2019年8月

 

 

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。

人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。

土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?

みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!

(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)

私の一冊

石川拓也

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「しょぼい喫茶店の本」 池田達也 百万年書房

就職活動につまずいたある若者。「ほんとは自分は働きたくない。就職したくない。」と気づく。

そんな自分がどう生きていったらいいのか?と模索していく中で発見した「しょぼい喫茶店を開く」という生き方。

食べていけるだけの稼ぎが作れたらいい。背伸びしない、カッコつけない、開業資金も極力使わない。

この本はその経緯を克明に描いているものですが、なんといってもすごいのは本当にカッコつけていない等身大のこの若者の言葉。

自分の歩んできた人生を説明するのも、とても素直で肩に力が入っていない語り口で、こうして自分のことを淡々と客観的に語れたら、そこに惹かれてお客さんや協力者たちが集まる場になるのも不思議ではないと感じました。

生き方は人それぞれ、を地で行っている一冊です。

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くだらな土佐弁辞典

ぷんつく

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ぷんつく

【動】 におう

 

【例】

「この部屋、ぷんつくね〜」

「ぷんつく茶釜」

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私の一冊

西野内小代

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「雨かんむり漢字読本」 円満字二郎  草思社

「雨かんむり」だけで一般向けの本ができるなんて…!という興味で読み始めた一冊です。

漢字のルーツ、そしてそこから意味等を憶測する推理力!

豊富な知識あっての根拠ある想像となり、説得力も増してきます。

確実な知識という礎の上にこそ明確な類推は存在する。

漢字の美しさに触れた一冊でした。

西野内小代

 

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高知蔦屋書店

 


昨年11月に高知市内、南御座にオープンした高知蔦屋書店。ゆっくりと本を読みながら過ごせる店内は一日中いても飽きません。

その高知蔦屋書店でもとさちょうものがたりグッズの販売がスタートしました。

Zine01~04号、下田昌克画伯が原画を描き、土佐町の障害者就労支援施設「どんぐり」と大豊町のワークセンター「ファースト」がシルクスクリーンで印刷したTシャツやトートバッグ。

売り場には以下のようなポップも置いていただいています。

Zine01号~04号

シルクスクリーン

 

みなさま高知蔦屋書店にお寄りの際は、ぜひ手にとってみてくださいね!

 

高知 蔦屋書店  〒780-0084  高知県高知市南御座6-10  088-882-5544

 

 

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私の一冊

重光通子

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「もしも魔法が使えたら  戦争孤児11人の記憶」 星野光世 講談社

今年も終戦日が来ました。

この時期、戦中戦後の様々な出来事が報道されますが、身寄りを亡くした子供達がたくさんいたこと、又、その子供達がどのような道をたどったのか話題になることは少ないと思います。

ゴミのような扱いをされ、山に捨てられ、多くの子供達は死しかなかったでしょう。そんな中で生き残った数少ない方々のこの事実を後世に残したいと書かれた本です。

戦後74年、沖縄の地上戦、そして日本中が戦火で焼土になった事が風化されつつある今、今ある平和は“二度と戦争をしない”と明記した憲法が、日本が戦をしない歯止めになって守られて来たと私は思っています。

愛おしい人たちが二度とこの様な事にならないことを願いつつ、戦争の悲惨さを少しでも覚えている世代として、ぜひ多くの方々に読んでいただきたい一冊です。

重光通子

 

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山峡のおぼろ

迎え火・盆飯

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盂蘭盆初日の迎え火。特に山村に育った人には思い出も多いのではなかろうか。山村の家々から、幻想のように夜を彩った松明の火が、今も頭から離れない。

夕闇が村を包み始める頃、あの家この家から、松明の火が見えはじめる。

すっかり闇になると、赤味がかった火が、家々の存在を示す。幽玄ともいえる情趣を添えて、しばし夜の村を彩り続ける。

私の子供の頃は今と違って、どの家にも働き手が居た。若い男の子は入隊していても、親はまだ元気だった。その人たちが、盆が近付くと松明を作った。やにをたっぷり含んだ松を集め、直径50センチもの大松明を作るのである。

