「土佐町で暮らす」
このページは、ここ数年で土佐町に移住した方々を紹介しています。
細見優太さん
大谷地区在住 2018年3月移住
細見優太さんは神戸市から奥さんのあかねさん、お子さんの芽生ちゃん、果生ちゃんの4人家族で土佐町へ越してきました。現在は教育委員会で補導専門職としてご活躍中。土佐町に移り住むことに決めたきっかけや土佐町での暮らしについて執筆いただきました。―
夫婦ともに自然が大好きで、「いつかは自給自足の生活をしよう」と約束をしていました。しかし、神戸での生活は仕事や家事・育児に追われる日々。お互いに心のゆとりがなくなってしまっていることに気がつきました。
そんな時、気分転換も兼ねて、キャンプに行くついでに「移住先を探そう」と高知に来たのが2016年の夏。高知を選んだ理由は、日本最後の清流と呼ばれる四万十川を見てみたかったのと、妻が行ってみたいと言っていた”笹のいえ”があったから。
実際に高知に来てみると、人がとても親切。そして、田畑があって水や空気が凄まじく綺麗。さらに、嶺北には自分たちが理想としている暮らしを実践している方もいるし、移住者も多い。私たちにとっては文句の付けようがない場所で、本気で移住を考えるようになりました。そして2ヶ月後、色んなタイミングが重なり、生活を変えることを決意。8ヶ月間、海外を周りましたが、やはり嶺北が忘れられず、帰国。嶺北のどこに住むか悩みましたが、教育に力を入れているところに魅かれ、土佐町に移住を決めました。
土佐町では、教育委員会で補導専門職として従事させて頂いている傍ら、小規模ですが野菜を作ったりしています。実際に住んでみて、土佐町の皆さんは新参者の私たちにも優しく接してくださるし、面白い方も多いし、田舎の良い部分と先進的な部分が共存していて勢いを感じるし、とにかく感謝とワクワクの日々です。
今後は土佐町で、果樹や野菜が生き生きと育つパーマカルチャー(*)農園をベースに、人と自然に優しい場所づくりをしていきたいと思っています。
(*)パーマカルチャー:オーストラリア発祥の、「地球に優しい」「人に優しい」「分かち合う」という理念を持つ農業または文化。
小林優子さん
上野地区在住 2017年12月移住
神奈川県茅ケ崎市のご出身で、高知県へは2016年に移住してきた小林優子さん。現在、町内で建築事務所を開設し、耐震改修設計を中心に設計業務をしています。土佐町での暮らしで感じた事や今後チャレンジしたいこと等、お聞きしました。
-土佐町に住んでみてどんな印象をもちましたか?-
緑や川が綺麗。癒されています。お米、野菜、お味噌などの地元産の加工品、たまごや牛乳などもとても美味しいです。人が優しくて暖かいと感じています。
私が住んでいる上野地区は、いろんなお店に歩いて行けることと、各町村役場や高知市内へも行きやすく便利な場所だと感じています。
-お仕事について教えてください-
上野地区で建築事務所を開設しています。土佐町は移住を希望されている方が多い反面、地域によっては住宅が不足しているというお話を耳にするので、空き家の改修などで力になれることがあれば関わっていきたいです。
-趣味などはありますか?-
けしごむハンコを作るのが好きなので、いろんなハンコやハンコを使った絵葉書などを作ってお山の手づくり市などで販売したり、けしごむハンコ作りワークショップを開催したいです。
-移住して感じたこと等、ご自分のPRをどうぞ-
人とのつながりや四季の移ろいを強く感じられる暮らしができて満足しています。嶺北の耐震改修設計を中心にお仕事をさせていただいているので、地域でお仕事ができているのもうれしいです。今後は畑や田んぼも少しずつやりたいです。地域の人々ともこれからつながりを持てていけたらうれしいです。
宇田川萌花さん
大谷地区在住
2017年8月移住
-「以前から高知に淡い憧れを抱いていた。」と言う宇田川萌花さん。土佐町での暮らしで感じた事やどんな土佐町での暮らしについて執筆いただきました。―
