メディアとお手紙

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高知新聞 閑人調 7

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とさちょうものがたり編集部の鳥山が、2023年春より、高知新聞の「閑人調」というコラムに寄稿させていただくことになりました。
このコラムには数人の執筆者がおり、月曜日から土曜日まで毎日掲載。月初めにその月の執筆者の氏名が掲載され、コラム自体には執筆者のペンネームが文章の最後に記されます。

鳥山のペンネームは「風」。月に2回ほど掲載される予定です。

 

ねむの花

今年のねむの花が咲いた。梅雨から本格的な夏へ移り変わる頃、圧倒的な万緑のなかに優しげな桃色が加わる。

よく見ると元は白く、まるで小さな花火のようなその花は、田のあぜや川近くの大きな木にいくつもいくつも現れる。

まぶしい夏空を背景に咲くこの花を見つけると思い出すことがある。

「ねむの花が咲いたら、大豆のまきどきだよ」

近所のおばあちゃんが教えてくれた言葉だ。大豆や小豆などの豆はこの時期にまくとよく育つという。

おばあちゃんは前の年に収穫して取っておいた種をまいて小豆を育て、あんこを炊いておはぎを作っていた。届けてくれるたびに子どもたちは「おばあちゃんのおはぎだ!」と小躍りしていた。今年もきっと、ねむの花を目印に種をまいたことだろう。

この地の花や木々、空や風、山の色が「この仕事をする季節がきましたよ」と教えてくれる。それはデータや決められた予定とは違う、この地で生きる人たちが培ってきたその土地ならではのカレンダー。

その暦が身体の内にあるかないか、知っているかいないかだけで目の前の風景も世界の見え方も変わる気がする。それは人間にとって大切なこと。そんな気がしてならない。

(風)

 

2023年7月19日、高知新聞に掲載された記事「閑人調」です。

7月、土佐町の道々でよく見かけるねむの花。ふわふわっとした、優しげな桃色の花を枝にいくつもつけます。高知に来てから初めて知った花で、とても好きになりました。

以前、近所のおばあちゃんが、その花を見ながら「そろそろ大豆をまかないかんねえ」「ねむの花が咲いたら、大豆のまきどきだよ」と教えてくれたことがありました。そう聞いてから、毎年咲くねむの花を見るたび、おばあちゃんの言葉を思い出します。その言葉を思い出すたび、おばあちゃんの顔と佇まいが心に浮かびます。

木や花、空や風を感じながら季節の移り変わりを知り、その時にするべき仕事をする。おばあちゃんのような培われてきた知恵と体感を持つ人をそばに感じるだけで、何か大切なことを思い出させてもらっている気持ちがします。

 

 

 

 

 

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高知新聞 閑人調 6

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とさちょうものがたり編集部の鳥山が、2023年春より、高知新聞の「閑人調」というコラムに寄稿させていただくことになりました。
このコラムには数人の執筆者がおり、月曜日から土曜日まで毎日掲載。月初めにその月の執筆者の氏名が掲載され、コラム自体には執筆者のペンネームが文章の最後に記されます。

鳥山のペンネームは「風」。月に2回ほど掲載される予定です。

 

スモモ

中学生の息子は大のスモモ好きである。まだ保育園児だった頃、収穫に行って好きなだけ取って好きなだけ食べ、スモモ好きに拍車がかかった。

それから早10年、「昔、取らせてもらったことがあったよね」とスモモ片手に懐かしそうに話す。幼い頃から相変わらず、畳に寝転びながら幸せそうに食べる姿は我が家の風物詩だ。

先日、近所の人が「スモモ取りに来や〜」と声をかけてくれた。大きなカゴを抱え、娘と収穫に行った。遠くから見てもたわわに実っているのが分かる。

真っ赤に熟れたスモモからは甘い香りがして、たまらずガブリ。みずみずしく、口の中が甘酸っぱさでいっぱいに。娘が「スモモが木になるなんて知らなかった」と言った。娘にとっては、今回が初めての収穫だったのだ。

娘も息子もスモモの深い紅色を忘れることはないだろう。それが甘くおいしいことも、枝をつかむように実をもいだことも、斜面を転がるスモモを追いかけたことも。

コンクリートの上では得られない体感を得られていることを幸せに思う。高知で生まれ育った人には当然と思える物事かもしれない。けれど私には、かけがえのないものとして輝いて見える。

