「土佐桃色話 発汗たらたらの巻」
また連続して梅原真さん関連。すみません、それぐらいこの人の作るものが刺さっているのです。
土佐に伝わる桃色話、ちょっと色っぽくて笑ってしまう落語を収録したこの本。
1985年発刊。イラストと、おそらく装丁が梅原さんの仕事。よく見てみるとその後の「紀州の変なみかん じゃばら」に繋がっていくような福顔が表紙に載っています。
和紙のザラっとした手触りと、糸綴じ、それも和綴じで糸が見えるように気を配った造りが素敵です。
なんだろう?梅原さんの作る本やモノは、土からそのまま生えてきたような、素朴で人の手の温度を感じるものばかり。とさちょうものがたりでもZineを作っている手前、お手本というか憧れのような存在です。でも真似してもおんなじものは作れないんですよね。
2枚目と3枚目の写真のように、巻末に配置された仕掛けもクスッとしてしまいます。
発刊から33年後にこうして手元に届いたことに、しかもかなり状態の良い状態に、代々の持ち主の愛情を感じました。
石川拓也