「さよなら、ビー玉父さん」 阿月まひる 角川文庫
今年4度目の宝塚。孫の夏休みのフォローで10日間。今回も嫁さんの本棚から借りました。
奥田狐(コン)の安アパートに、離婚で別れた息子の遊が訪ねてきた。妻と離婚した時、テレビ、ネット、携帯すべての娯楽品と縁を切って、大阪から奈良に引っ越したのだった。
2年後、8歳になった遊が1人で、電車を乗り継ぎ、たずねてきた。自分しか愛せない、とことんダメな父と、その父親を好きで子どもでいることを諦めきれない健気な息子。
他にも味のある登場人物の中で、親子のきずなを深めていく。
ダメ親父にこんな思いがあるのかと思わされたり、「あーあ」と落胆したりですが、どこまでもいい子の遊に心あたたまります。