(風)

 

2023年7月3日の高知新聞に掲載された「閑人調」の記事です。今回の記事の題名は「スモモ」。

6月はスモモの季節。土佐町の人から「これ、うちでとれたもんやけど」とスモモをいただきました。淡い黄色のもの、うっすら紅いもの、真っ赤なものと色もさまざま。ガブリとかじると、甘酸っぱい果汁がポタポタ。もう一個、と手が伸びます。

6月のある日、近所の人が「スモモ取りに来や〜」と声をかけてくれました。これは、その時のことを書いたものです。

高知新聞の「閑人調」の担当者の方に原稿を送ると、「斜面を転がるスモモを追いかけた」というくだりを「そうそう!」と共感してくださいました。高知ではよくある風景のようです。6月、高知のあちこちでスモモを追いかけている人がいるのかと思うと、何だか楽しいです。

高知で暮らしている人たちは、案外、同じような原風景を共有しているのかもしれません。

 

 

 

 

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高知新聞 閑人調 5

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とさちょうものがたり編集部の鳥山が、2023年春より、高知新聞の「閑人調」というコラムに寄稿させていただくことになりました。
このコラムには数人の執筆者がおり、月曜日から土曜日まで毎日掲載。月初めにその月の執筆者の氏名が掲載され、コラム自体には執筆者のペンネームが文章の最後に記されます。

鳥山のペンネームは「風」。月に2回ほど掲載される予定です。

 

梅仕事

今年も梅の季節がやって来た。産直市で梅の姿を見つけ、1年ぶりに懐かしい 友人に会ったような気持ちになる。毎年、わが家では梅シロップを作る。このシロップを水や炭酸水で割ってごくごく飲む。これで夏バテ知らず、暑い夏に欠かせない飲み物だ。

まず梅をきれいに洗って水気を拭き取り、ヘタをようじで取り除いてガラス瓶に入れていく。コロンと弾む音が心地良い。瓶の底が梅で隠れたら次は氷砂糖を。この作業を交互に繰り返していくと黄緑色の梅と透明な氷砂糖の層が出来上がる。この色合いを眺めながら、今年の梅仕事を無事終えた達成感を味わうのもまた良い。

今年は小学校5年生の次女と一緒に作った。保育園児の頃から手伝っているので、もうすっかり一人前の仕事ぶりだ。次女の楽しみは氷砂糖。瓶に入れるタイミングで自らの口にもパクリ。 そういえば氷砂糖を買う時から既にウキウキしていた。

そんな次女を見て、私自身もそうだったことを思い出した。母が梅酒を漬ける時に口に入れてくれた氷砂糖、それが何よりの楽しみ だったことを。

長女と長男もしてきた梅仕事。子どもたちが大人になった時、この季節の恒例行事をふと思い出してくれたらうれしい。

2023年6月12日に高知新聞に掲載されたコラム「閑人調」です。

我が家の恒例行事である「梅仕事」、梅シロップ作りのことを書きました。

子どもたちと一緒に梅を洗い、梅のヘタを取って、氷砂糖と一緒に瓶へ。氷砂糖を口に入れながらの作業はとても楽しいです。

「梅、いるかよ?」と近所の人が声をかけてくれることもあり、そんな時はさらに梅シロップを仕込みます。いくつも並んだ瓶を見てはちょっとした達成感を味わえるものお楽しみです。

この記事を読んでくださった方が「うちも梅シロップ作ってるから、いつでも家に寄ってね。ごちそうします」とメッセージをくれました。

四季折々の野菜や果物が地元で手に入ること。それらを工夫して使い、周りの人が喜ぶものを作ること。それはこの地の人たちがずっと昔から大切にしてきたことです。それがどんなに豊かなことであるか、日々噛みしめています。

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高知新聞 閑人調 5

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とさちょうものがたり編集部の鳥山が、2023年春より、高知新聞の「閑人調」というコラムに寄稿させていただくことになりました。
このコラムには数人の執筆者がおり、月曜日から土曜日まで毎日掲載。月初めにその月の執筆者の氏名が掲載され、コラム自体には執筆者のペンネームが文章の最後に記されます。