松明が大きいだけに、一時間かそれ以上の時間燃えた。

それが一軒、また一軒と燃え終わり、全戸の松明が消えたあとの闇の中の村は、何とも言いようのない静寂であった。

翌朝、子供たちには楽しい行事があった。

“盆飯”(ぼんめし)を炊くのである。

地区のがき大将の命令一下、子供たちは手分けして家々に走り、燃え残りの松を集めて回った。そして釜や米を持ち寄り、それらを持って渓流の河原に集合し、飯を炊いた。

盆飯を食うと息災になる、との言い伝えによる行事だが、何と言っても朝の渓流である。涼しい上に空気が澄んでおり、朝霧もまだ残る環境で、飯がうまい。息災になるのは当たり前のような気がした。

夢まぼろしに近い郷愁である。

 

※写真は上津川の高橋通世さんのお家での迎え火を撮影させていただきました。ありがとうございました。

 

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土佐町ポストカードプロジェクト

2019 July

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高須 相川川 | 伊藤陽音・穂美

 

相川小学校の裏の川、その名も相川川。

先日「4001プロジェクト」に登場いただいた「うどん処 繁じ」の伊藤陽音ちゃんと穂美ちゃんの姉妹に一緒に来てもらいました。

川辺に着くなり、ハイテンションで服のまま飛び込む小さな二人。案の定、帰り際には「まだ遊ぶ!」と言ってきかない一面もありましたが、この遊び場を二人がめいっぱい楽しんでくれたことがうれしいことでした。

 

伊藤勝也・秀美・陽音・穂美 (田井 うどん処 繁じ)

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4001プロジェクト

伊藤勝也・秀美・陽音・穂美 (田井 うどん処 繁じ)

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土佐町や近隣の、たくさんの方々がお世話になっているであろう「うどん処 繁じ」の伊藤さんご一家を撮影させていただきました。伊藤勝也さん、秀美さん、陽音ちゃんと穂美ちゃんの4人家族。

「繁じ」のうどんは、月並みな言い方になりますがとにかくおいしい。ご主人の勝也さんは安芸の「国虎屋」やその他様々なお店で修行した後、ご自身が育った土佐町に帰ってきてお店を開きました。

お昼時にお店の前を通ると長い行列ができていて「今日はあきらめよう‥」と思ったことも多々あります。遠方や他県の方もよくご存知で、「繁じ」のうどんが目当てで遠くから来ました、という話もよくお聞きします。

なんかご家族のお話よりもうどんの話ばかりになってしまいましたが、僕自身が「繁じ」のうどんのいちファンなのでご理解いただければと思います‥。

 

 

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私の一冊

西谷紅葉

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「山賊ダイアリー」 岡本健太郎 講談社

狩猟生活は世の男子の夢!のはず!

僕はこの漫画を読んで田舎暮らしをしようと決意したところもあったりします。

免許を取り、罠を作るところから獲物をさばいて食べるところまで、親しみやすい絵でユーモラスに描かれているのでリラックスして読むことが出来ます。

サバイバルの豆知識もたくさん出てくるので為になりますが、この漫画の真骨頂は食レポにあります。

ん?雑か?と思いきや主人公の表情で美味しさ度合いが伝わってきて、言葉が少し足りないところも想像力を刺激し、「食べたい!」気持ちを駆り立てられます。

全7巻で完結していますが、続編の「山賊ダイアリーSS」という海をメインに描かれた漫画も出ているので、そちらも合わせておすすめします。

西谷紅葉

 

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くだらな土佐弁辞典

なぐれる

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なぐれる

【動】

自分の仕事以外の事に煩わされて、自分の時間がつぶれること。

 

【例】

●「子どもの買い物に付き合わされて、今日は半日なぐれた」
●「長電話が次々来て、なぐれて仕事にならざった」

ちなみに地元の知り合いの例

彼女は都会から嫁に来て、畑仕事から帰って来た義父が、今日はこじゃんとなぐれた! と言うのを聞き えーっ?殴られた?とが渦巻いたそうです。

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