「やかまし村のクリスマス」 アストリッド・リンドグレーン作 ポプラ社
クリスマスが近づいてくると読みたくなるこの本、「やかまし村のクリスマス」。
森へ行ってもみの木を切ってクリスマスツリーに、ジンジャークッキーを焼いてひもをつけてツリーに飾るページは、ろうそくの灯りがぽっと灯るような気持ちがします。
小さな頃、小さなクリスマスツリーを出し、サンタさんへの手紙をツリーの元へ置き、母と弟たちと輪飾りを作って部屋に飾りました。部屋は暖かくて、ガラス窓の内側は白くぼんやりと曇り、そこに指で色々な絵を描きました。次の日、曇りがとれた窓にうっすらと残っている指のあと。
今でも思い出すその風景はなんだか懐かしく、子どもたちにもそんな思い出を残してあげたいなあと思います。
鳥山百合子