「FACTFULNESS」 ハンス・ロスリング著 日経BP社
これは誰にでもオススメの非常におもしろい本。久しぶりに貪るように読書しました。
著者のハンス・ロスリングはスウェーデンの医師であり公衆衛生学者です。
彼は世界の人々の「事実に対する根拠のない誤解」と戦うことに人生の多くの時間を費やしました。
ロスリング氏曰く、データを丁寧に見ていくことで、世界について事実ではないことが当たり前のように信じられている状況がわかる、とのこと。
そのためにロスリング氏はありとあらゆるところで世界についての質問を人々に投げかけていきます。例えば以下のようなもの。
◯質問 世界の1歳児で、なんらかの予防接種を受けている子供はどのくらいいる?
・A 20%
・B 50%
・C 80%
◯質問 いくらかでも電気が使える人は、世界にどのくらいいる?
・A 20%
・B 50%
・C 80%
答えはここでは書きませんが、ぜひ本書を開いてほしいと思います。ロスリング氏が投げかけるこういった質問に対する正解率は、回答者の学歴や職業に限らず、チンパンジーが回答するよりも低いのだ、と彼は言います。
つまり、世界について正しい知識を持っている人はとても少ない、ということ。
その傾向と原因、そして正しく世界を見る方法を、丁寧かつシンプルに詳述したのがこの本です。
月並みな言葉になりますが、目からウロコが落ちました。
今回の私のこの紹介で、どれほどこの本の魅力が伝わるか甚だ自信はないのですが、ぜひ読んでみてください、と言える一冊です。