「夜廻り猫」 深谷かほる KADOKAWA
街のどこかから流れてくる涙の匂いを嗅ぎつけて、夜廻り猫はその人の元へと駆けつけます。「む!涙の匂い!」
話を聞き、その人が自分の答えを出す姿を見届けるお話が描かれているのですがいつもホロリとさせられます。人の死や介護、貧困や孤独、失恋や離婚、いじめや仕事のトラブル…。世の中にある色々な出来事、自分だけではどうしようもないこと…。それぞれの人の人生には本当に色々なことが詰まっていて、いい時もしんどい時も、泣きたい時も何もかも放り出したくなる時もある。でも、そんな中でも、きっと希望はあるのではないかとこの漫画は思わせてくれます。
土佐町図書館でふと手にして借りた「夜廻り猫」。机に何気なく置いておいたら子どもたちも読み始めました。「む!涙の匂い!」というセリフから始まって「あの場面、いいよね〜」と話せるのがうれしい。
早く次の号を借りに行こう!
鳥山百合子