高須の北浦という所に大きな榎(えのき)があって、それに鷹が巣をこしらえちょった。
そして近くの家の子どもをさらっていくので、始末せんならんことになった。
狩人じゃったら祟りがないということで、狩人を連れてきた。鉄砲か弓じゃったかは知らんが、射たれた鷹は飛んでいって河内神社の坪(庭)に落ちた。
榎はそのままにしておいたらまた巣をこしらえてはいかんということで切ることになり、祟りがあってはということで、その榎から御神体をつくるからと神様にお断りの祈祷をして伐り倒したそうな。伐ったあとは田になっちょるが、京都の仏師に頼んで八体の神像を刻んでもろうたそうな。
町史