鳥山のペンネームは「風」。月に2回ほど掲載される予定です。

 

初ガツオ

産直市の魚売り場へ行った。今が旬と言わんばかり、 今にもピチピチ飛び跳ねそうな魚が並んでいた。初ガツオだった。黒潮に乗ってはるばる太平洋を北上してきた初物、 目が合ったからには夕飯のおかずは決まりだ。でも丸ごと一匹をさばく自信は恥ずかしながらゼロ。冊を買うことにした。

売り場に並んだ冊には皮がついている。刺身にするには皮をはいだ方がいいのだろうか。店員さんに聞くと「皮付き、皮なし、どっちもいけるよ。好みは人それぞれ!」と笑う。
よく見ると皮は2種類。青味を帯びた黒、そして銀色に光って筋が入ったもの。違いがわからず、隣で熱心に選んでいたおんちゃんに聞いた。

「黒は背中、銀は腹じゃ。腹は脂が乗ってたたきにするとうまいで!わしは腹が好きじゃ」とガハハと笑う。 そして「ほら見てみい。背 中と腹の色が違うろう」と氷の上のカツオの群れを指差した。本当だ!

せっかくだから背も腹も買い、夜、皮付きのまま厚めに切っていただいた。背と腹の味の違いを考えながら食べたのだが、私の舌ではよく分からなかった。

が、初ガツオは口の中でとろけ、幾度となく店員さんとおんちゃんの笑顔を思い出させた。とても良い5月の一日だった。

 

2023年5月30日に高知新聞に掲載されたコラム「閑人調」です。

今回は産直市に並んでいた初ガツオのことを書きました。

氷の上に並んだカツオたちはピチピチと銀色に光り、ぎろりとこちらを見ていました。はるばる太平洋を北上してきたのかと思うと、何とも愛しくなってきます。

冊をどう選んだらいいのか迷う私に、産直市の店員さんは「皮付き皮なしどちらが美味しいか」、おんちゃんは「背と腹の違い」を教えてくれました。
お二人とのこういったやりとりも、初ガツオをさらに美味しくしてくれました。

高知の食、高知の人。その掛け算が高知の魅力です。

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高知新聞 閑人調 3

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とさちょうものがたり編集部の鳥山が、2023年春より、高知新聞の「閑人調」というコラムに寄稿させていただくことになりました。
このコラムには数人の執筆者がおり、月曜日から土曜日まで毎日掲載。月初めにその月の執筆者の氏名が掲載され、コラム自体には執筆者のペンネームが文章の最後に記されます。

鳥山のペンネームは「風」。月に2回ほど掲載される予定です。

 

日常

5月。田んぼに水が入り、水面はまるで鏡のように空の雲を映す。苗床では稲の赤ちゃんが緑の絨毯のように生えそろい、田植えの日を待っている。

ある日の夕方、田んぼのそばでカメラを構えていた。「何を撮りゆうが?」背後の声に振り向くと、近所の人だった。「田んぼに映った夕焼け雲が奇麗やと思って」と答えると、 その人は笑って言った。「私には毎年、いや毎日見慣れた風景やけど」

撮影していたのは自宅から徒歩1分。私にとっても見慣れているはずの場所だった。でも、その日常の風景をはっとするほど美しいと思うことがある。この日もそうだった。

ある時は道端に咲く小さな花だったり、山並みの上に浮かぶ黄金色の月だったり。雨が降ったあとの川の蒼さやウグイスの声も然り。一見何げない、身近な存在にあらためて気付く時、今まで一体何を見ていたのかと愕然とする。

私たちが生きる世界は美しさを併せ持つ。その美しさは身近なところにもちりばめられ、見ようとしないと見えないものがある。逆に言えば、見ようとしたら見えるということだ。

何げない日常が今日という日を支えてくれている。日常が 特別。高知に来て、尚更そう感じている。

(風)

 

2023年5月11日、高知新聞に掲載された「閑人調」です。

仕事や子どものこと、家のこと…。次から次へやること満載、一つ終えると新たなもう一つがやってくる。常にやるべきことを考えて、それをこなすことで精一杯。夜ごはんの後はバタンキュー、畳の上でいつの間にか寝ていたなんてしょっちゅうです。そのたびに、今日もやってしまったと自己嫌悪。
そんな日々の中でも、時々目が覚めるような美しさやうれしさに出会うことがあります。ちょっとした余白を与えてもらったような、自分の呼吸を思い出すような感覚を得ます。
「日常が特別」。つい忘れがちなこのことを、この地の自然やこの地の人が思い出させてくれます。

