ある初夏の日の夕方、仕事から家に帰ると、玄関先に白い袋と何やら白いかたまりが無造作に置かれていた。
袋の口はほどけないように、きゅ、と縛られている。中には丸いものがごろごろ入っており、うっすらと紅い。
これはきっと…!と思いながら開けてみると、やっぱりスモモ!
澄んだ紅色に出会う土佐町の初夏。今年も会えましたね、と懐かしい友達に再会した気持ちになる。持ってきてくれた人の顔が浮かんだ。ただただ感謝しかない。
もうひとつ置かれていたものは、瓶に入ったジャムだった。
学校のプリントをちぎったような白い紙に「とり山さん」と書かれていた。瓶のふたにカラフルなマスキングテープで貼ってある。誰が持ってきてくれたのか、なんとなく想像できた。ふたには持ち手がついていて、持つところの空間に折り畳んだ紙が挟まれていた。開いてみると、やはり頭に浮かんだ近所の女の子のお母さんからだった。梅ジャムをたくさん作ったからおすそ分け、というようなことが書いてあった。
やれやれ1日が終わった、とよろよろ家に帰ってきたところのお届けもの。疲れて丸まっていた背筋がシャンと伸び、寝るまでの追加エネルギーをチャージしてもらった。
スモモと梅ジャムの向こうに届けてくれた人たちの顔が浮かぶ。
わざわざ届けてくれて、ありがとう。これからも頑張れます。