藤田純子

 

 

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。

人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。

土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?

みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!

(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)

私の一冊

藤田純子

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「宮尾登美子の世界」 朝日新聞社編 朝日新聞社

宮尾登美子さんの本を夢中で読んだ時期がありました。彼女の自叙伝である「櫂」「春燈」「朱夏」「仁淀川」は特に印象が強くて心に残っている。

読み出すと次へ次へと気持ちがはやって止まらない。最近また読み返してみましたが、ほとんど記憶によく残っていてびっくりしました。

この本には彼女の人生の中で最もハードな部分であろう、生死の境を生き抜いた満州を半世紀ぶりに訪ねた時の彼女の心境や写真も載せられていて、私の知りたかった事もたくさん解決して、とても興味深かった。

この本は宮尾登美子さんにどっぷり浸かれる素晴らしい本だと思います。

藤田純子

 

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私の一冊

藤田純子

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「暖炉の火のそばで」 リチャード・W.ブラウン 著, トーバ・マーティン 著 KADOKAWA

今年は暖冬らしいけど、なかなか寒い。

冬になると、この「暖炉の火のそばで」を眺めている。

またターシャに励まされる。ターシャは季節が変わっても暮らしの基本は変わらない。

必要なものは手作りし、楽しみ、時間を過ごしている。

いいなあ、すごいなあ。よし!私もがんばる!と心に栄養をもらっている。

藤田純子

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私の一冊

藤田純子

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「いのちは贈りもの ホロコーストを生きのびて」 フランシーヌ・クリストフ 岩崎書店

普通の生活を過ごしていた人々が世の中の理不尽な大きな力によって、寒さも暑さも、空腹も清潔さも省みられず、感情は踏みにじられ、愛情から見放され、暴力と恐怖と絶望の劣悪の中に放り込まれる…。そんなことが第二次世界大戦の時、ユダヤ系の何百万人もの人々の上に降りかかった…。

信じられない。想像を絶する。恐ろしすぎる。これがもし、日本人を差別視したのなら私たちも同じことが起き得たのだ。

この本を書いたフランシーヌは、9歳から12歳まで強制収容所を転々と移動させられながら、体験したこと、見たこと、聞いたことを子どもの率直な記憶をもとにまとめている。

ここまでひどいとは…。ヒトラーによって洗脳され、狂人となった人々の非情さに胸が悪くなる。人を狂わせる戦争の恐ろしさが胸に突き刺さる一冊でした。

藤田純子

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私の一冊

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「富士山うたごよみ」 俵万智 短歌,文 U・G・サトー,絵 福音館書店

自転車のカゴからわんとはみ出して 何か嬉しいセロリの葉っぱ

今日までに 私がついた嘘なんて どうでもいいよというような海

はなび花火 そこに光を見る人と 闇を見る人いて並びおり

さよならの形にススキが手を振って 駆け抜けてゆく 風の輪唱

落ち葉踏む音を比べて歩く道 しゃかしゃかはりり しゅかしゅかぱりり

湯からあげ タオルでくるむ 茹でたての ホワイトアスパラのようだね

藤田純子

 

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私の一冊

藤田純子

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「干したから…」 森本卓士 フレーベル館

冷蔵庫のなかった時代、大量にとれた魚も肉も、野菜も果物も、食材はみんな干して保存食にしてきた。生活の知恵である。おまけに栄養価も上がるらしい。

世界の市場をのぞくとチーズもカエルもネズミも干してある。しぶ柿は干すと甘くなる。化学変化が起こるのである。

この本は日本絵本大賞に選ばれている。絵本とはいっても、図書の分類では科学の分野に入れられるのです。とはいえ、子ども向けの絵本なので、最後には「やってみよう!」のページがあり、食材の干し方を子どもが体験することをうながしている。そして、大人もえらい勉強になる絵本である。

藤田純子

 

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藤田純子

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「ちひろのアトリエ」 いわさきちひろ 絵, 松本猛 文 新日本出版社