 

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高知新聞 閑人調 2

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とさちょうものがたり編集部の鳥山が、2023年春より、高知新聞の「閑人調」というコラムに寄稿させていただくことになりました。
このコラムには数人の執筆者がおり、月曜日から土曜日まで毎日掲載。月初めにその月の執筆者の氏名が掲載され、コラム自体には執筆者のペンネームが文章の最後に記されます。

鳥山のペンネームは「風」。月に2回ほど掲載される予定です。

 

灯り

12年前、土佐町に引越して来てから、近所のおじいちゃんとおばあちゃんに大変お世話になってきた。2人は軽トラックにお米や野菜を載せ、たびたび家に来てくれた。土地勘もなく知り合いもいなかった時分、2人と交わすあいさつやおしゃべりにどんなに助けられてきただろう。

息子と山師であるおじいちゃんは年の離れた友人のようだった。一緒にタケノコを掘り、ビワやアケビを採った。学校から帰るとすぐ2人の家へ走り、一緒にテレビで時代劇や相撲を見るのを楽しみにしていた。

おばあちゃんが藁を綯う手は美しく、その技はまるで魔法のようだった。綯った縄に吊り下げられて揺れる柿と澄み渡った冬の青空。その光景は、高知の原風景の一つとなっている。

ある夕暮時、息子が「おじいちゃんちに灯りがついたねえ」とつぶやいたことがあった。そのことを伝えると「わしらあも同じことを思いゆう。(筆者宅に)灯りがついたなあって」。その言葉を思い出すたび、心に灯りがともる。違う土地で生まれ育った者同士が出会い、人生が重なる不思議と尊さを思う。

息子をかわいがってくれたおじいちゃんは4年前に亡くなった。でもきっと、今もどこかで見守ってくれている気がする。

(風)

 

2023年4月26日に、二本目の記事「灯り」が掲載されました。

「とさちょうものがたり」でも何度かお伝えしてきた、近所のおじいちゃんとおばあちゃんのことを書きました。
人こそ違えど、人はこういったつながりに助けられているんじゃないかなと思います。

先日、久しぶりにおばあちゃんに会いに行きました。コロナ禍では手紙を何度かやり取りしていたのですが、実際に会えることは何にも勝る。本当に素晴らしいことです。

この記事を読んだおじいちゃんの娘さんからお手紙をいただきました。この記事をお仏壇に供えてくださっているとのこと。

 ありがとうございます。

今日もあかりが灯る 1

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高知新聞 閑人調 1

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とさちょうものがたり編集部の鳥山が、2023年春より、高知新聞の「閑人調」というコラムに寄稿させていただくことになりました。
このコラムには数人の執筆者がおり、月曜日から土曜日まで毎日掲載。月初めにその月の執筆者の氏名が掲載され、コラム自体には執筆者のペンネームが文章の最後に記されます。

鳥山のペンネームは「風」。月に2回ほど掲載される予定です。

 

12年

高知県で暮らし始めてもうすぐ12年になる。長いようであっという間だったが、12年間変わらないのは 「高知に来てよかった」という思いだ。私が住む土佐町は人口約3500人の中山間地域。山の間を縫うように澄んだ川が流れ、四季折々の姿を見せてくれる。

春が近づくと朝露を含んだ土から湯気が立ち昇り、人は大地を耕し始める。道端にはフキノトウやナズナが顔をのぞかせる。空はトンビの鳴き声が響き、水路には水が流れ始める。そして山々に加わる桜色。この音、この色、この光。ああ、春が来た!

