「沈まぬ太陽(二)アフリカ篇・下」 山崎豊子 新潮社
沈まぬ太陽アフリカ篇・下は、家族との別離、果てしなき孤独を支えたアフリカの大地・理不尽な「現代の流刑」に耐える主人公と家族の宿命の転変とあります。
主人公・恩地元は、航空会社の組合活動により、会社から海外の僻地へ追いやられ中近東からアフリカまで十年近く苛酷な運命を生き抜きますが、日本で待っていてくれるかつての組合員仲間のためにどんな帰る条件を出されても首を振りません。
しかし、アフリカでは果てしない孤独に襲われ自分を見失いかけますが、それにも耐え忍び、日本への帰郷が実現します。長編ですがすべてが事実かとも思われる文章に最後まで一気に読みました。