地蔵寺の筒井さんご夫妻。
川沿いの日当たりの良いお家に住む、とても穏やかで仲の良いご夫婦です。
夫の政利さんは、15才で志願して海軍の海兵となり、軍艦の乗組員でした。
3度目の航海。フィリピン沖で米軍の爆撃を受け、負傷し意識を失い、気がついたらマニラの病院のベッドに横たわっていたそうです。
右頬に重傷を受け、命からがら日本に搬送された後も長い入院生活。
高知に帰ってきても手術を繰り返し、なにかとご苦労が絶えなかったそうです。すれ違いざまに顔の傷を笑われたこともあったとか。
この撮影の日は、春の訪れを告げるようなぽかぽかと暖かい日差し。
おやつにミカン、まんじゅう、熱いお茶。夫婦仲良く2ショット。
あのとき軍艦の甲板で燃えさかる爆撃に怯えていた少年に、今日のこの穏やかな日常を伝えてあげたくなりました。