縮こまっていた背筋をぐーんと伸ばし、ちょっとそこまで駆け出したくなる。これからゼンマイやワラビなど山菜の収穫や、苗床の準備、お茶摘みも始まるだろう。

この地には豊かな四季の中で食べるものを作り、生きる人たちがいる。この地で生きる知恵と技術を持ち、土地のものを上手に工夫して暮らす。地に足をつけて暮らす人たちをそばに感じるだけで、じんわりと喜びが湧き上がってくる。

海山の恵みと心温かい人たちの存在、それは高知のかけがえのない財産であると思う。感じてきた「高知に来てよかった」。その数々をこれから綴っていきたい。(風)

 

2023年4月10日に一本目が掲載されました。

高知に来て、土佐町で暮らし始めてもうすぐ「12年」。本当に色々なことがありましたが、この地に来てよかったという思いはずっと変わりません。

掲載後、早速「記事読んだよ〜」と何人もの方から声をかけてもらいました。本当にありがたいことです。

 

「閑人調」では、日々の出来事や体験、それへの感想や考えを自由に書いて良いとのこと。高知での日々、土佐町での日々の中で感じてきたあれこれを、これから綴っていきたいと思います。

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「読むふるさとチョイス」で紹介されました

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読むふるさとチョイス

2023年1月24日、とさちょうものがたり編集部の取り組みが 「読むふるさとチョイス」で紹介されました。

「読むふるさとチョイス」は、全国各地の「地域のチャレンジを応援し、新しい取り組みを伝えるWebマガジン」です。

高知県内からは5つの取り組みが取り上げられ、その内の一つとして紹介していただいています。

とさちょうものがたりを始めたきっかけや、今までの取り組み、制作したものなど、ライターの池尾優さんが丁寧に記事を書いてくださいました。

 

こういった取材では、スタートしたきっかけをよく聞かれます。初心に帰るという意味でとてもいい機会をいただいているなあと思います。毎日忙しく過ごしていると、原点を忘れがちになってしまいます。忘れないようにしようと思っていても、目の前の物事に追われている状態に。でも、原点あってこその今、そしてこれからです!あらためてスタート地点を振り返るきっかけとなりました。

 

今まで土佐町の人たちをはじめ、たくさんの人のご協力や応援があったからこそ、やってこれました。「記事読んでるよ!」とか「ZINEを県外や海外の友達に送ったよ」など、そういった声にどんなに励まされてきたか。あらためて、感謝の気持ちをお伝えしたいです。ありがとうございます!

 

「読むふるさとチョイス」、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

 
 
 

高知県の5記事

 

また先述したように、今回は高知県から5つの取り組みが紹介されています。

 

各記事の写真を、とさちょうものがたりの石川が撮影しています。取材にご協力いただいた皆さまありがとうございました!

 

高知県ならではのビジネスや取り組みをされている皆さまです。こちらも合わせて読んでください!

 

 

● 中土佐町久礼 中里農園
● 馬路村農協
● 仁淀川町 ビバ沢渡
● 須崎市 株式会社パンクチュアル
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「USAGI カレンダー2023」、高知新聞に掲載されました!

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「USAGI カレンダー2023」、高知新聞に掲載されました!

2022年11月23日付の高知新聞に「USAGI カレンダー2023」についての記事が掲載されました。カレンダーが完成し、皆さんに届けに行った時のことを高知新聞嶺北支局の谷沢丈流記者が取材、記事にしてくださいました。

写真は香美市の障害者支援施設白ゆりの皆さん。カレンダーができるのを心待ちにしていてくれました。白ゆりの職員さんによると「カレンダーはいつできるの?」「いつ持ってきてくれるの?」と、利用者の皆さんから質問攻めにあっていたとか。

数字や文字を描いてくれた方には一部ずつプレゼントしました。ページをめくり、自分の描いた数字や文字を探して「これだこれだ!」と教えてくれたり、「自分の部屋に飾っていいの?!」と職員さんに聞いている方も。白ゆりの皆さんが拍手して喜んでくれていた姿を見て、こんなにも楽しみにしていてくれたんだなあと感極まるものがありました。

 

