしい人たちが二度とこの様な事にならないことを願いつつ、戦争の悲惨さを少しでも覚えている世代として、ぜひ多くの方々に読んでいただきたい一冊です。
重光通子