米は秋に収穫だけど、麦は梅雨時期に刈り取りをする。
小麦畑が黄金色に染まり、秋を思い出させる。麦秋とはよく言ったものだと思う。
雨の多い季節に収穫なので、天気予報とにらめっこしながらタイミングをうかがう。
収穫後も脱穀や天日乾燥があるので、気が抜けない。長雨はカビの原因となるし、干す期間が長すぎても実が日向臭くなったり、どこからやって来るのか蛾が湧いてしまうことがある。畑で実の完熟を待つより、早め早めに作業を進める方が失敗が少ないようだ。
今年は下草が多いためにバインダーが詰まってしまったりして、半分くらいは手鎌で刈った。束になった麦わらを、地面に打ち込んだ支柱の周りに立て、上からシートを被せて縛る。このまま数日乾燥させた後脱穀し、晴れた日に玄麦をシートに広げる。麦を歯で噛んで、カリッと割れるくらいを乾燥の目安にしてる。
今回の収量は去年の三分の二ほど。畑の低いところに蒔いた種が雨に浸かり、発芽率が悪かったからだと思う。それでも、しばらくは自家製小麦粉を楽しめそうだ。