個性詰まったカレンダー

土佐町などで販売 県内障害者80人制作

 【嶺北】県内7カ所の障害者支援施設の利用者が数字や文字をデザインした2023年のカレンダーがこのほど完成し、高知市内の書店などで販売されている。施設利用者は「来年が希望に満ちた年になるように思いを込めた」と、個性が詰まったカレンダーをPRしている。
カレンダー作りは、土佐郡土佐町の魅力を発信するウェブサイト「とさちょうものがたり」編集部が企画し、今年で3回目。これまでの同町や長岡郡本山町、大豊町の施設利用者に加え、今年は高知、南国、香美の3市からも制作に参加した。
各施設の利用者計約80人は、9月ごろに制作をスタート。ペンや折り紙、葉っぱなどを使ってユニークなデザインを考えた。雪だるまやロボットの形をした楽しげな数字もあり、香美市土佐山田町山田の障害者支援施設「白ゆり」で生活する森田晃徳さん(55)は「ペ ンに希望や思いやりの気持ちを込めて書いた。特に若い人たちに見てもらいたいと目を輝かせていた。
税込み1,500円で千部限定。高知市の金高堂書店本店や土佐町のスーパー「末広」などで販売している。
問い合わせは同編集部(0887・72・9260)へ。

この記事を読んで、早速、金高堂書店さんで購入してくださった方もいたと聞いています。ありがとうございます!

高知県内7つの障がい者支援施設の皆さんと作った「USAGI カレンダー2023」。2023年の毎日が、ちょっと楽しくなることうけあいです。
ぜひ手に取ってみてくださいね!

 

販売開始!!「USAGI カレンダー 2023」

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高知新聞に掲載されました!

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高知新聞に掲載されました!

11月5日〜13日、土佐町郷土学習センターで開催中の「南正文展覧会」が高知新聞に掲載されました。高知新聞嶺北支局の谷沢丈流さんが取材してくださいました。

南正文さんは、以前土佐町で「Monk」というラーメン屋さんを営んでいた南一人さんのお父さん。少年時代に事故で両手を失い、絶望の淵に迷いながら、口で絵筆を咥え、描くことを見つけた日本画家です。

「お父さんの絵をたくさんの人に見てもらいたい」

一人さんのその思いから、今回の展覧会がかたちとなりました。

 

口筆で花や動物描く

土佐町で南正文さん作品展

【嶺北】
少年時代に事故で両手を失い、亡くなるまで口に絵筆をくわえて作品を描き続けた日本画家、故・南正文さん(享年61)の 作品展が、土佐郡土佐町土居の町郷土学習センターで 開かれている。淡くも気品あるタッチで花や動物などを描いた30点が並んでいる。13日まで。

南さんは大阪府出身。小学校 3年生の時、実家の製材所を手伝っていた際に両腕を機械のベルトに巻き込まれ切断した。中学2年時に口筆画家の故・大石順教尼さんに師事して日本画を学び、 亡くなるまでに約900点の作品を残した 。

展覧会は、南さんの次男、 一人さん(44)=四万十市= が同町のチャレンジショップで飲食店を開いていた縁で、町の魅力を発信するウェブサイト「とさちょうものがたり」編集部と企画した。主催は同町教委。

会場には、満開の桜の木や色鮮やかなスイレン、生き生きとした鶏などを描いた作品がずらり。 訪れた人たちは「口で描いたのにすごく精緻」「透明感のある色使いがきれい」などと鑑賞していた。一人さんは「包み込むような優しさや力強さが表れた作品ばかり。いろんな角度や距離から見て楽しんでほしい」と話していた。

(谷沢丈流)

会場では、正文さんのドキュメンタリー映画「天から見れば」を毎日上映しています。(無料です)
①10:30~12:00
②13:30~15:00

の2回です。

正文さんがどんな少年時代を過ごしたのか。絵筆をくわえ、絵を描き始めたきっかけはどんなことだったのか。家族とどんな時間を過ごしていたのか。

映画を見てくれたお客さまから「映画を見る前と見た後では絵が違って見える」という声をよく聞きます。

正文さんの奥さまの弥生さんが話していました。

「映画を見ると、正文さんは立派な人だったんだなと思われてしまうんやけど、正文さんはいたずらっ子で、優しくて、好奇心旺盛な少年みたいな人やった」

一筆一筆の向こうに在る、正文さんのお人柄も感じていただけたらと思います。

 

南正文展覧会

会場:郷土学習センター(青木幹勇記念館)

住所:〒781-3401   高知県土佐郡土佐町土居437番地

会期:2022年11月5日(土)〜13日(日)

時間:  10:00~16:00

主催:土佐町教育委員会
協賛:口と足で描く芸術家協会
共催:知の循環型生涯学習研究会
とさちょうものがたり編集部

 

 

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