稲叢山 イナムラヤマ
稲叢山。土佐町の北西端にどかっと鎮座しているこの山は、土佐町で最も高い山でもあります。
稲叢山 いなむらやま
標高:1,506m 土佐町と本川村(いの町)の境目に位置し、入り口にはロックフィルダムとして知られる稲叢ダムがある。
とさちょうものがたりで「稲叢山に伝わる伝承」をご紹介したこともありました。
稲叢山(黒丸)
この稲叢山、いくつも登山道があるのですが、そのうちの通称「伝説の洞窟ルート」が最高におもしろいルートだったので、写真とルートを中心にご紹介します!
*番号に対応したマップは記事の最後をご覧ください。
❶ ゲート 登山道入り口
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稲叢ダム(稲村ダムとも表記するようです)に到着すると、管理事務所の建物の右手にゲートがあります。歩行者は通れるようになっていて、登山道はゲートの向こうです。
ゲートのすぐ後ろに見える登山道もありますが、今回ご紹介する「伝説の洞窟ルート」はさらに奥。なので写真左手の道を前進します。
❷ 稲叢ダム沿いの道
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稲叢ダムの湖面を左手に見ながら10分ぐらい歩きます。
❸ 伝説の洞窟ルート入り口
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しばらく歩くと「伝説の洞窟」のサイン。ここからダム沿いの道を離れ、右手の山道に入っていきます。
少し話が脱線します。今回の「伝説の洞窟」ルートを歩いてみても実感するのは、このような登山道を整備している方々の姿。
分岐点にはきちんとこういったサインが設置されていて、どっちに行ったらいいのか迷う心配が全くないルートになっています。
後にご紹介しますが、難しい岩場には鎖や階段が設置されていたり。資材を現地に持ち込むことだけでも一苦労な場所だと思うのですが、このような労力を注いでいる方々がいるおかげで、へっぽこ山歩きの僕のような人間でもまったく難しくないルートになっているのです。
❹ 分岐点
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しばらく歩くと、このサインが。ここを右手に入っていき、ぐるっと回るように一周し、頂上到達後に左手の道からここに戻ってくるルートです。
❺ マスクを外して深呼吸
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「密」と対極にあるこの世界。マスクを外して深呼吸しましょう。きれいでおいしい空気で体を満たしましょう。
❻ 謎のランドアート
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さらにしばらく歩くとこんな岩場が。謎なんですが、誰かの趣味でしょうか?
どなたかが気まぐれで数本立てかけたら、後で来た方々が少しずつ足していくような流れができてこうなったのでしょうか?
人間というのは不思議なもので、この光景を目にすると自分もひとつふたつ足したくなるんですよね。僕も2本ほど枝を拾って足してきました。なんか楽しい笑
ふと思ったのですが、人の目を惹いたり、心に引っかかったりすることって、このぐらいでできちゃうんですよね。山道を歩いてここを通りかかった時に、「これ何?」と良い意味で心がザワッとする。そういう小さなざわめきの積み重ねで、この「稲叢山の登山ルート」の印象が少しずつ心の中で育っていく。
そして登山者自身が枝を継ぎ足したりして、その時にはもうなんとなく自分もその場所を作ったうちの一人というような気分にまでなっている。
何かのヒントがそこにはありそうな気がした場所でした。
❼ 滝
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滝です。名前はありません。けっこう壮大な岩場が急に現れるので「おお!」ってなります。
❽ 伝説の洞窟
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「伝説の洞窟」と頂上という二つの目的地があるこのルート。
そのうちのひとつ、伝説の洞窟に到着。洞窟自体はぜひ行って確かめてみてください!
❾ 鎖場
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ここは岩をちょっとだけ登らなければ先に進めないポイント。鎖があり足場も作ってくれているので、難しいことはなく登れます。作ってくれた方に感謝です。
➓ 絶景ポイント
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このルートの最中にはいくつかこのような絶景ポイントが。上の写真は遥か眼下に稲叢ダムが見下ろせます。
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「休憩してください」と言わんばかりのこんな岩場も。昼食を済ませてからちょっとした昼寝をするにも良い場所です。
⓫ そして頂上へ
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「もうすぐ頂上」を示す標識。ここからが意外と長かった。
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ついに1506mの頂へ! ‥と少し大げさに書きましたが、大人の足なら2時間くらいで到着するルートです。
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頂上からの眺めはこんな感じ!
ぜひ実際に登ってみて確かめてください。この日の天気は薄曇りでしたが、晴天の日にはもっと遠くまで見渡せるそうです。
以下の地図が、今回ご紹介したルート。まずは稲叢ダムまでは車で、そこから徒歩で❶からスタートし❶へ戻ってくるというルートです。
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