とさちょうものがたり編集部の鳥山が、2023年春より、高知新聞の「閑人調」というコラムに寄稿させていただいています。
このコラムには数人の執筆者がおり、月曜日から土曜日まで毎日掲載。月初めにその月の執筆者の氏名が掲載され、コラム自体には執筆者のペンネームが文章の最後に記されます。
鳥山のペンネームは「風」。月に2回ほど掲載されます。
ご縁は続く
私が暮らす土佐町と青森県十和田市は姉妹都市で、1987年から、夏は土佐町を、冬は十和田市を子どもたちが交互に訪れ、交流を続けている。
この夏、十和田市の小学6年生の女の子が3泊4日の日程でわが家にホームステイをした。同学年の娘は到着の日を指折り数え、楽しみにしていた。
滞在中は、早明浦ダムでSUP(スタンドアップパドルボード)体験や川遊び、酒蔵桂月館を見学。夜は棚田を臨む道の上に寝転んで、天の川も見える星空を眺めた。
3日目は受け入れ家庭ごとに任されていて、相談して決めたのは吉野川でのラフティング!川で遊んだことがないという十和田市の子は、かなり高い岩の上から迷いなく飛び込んで「めっちゃ気持ちいい!」と笑顔。それまでの少しぎこちなかった感じが一気にほどけて、はじけた。
吉野川の流れに乗って泳ぎ、潜って急流を行き交うアユの姿を追いかけた。子どもたちが「もう一回!」と何度も潜る様子がほほえましい。
浅瀬に座って食べるお弁当とビスコッティ。冷たく清らかな水。頭上のトンビの声。きらりと輝くリバーグラス。「来てよかった」、その言葉がうれしい。
冬には娘が十和田市へ行く。ご縁は続く。
(風)
2024年8月29日、高知新聞に掲載されたコラム閑人調です。
土佐町と青森県十和田市は姉妹都市。1987年から、夏は十和田市から土佐町へ、冬は土佐町から十和田市へ子どもたちが交流親善使節団として訪れ、交流を続けています。
今回で第36回目とのこと、今年は5人の子どもたちが土佐町に来てくれました。
我が家には小学6年生の女の子が滞在。川で泳いだことがない子が岩から飛び込み、棚田の見える場所で寝転んで星を眺め「めっちゃきれい〜」と喜んでくれました。
一緒に過ごしながら、私自身も毎日過ごしている場所をあらためて眺める時間になりました。
受け入れにあたり、土佐町教育委員会の皆さんに大変お世話になりました。十和田市と土佐町の子どもたちや家族への連絡やサポート、本当に大変なことだと思います。36年間交流が続けられているのも支えてくださる方たちがいるからこそ。ありがとうございます。
冬には土佐町の子どもたちが十和田市へ訪れます。
再会できることはありがたく、素晴らしいことです。