「おやすみ、ぼく」 アンドリュー・ダッド文, エマ・ウェイ絵 クレヨンハウス
長男の3歳の誕生日に友人から贈られた絵本。内容といい、絵のタッチ、色使いといい優しい気持ちにさせてくれる絵本です。おやすみ前にゆったり読むとなんともいい夢が見れそうです。
寝る前にぜひ親子で読んでみてください。大人が一人静かに読むのもおすすめです。今夜はいい眠りに入れそうです。
「おやすみ、ぼく。またあした。」
上土井恵子
著者名
記事タイトル
掲載開始日
山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。
人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。
土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?
みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!
(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)
「猿猴 川に死す」 森下雨村 岳洋社
先日4001プロジェクトでもご登場いただいた桂月の杜氏・大原哲男さんが紹介してくれた一冊。
著者の森下雨村は土佐の生まれ。晩年も佐川町に隠棲し、日がな一日釣りと酒の日々を送っていたそうです。
交流のあった作家・横溝正史によると「親分肌で、常に周囲に若いものを集め、ちっくと一杯と人に奨め、相手を盛りつぶしては悦に入っていた」とのこと。
昭和40年に亡くなりますが、それも「ちっくと一杯やりすぎたのが原因である(横溝)」そう。
この一冊は本人の好きな釣りのことを書いたモノ。
「猿猴 川に死す」
題名からも土佐の匂いが漂ってきます。
石川拓也
。
「翻訳できない世界のことば」 エラ・フランシス・サンダース著,前田まゆみ訳 創元社
可愛らしい絵と一緒に、世界のことばが書かれています。
ペルシア語「TIÁM /ティアム」 ”初めてその人に出会った時の自分の目の輝き”
…特別な誰かに出会った、とっても幸せでキラキラとした、そんな瞬間を表すロマンチックなこ とばです。
私が留学したフィンランドのことばも、もちろん載っています。
「Poronkusema/ポロンクセマ」”トナカイが休憩なしで、疲れず移動できる距離”
…だいたい7.5km。トナカイと暮らす雪国らしい単位です。 しかし、現代のフィンランド語では、”トナカイのうんち/おしっこ”を意味します。北極圏の方で は、本来の単位としての意味も残っているかもしれません。
世界中をまわって、さらなる翻訳できないことばを見つけてみたいものです。
佐藤碧衣
「サリーのこけももつみ」 ロバート・マックロスキー 著/ 絵, 石井桃子訳 岩波書店
冬の間に食べるジャムを作るためにサリーとお母さんが「こけもも」を摘みに行ったら、クマの親子もこけももを食べにきていました。
サリーがバケツに摘んだこけももを入れる時の音、原書では “
石井さんは2008年に亡くなっていますが、ぜひお会いしてみたかったです。
サリーとクマのお母さんが出会った時の顔!(2枚目の写真)決まってこの場面でこどもたちは大笑いするのです。
クマのお母さんの「グフッ」というセリフをどう言うかが腕の見せ所。
今日はうまくいった!という日は、こどもたちも私もお互い満足して眠れます(笑)。
鳥山百合子
「はたらくことは生きること」 石田 榮 羽鳥書店
「働くことは生きること、いっしょうけんめい生きること。」
これは名著です。
現在90代のアマチュア写真家・石田榮さんの写真集。昭和30年代の高知県、主に第一次産業で働く市井の人々の姿が生き生きと残されています。
石田さんは、満州からの引き揚げ者から「徳国(とっこく)」という名のカメラを譲り受け、仕事が休みの日曜日に撮影していました。
高知の農村や漁村、石灰鉱山などに通い、そこで働く人々に優しい眼差しを向けています。
時は戦後の復興期。「もはや戦後ではない」という言葉が象徴するようなこの時代(庶民にそんな感覚はなかったようですが)の、豊かではないけれど沸々と湧き上がるようなエネルギーを、見事にフィルムに定着させた一冊です。
石川拓也
「人生逆戻りツアー」 泉ウタマロ プレジデント社
第1章の副題が『ついうっかり死んでしまったその後の私』。その通り、64才の平凡なおじさんの死後の話です。魂の領域へ行くと3人の守護天使と会い、一緒にそのおじさんの人生を回想していきます。人生の岐路で天使から色々とメッセージが送られていたんです!気付くか、気付かぬか…。
自分の人生、生かされている「今」「今まで」「これから」にも起こる出来事にもメッセージがあるのかな?と思うと、物事の深さが増し、色合いが変わったように思いました。
後編に出てくる「創造主」が意外な風貌(笑)!
なのに言っていることは「おー」と思わせます。最後はほっと穏やかな気持ちになれます。この筆者、実は女性なんですって!
上土井恵子