『「閑」のある生き方 』 中野孝次 新潮社
夫が40歳の誕生日を迎え、同学年である私も今年度40歳になります。
よんじゅっさい。それは子供のころから考えるとえらいおばさん年齢のように思えていたけれど、いざその年を迎えようとする己の心持ちはいたってまだ20代、いやいや下手すれば学生時代のまま時が止まってる部分もあったりします。汗。
きっと、私よりもはるかに先輩の方々であっても実年齢よりも大幅にマイナス年齢の心持ちであろうと推測しております。しかしながら目の前にぶら下がった数字は介護保険料の支払いがはじまり、否が応でも[介護]や[老後]という文字に現実を突きつけられる機会であり…。汗、汗。
人生100年時代と叫ばれてはいますが、元気に自立して過ごせるのはもっと短いかもしれず、40歳はまちがいなく折り返し地点であり、時刻でいえば正午。午後へと向かう切り替え時期なのでしょう。
午前中のすっきりした頭と体でこなすいくつもの家事や仕事でめまぐるしく忙しいのが40歳までの自分の人生の時間としたら、午後の時間って案外いいかもしれません。
大好きな15時のお茶の時間があって、黄昏時のマジックアワーの美しさ、寛ぎのディナー&バスタイム。午後の時間にはたっぷりご褒美が用意されているように思います。
「閑」のある生き方… −40代から老年の準備をせよ、 あらゆる物を減らし生活を単純化すること、自然の声に耳を澄まし、 自分の心と向き合う時間、 心身永閑の生き方。老年は社会での勤め、もろもろの俗縁のつながり、社会人としての拘束、時間の束縛から解放されて子どものように自由なる一個人に帰る時。 一日一日、生きている今をよろこび、楽しむ。
それを実践するにあたっての具体的なすすめを、まさに40代からの私達に指南してくれております。