ウエスなるものをご存知ですか?
小さくなってしまった子供服、穴の空いた靴下、洗っても汚れの落ちなくなった作業着や布おむつなど。これらは普通捨てられてしまうが、その前にリユースしてもう一度役立てようという、貧乏臭い、もとい、もったいない精神から生まれたアイデアだ。うちではこれらをハサミで適当な大きさに切っておいて、いろんな場面で活用している。
上下水道のない我が家では、お皿に残ったソースなどの汚れを洗い流してしまうと排水管を詰まらせたり、川や土壌を汚す原因になる。ウエスでさっと拭くだけで、汚れのほとんどを取り去ることができる(一番大切なのは食べ残しをしないことだけど)。
肌が敏感な人が鼻をかむときティッシュを多用すると、鼻の周りが擦れて赤くなってしまうことがある。そんなときは、柔らかめのウエスを代用するといい。
本棚などの上に溜まった埃や台所周りの油汚れの掃除にもウエスを使う。真っ黒になったウエスは洗う必要もなく、そのままゴミ箱にポイする。
ティッシュや雑巾の代わりになり、汚れたら捨てる手軽さがいい。もともと処分する服や布だから、罪悪感なく気楽に使える。
ウエスを切るのは奥さん担当。冒頭の理由から使わなくなった布類は、「ウエス用」としてストックされ、時間のあるときに切っておく。しかし供給量より消費量多い日々が続くと、ウエスが足りなくなる。そんなとき奥さんは目を光らせて、僕ら家族の着ている服をチェックする。もう古いから、少し穴が空いたから、とウエスになってしまうことがある。奥さんは切る前に持ち主に確認をしてくれる。が、たまに忘れることがあって、以前鼻をかんだウエスが、実は僕のお気に入りの服だったことがあって、ちょっと悲しかった思い出がある。
何かと便利なウエスを使い出すと、ティッシュを使う機会が減ってくる。うちの物置部屋には景品などでいただいたボックスティッシュが使われず、そのままになってる。