土佐町田井地区にある「清水屋旅館」と「冨士見館」が建つ道は、かつての土佐町のメインストリート。バスが走り、店が並び、多くの人が行き交う通りでした。
この写真は、その清水屋旅館と冨士見館の向かいにあった「山中百貨店」の写真です。この「山中百貨店」がご実家であり、ここで生まれ育った西村富美子さんが写真を見せてくれました。
山中百貨店は今から13年前に閉店、今はお店だけが残っています。
仕立て屋・山中百貨店
店先に並んでいるのは洋服の生地です。山中百貨店は仕立て屋さんもしていて、お客さんに生地を選んでもらって洋服を作っていたとのこと。当時は既成の服はほとんどない時代。「昔はみんなそうだった」と富美子さんは話してくれました。
写真左の男性が富美子さんのお父さんの山中康富さん。右がお母さんの和美さん。店員さんや洋服を作る「洋裁さん」も並び、皆んなで記念撮影。子供たちは大人が商いをする姿を見ながら大きくなっていったのでしょう。賑やかな声が聞こえてくるようです。