「土佐の民話」 市原麟一郎 土佐民話の会
市原麟一郎さんは高知の宝だと思っています。
本当に長い年月、高知の民話を集めてまわり、この雑誌「土佐の民話」のように出版して次世代に残してくれています。
以前とさちょうものがたりにて、市原さんが収集した土佐町の民話を転載したいことがあり、ご本人にお電話したことがあります。
事情を説明すると快く了承していただきました。とても気持ちの良いやり取りをしていただいて感謝しています。
民話や神話を収集し、誰もがアクセスできるように出版するということが、後世の人間にとってどれほど大きなことか。
「人間を人間たらしめるのは物語だ」「人間のアイデンティティは物語によって作られる」などなど先人の言葉は完全な真理だと思っています。
そういえば、最近はまって観たドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」も最後は「物語」がキーワードになります‥が、ネタバレ注意でこれ以上は書きません。
話が思いっきり脱線しましたが、「神話や民話を、人が省みることがなくなる国は、そう遠くないうちに滅ぶ」とも言われています。
個人を超えて種として「私たちは、どこからどのように来たのか」ということがよくわかっている人こそが、「私たちはどこへ向かうのか」という問いにも良い答えを導き出せるのではないでしょうか。