これまでずっと国内外を渡り歩いてきて、そろそろ拠点が欲しいと思っていた時、ふとしたきっかけで嶺北にやって来ました。それが2016年の夏。最初は大豊に2ヶ月いて、そのあと本山町に1年弱住み、去年の夏に土佐町に越してきました。
私は苗字に「田」と「川」があるので、きっと田んぼと川が豊かな場所で暮らすんだろうな、と思い描いていたら、この土地がまさにそうでした。
土佐町に惹かれたのは何よりも人でした。特異な方が多いので(褒め言葉です!)、そんな人達と関わったら、どんな化学反応が起きるのか…そんな好奇心に駆られました。南国高知のイメージとは裏腹に、嶺北の寒さは厳しいですが、そのぶん人が暖かいので、無事2回目の越冬を果たせました。
当初はちんぷんかんぷんだった土佐弁も簡単な日常会話レベルまでに上達し、「なんちゃぁない」「かまん、かまん」の大らかな土佐精神も自分の中で徐々に構築されてきています。チャーテ、リュウキュウ、イタドリなど高知ならではの美味しい出会いもあり、自然の恩恵を身近に感じられる季ごこちと、ヒュッゲ(デンマーク語で「人とのふれあいから生まれる、居心地のよい空間」というニュアンス)の要素が土佐町には詰まっているところが気に入っています。
これまではNPO法人SOMAの「杣の学舎」の運営スタッフをしたり、英語やスペイン語指導と翻訳、クラシック音楽(主にフルートとピアノ)も教えていました。ハンガリー語もせっせと独学中です!4月からは学習支援員として土佐町小学校でお世話になることとなりました。皆さん、よろしくお願いします。
松井美紀さん
田井地区在住
2017年4月 岡山県津山市からJターン移住
松井さんは岡山県津山市の大学を卒業後に土佐町へ移住してきました。2017年4月から土佐町社会福祉協議会に勤務しています。
―土佐町に移住した経緯は?―
大学での学習を通して、将来は社会福祉協議会に就職して地域福祉に携わりたいと考えていて、大学の先生に相談したところ、高知県のなかでも土佐町社協が優れた実践社協であるとすすめられ、試験を受けることに決めました。
私の地元が高知県佐川町なので、佐川町から通うことも可能でしたが、土佐町民になり地域と関わっていくことを選びました。おかげで、夜においしいご飯をごちそうになったり、集まりによんでいただけたりと、土佐町の皆さんとより濃い関係をつくれているのではないかなと感じます。
―社協でのお仕事について教えてください。―
社協では「生活支援コーディネーター」として働いています。「とにかく地域を知ること」という上司からの指示のもと、様々な集まりや活動に参加してきました。いきなりの訪問にも快く受け入れてくれる土佐町の方々に感謝しています!
―最後に一言PRをお願いします―
“何事も経験”と思い、土佐町消防団にも入団しました。その他、様々な活動に参加していこうと思っているので、皆さん是非お声掛けください!土佐町駅伝には土佐町の方とチームをつくって出場しました。皆さんの応援が励みとなり気持ちよく走ることが出来ました。
仙田聡美さん
駒野地区在住
2014年 東京都からIターン移住
仙田聡美さんは、東日本大震災後、子どもたちを安心して育てられる環境を求めて、ご主人と2人のお子さまと共に土佐町に移住してきました。日頃は、本山町のさくら市にあるパン屋さん「レイホクファーマーズカフェ」で働きながら、時々イベントで焼き菓子の販売もしています。
土佐町での生活では多くの方々にお世話になっており、特に大家さんの存在は仙田さん家族にとってかけがえのない存在です。現在、大家さんの息子さんがお家の耐震工事等を実施してくださっています。
「お菓子の加工場をお家に作りたいとのお願いにも応じてくださり、応援もしてくださっている頼もしい存在。息子さんも、『まさか親父が作った家を自分が直すことになるとは。』と感慨深そうで、昔の話もよく聞かせてくださり、私もますますこのお家に愛着が湧き、思い出のたくさん詰まったお家を私達に快く貸してくださっている大家さんご家族に感謝しています。土佐町には身寄りもなく来た私達ですが、今では大家さんご家族を親戚のように近しく感じさせてもらっています。」と優しい笑顔でお話してくださいました。
