

「あな 」 谷川俊太郎,和田誠画 福音館書店
何かのためでなく、役に立つものでもないただの「あな」。
日曜日の朝、何もすることがないひろしはあなをほることにします。ただそれだけの絵本。 構図もシンプル。色数も最低限に抑えられ、文章も状況描写のみ。 ほとんど何も起こらない絵本なのに、何度読んでも飽きないお気に入りの絵本です。
ふっと肩から力を抜いて掘るのをやめて、あなの底に座り込むひろし。「ここはぼくのあなだ」。このシーンがとても好き。なんだかいいんだなぁ~。
読み終わった後、表紙絵をもう一度見てみてください。どこのシーンかわかりますか?
この記事を書いた人
1999年より2019年3月までNPO法人高知こどもの図書館に勤務。縁あって2019年秋より、土佐町立小中学校図書館・土佐町立図書館に勤務。
2023年4月より、土佐町読書推進コーディネーターとして町内図書館整備に従事。目下2027年度にリニューアル開館する土佐町立図書館の準備作業に尽力中。
写真
とさちょうものがたり編集長。写真家。90年代アジア・アフリカ・ヨーロッパなどを旅し、その後アメリカ・ニューヨークに住む。2002年に帰国、以来東京を拠点に雑誌や広告などの撮影を手がける。2016年8月より土佐町在住。ウェブサイト:http://ishikawatakuya.com/