この本の中でちひろさんは、「大人になる」と題して、次のように書いています。

「人はよく若かった時のことを、とくに女の人は娘ざかりの美しかったころのことを、何にもましていい時であったように語ります。けれど私は自分をふりかえってみて、娘時代がよかったとはどうしても思えないのです。

私は一見、しあわせそうな普通の暮しをしていました。けれど生活をささえている両親の苦労はさほどわからず、なんでも単純に考え、簡単に処理し、人に失礼をしても気付かず、なにごとにも付和雷同をしていました。思えばなさけなくもあさはかな若き日々でありました。

そんな頃に私は戻りたくはないのです。今はあの頃よりはましになっていると思っています。そのまだましになったというようになるまで何十年も失敗を重ね、冷汗をかいて、少しずつ少しずつ、ものがわかりかけてきているのです。何で昔にもどれましょう。」(後述略)

私はまるで自分を見ているように共感しました。しかもこの年になってまだまだ、ものがわかりかけている、としか思えないのです。

日常の出来事や出合いから、小さな子どもたちからも新しい見方を学ぶことが多いのです。

この本から良い刺激をいただけたことはもちろんです。

藤田純子

 

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私の一冊

藤田純子

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「セレンゲティ大接近」 アヌップ・シャー 日経ナショナルジオグラフィック社

「これは何ですかねェ アニキ」

「そんなこと俺が知るかよ…」

「な、なんか変な音がしましたぜ」

地面に置かれたカメラを見つけて、および腰のヒヒたちが小者のチンピラに見えてくる(笑)

アフリカ・セレンゲティ生態系に生きる野生動物の写真集。図鑑的な写真集とは異なる。

動物たちの顔の表情や群れの内部を間近でとらえ、野生の王国の「街頭スナップ」らしい雰囲気を醸し出すためのカメラの設置の仕方、接近の仕方に相当の努力があり、大移動中のヌーやシマウマに5台のカメラを踏みつぶされることもあったようだ。

弱肉強食や超アップの大迫力を存分に楽しめます。

藤田純子

 

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私の一冊

藤田純子

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「生きていることを楽しんで」 ターシャ・テューダー メディア・ファクトリー

色々と気に入らない時
マイナスな気分の時
情けない気分の時
疲れて何もしたくない時

この本をめくり、ターシャが心を込めて手づくりした物たちを見る
ターシャの自然体に励まされる
気分を落ち着けリセットされる

藤田純子

 

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藤田純子

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「ヤモリの指から不思議なテープ」 石田秀輝, 監修 アリス館

新幹線が時速300キロ以上で走るようになった時、騒音基準をクリアするのが大変だったようです。

電車が空気の中を突っ切る時に出る音、つまりパンタグラフの形を様々に変えて騒音を抑えようとした時ヒントになったのが、音をほとんどたてずに飛ぶふくろうの羽の秘密であり、電車の先頭部の形の工夫については、カワセミの細長い流線形のくちばしが水に飛びこんだ時、水の衝撃をうまく逃がしていることがヒントになりました。

生物は本当によく出来ています。その能力や不思議を知れば知るほど、設計者である神の偉大さと、そこに学ぼうとする人間の賢さを素晴らしいと感じます。この本にはたくさんのネイチャーテクノロジーが、とってもわかりやすく丁寧に詳しく書かれています。

藤田純子

 

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私の一冊

藤田純子

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「牛をかぶったカメラマン」 レベッカ・ボンド 光村教育図書

この本はまさに、事実は小説より奇なり!でございました。

ロンドンの町にまだ馬車が走っていた頃、リチャードとチェリー兄弟が、鳥たちをできるだけ刺激せず自然体で撮影するために、様々なカモフラージュを自作したり、困難も危険も気転にサバイバルしたり、自分たちのわくわくを探求するまっすぐな心で成し遂げていった素晴らしい功績のお話です。

特になんとか工夫するという精神を大いに発揮して実現させていく行動力には、読んでいて彼らのわくわくが伝わりました。
本の最後には、実際の撮影風景も載せられていて「本当にこんなことをしてたんですね!」って。

実はここが一番好きでした。
やはり事実は、心に訴えるものがありますね。

藤田純子

 

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