笹のいえのような木造で古い家は大抵隙間だらけで、戸をちゃんと閉めていても、蚊やアブなどの虫たちがどこからかやってくる。飛ぶ虫だけでなく、ムカデなどあまり近くに来ないでほしい生物も目撃する。
なので、虫の多い夏の夜には蚊帳が登場する。
これを吊るし、裾を敷き布団のへりにたくし込んでおくと、彼らとの遭遇をほぼ防ぐことができる。
その安心感たるや相当なもので、もはや蚊帳なしでは安眠できないカラダになってしまった。
中に入ると、僅かではあるが、音が静かで耳に優しく、眠りも深く心地よい。
出入りの際、裾を素早く上げ下げしないと虫が一緒に入ってきてしまったり、熱がこもりやすかったり、体の一部が蚊帳にくっついているとそこを蚊に刺されてしまったり、快適に使うにはコツがいるが、未体験の方は、ぜひ試してみてほしいと思う。まあ隙間のない家にお住まいであれば必要ないのだけれど。
そんなわけで、9月も下旬になるのに、うちではまだ蚊帳を仕舞えないでいる。