「わたしは、わたし」 ジャクリーン・ウッドソン 鈴木出版
アメリカには「証人保護プログラム」という制度があるようです。
それは、裁判で重大な証言をした者が危害を加えられたり、殺されたりしないように保護する制度です。
父親が正義の証言をしたために、その家族は暮らしの全てをなくして、知らない土地に移らなくてはならなくなりました。職業も失い、名前すら変えて、今までの自分とさよならしなくてはなりません。
希望を見出すまでの苦難が少女の目を通して描かれています。
絶対に正しいと思うことを貫くことで、大切な家族の生活を一変させてしまう…。銃社会アメリカの悲劇を垣間見ることができました。
藤田純子