
立割の牛農家さん、川井家の方々。
森地区のスーパー末広店内に土佐あか牛販売コーナーがありますが、そのお店は川井さんの経営です。
10月の農作業の忙しい時期に、無理を言って(すみません!)牛舎の中で撮影させていただきました。
川井さんのご家族を撮るならやはり牛舎で、と考えたのでした。
一番右に立つ川井高広さんと、左の百合香さんは、高知県の観光ポスター「人熱々料理」にも登場していただいたお二人です。
著者名
記事タイトル
掲載開始日
土佐町の現在の人口です。(2017年6月末時点・土佐町公式サイトによる)
注:土佐町の総人口が3,997人(2017年4月末時点)から4,001人(6月末時点)に増加したことに伴い、当プロジェクト名も「4,001プロジェクト」に変更になりました。
“4,001プロジェクト”は土佐町に住む人々を、全員もれなく、写真家の石川拓也が撮影する計画。
念のため書いておくと、「全員もれなく」…あくまで目標です。
土佐町の人口の増減によって、タイトルもたまに変わります。 (敬称略・撮れたときに不定期更新)

「べリングキャット デジタルハンター、国家の嘘を暴く」 エリオット・ヒギンズ 筑摩書房
「国家は平然と嘘をつく。
その虚偽を真っ先に暴いたのは大手メディアではなく、
オンラインに集う無名の調査報道集団だった。
世界中が注目する彼らの活動を初公開する。」
これがこの本の謳い文句。
べリング・キャットとは「猫に鈴をつける」という意味。ネットが趣味で、平凡なサラリーマンだった著者のエリオット・ヒギンズは、ある時「アラブの春」の現地映像を見て疑問に思う。
写っているのは反政府軍のメンバーで、だがしかしその町は政府軍・反政府軍が共に「制圧した」と宣言していた場所だったのだ。
嘘をついているのはどっち?
そこでヒギンズはネットを駆使して真実に迫っていく方法をひとつづつ試していく。反政府軍の映像を丹念に見て、それを地図に書き起こし、双方が制圧を主張する町の地図と丁寧に比較していく。
武器はyoutube, facebookなどのSNS, そしてGoogle map や Google Earth。彼の調査は全てネットの中で進行していく。
結果は、Google 上で確認した地図から反政府軍の映像は間違いなく本物であるということが証明され、政府軍の嘘が明るみに出ることになりました。
これを皮切りに、ヒギンズはネット調査報道という手法を確立していきます。
極めつけは、2014年に起きた「マレーシア航空17便撃墜事件」。
旅客機がウクライナ上空で何者かに撃墜され乗客283人と乗組員15人の全員が死亡した事件です。
撃墜したのは何者か?
ウクライナは「自国ではない。犯人はロシアまたは親ロシア派軍部である」と主張。
ロシアは「犯人はウクライナである。ウクライナ軍戦闘機2機が旅客機の周囲をまとわりつくように飛行していたという証拠がある」と主張。
真っ向から対立するものとなりました。
この争いは国際的に大きなニュースになったものですし、結論をご存知の方も多いと思いますので敢えて書きません。
しかしこの事件の真実を追及する数多くの手の中に、このべリング・キャットがとても重要な役割を果たしていたのです。
本書はその一部始終が明らかにされていきますが、その手法は言うまでもなく非常に現代的・最先端のものであります。
詳細はもちろん読んでいただきたいのですが、時代の変化を如実に感じられる一冊です。

「本屋で待つ」 佐藤友則/島田潤一郎 夏葉社
広島県庄原市の書店「ウィー東城店」。
著者の佐藤さんはこの町の本屋さんの店主さんです。
お父さんから受け継いで店長に就任し、赤字続きだったこのお店を「どうしたら黒字化できるか」というところから奮闘がスタート。
その奮闘の中、佐藤さんは気づいていく。黒字化するということは地域のお客さまにどれだけ求められるかということであって、地域の本屋さんの本質とは「地域の頼みごとが集まる場所」だということ。
その頼みごとを可能な限り解決することこそが書店の役割であり、そういう場所として書店が機能した時には、お店は地域コミュニティのハブのような場所になっていく。
その結果として、引きこもりの若者や心が弱った人などが、「ここで仕事ができないだろうか」と相談に来る場所となり、そしてそこで仕事を始める若者たちは、社会との接点を「ウィー東城店」の仕事の中で取り戻していく。
店長の佐藤さんは、教えたり指導したりというよりかは、彼ら若者が自分のペースで立ち上がるのを「待つ」ことを大事にしている。
だからタイトルは「本屋で待つ」なのです。
巻末にも書かれていたことですが、僕自身もここ10年ほどで感じている仕事の質の変化を感じさせる一冊です。
つまり、より早くより多く仕事し稼いだものが勝つという旧来の資本主義的弱肉強食の世界から、「周りをどれだけ幸せにできるか」という競争に世界はシフトしてきている。見えない速度で、だが着実な変化です。
ここにもひとつその証左が。そしてそれを実践している人たちがいる、それを実感できる物語です。