「日本史の新常識」 文藝春秋編 文春新書
現在の教科書で明記されている事柄は、私が授業の中で暗記に勤しんだ時代の「日本史」とは定義等の見直しによって若干ズレが生じているらしい…。
例えば、鎌倉幕府の成立は「いいくに作ろう」の1192年ではなく、実際に武士によって全国の統治が始まった1185年を支持する研究者が多いそうです。
遣唐使等によってもたらされたとされる中国文化も、実は貿易商人の活躍によって交流が盛んになったというのが真実で、遣唐使等は20年に一度ほどの国家プロジェクトに過ぎなかったと書かれています。
活字となった歴史と肌で感じる歴史には温度差があることを実感させられる本です。
西野内小代