山下早苗さん
大谷地区在住
2014年 大阪府からIターン移住
今回は、れいほく未来で働きながら、将来は土佐町で就農することを目指している、元気な笑い声が印象的な山下早苗さんをご紹介します。早苗さんはこれまで事務系、肉体労働、営業職といった様々な仕事に就いていましたが、もともと農業や田舎暮らしに興味があり、2014年8月に参加した農業インターンシップをきっかけに土佐町に移住しました。土佐町には、早苗さんの移住をきっかけに、叔父さんも移住しています。この先、早苗さんのご両親も土佐町に移住する予定です。
-土佐町に住んでみた感想は?-
とにかく人が魅力的!目があったら一瞬で友達になれる感じ!みんなパワフルやし。
-今後土佐町で実現したいことは?-
独立して農家さんになることを目指しています。パートナーにも巡り合えて、一緒に頑張っていきたいと思っています。
-独立することに不安はないですか?-
まったくないです。地道に美味しい野菜を作っていこうと思っています。いざとなったらバイトでもなんでもして、生活していける(笑)。
-最後に一言―
土佐町に来て「ほんとうに良かった!」の一言です。自分のやってみたいことを精一杯やらせてもらっている感じ。土佐町だと笑って暮らしていけると思うし、何より「生きている」ことを実感できます!!
上堂薗 純高さん、えりなさん
南境地区在住
2015年 兵庫県からIターン移住
純高さんは、元々農業に興味があり、様々な生産地を訪ねる中で、土佐町を実際に訪れ(平成26年1月 土佐町での農業インターンシップに参加)、これからの土佐町での農業の可能性と人々の魅力に魅せられて、えりなさんと二人で土佐町に移住しました。
現在、純高さんは(株)れいほく未来に勤務しており、今年4月からは地産外商を含む営業部を立ち上げて販路開拓の活動を始めています。「小規模な産地とそれを求めるニーズを結ぶなど、次の世代へ繋がるビジネスモデルの仕組みを作りあげていきたい。」と意気込みます。
えりなさんは道の駅土佐さめうらで販売スタッフをしており、日々土佐町の産品の販売やおススメ情報をお客さまにお伝えしています。「土佐町の自然や人の魅力をもっと発信して、1年を通じて土佐町を訪れる方の数を増やし、より活気溢れる町にしたいと思っています!」と、明るい笑顔で話してくださいました。
「私たちはずっと兵庫県に住んでいたので土佐町へ移住するまでなかなか生活のイメージがつきませんでしたが、実際に住んでみるとスーパーやコンビニなど生活に必要なものが揃うお店がコンパクトに集約されていて、思っていたより快適な生活ができることに驚きました。移住者ということで警戒されるかと心配していましたが、ご近所の方がみなさんオープンに接してくださってすごくうれしかったです。」
長谷岡勲さん((株)FPI おむすビーズ)
溜井地区在住
2016年 東京からIターン移住
長谷岡勲さんは、昨年土佐町での3週間の農業インターンシップ事業に参加し土佐町に来たことをきっかけに移住してきました。そして今では、この農業インターンシップを運営する「(株)FPI おむすビーズ」で第一次産業インターンシップの運営に携わっています。休日には、地域の方から機具を借りて教えてもらいながらお家の改修や庭整備などを行っています。
長谷岡さんは土佐町について、「都市部で当たり前になっている効率化、個人化といった縦の繋がりだけでなく、伝統文化や地域の横の繋がりが今もなお残っている部分が魅力的。」と言います。
今後、土佐町でしたいことをお伺いすると、「狩猟やDIYにも興味あるので少しずつ勉強しながら、色々な方と交流しながら刺激しあえる仲間を増やしたい!」と目をキラキラ輝かせていました。仕事については、「都会では一次産業に携わりたくても難しい部分(体力面、技術面、資金面含め)を、インターンシップ事業を通じて解決法を模索し様々な視点から提案していきたい。」と語ってくださいました。
おむすビーズ土佐町事務局
土佐町高須 305 相川コミュニティセンター 2階 シェアオフィス相川