2018年2月

“4,001”

土佐町の現在の人口です。(2017年6月末時点・土佐町公式サイトによる)

注:土佐町の総人口が3,997人(2017年4月末時点)から4,001人(6月末時点)に増加したことに伴い、当プロジェクト名も「4,001プロジェクト」に変更になりました。

“4,001プロジェクト”は土佐町に住む人々を、全員もれなく、写真家の石川拓也が撮影する計画。

念のため書いておくと、「全員もれなく」…あくまで目標です。

土佐町の人口の増減によって、タイトルもたまに変わります。  (敬称略・撮れたときに不定期更新)

4001プロジェクト

氏次京子 (和田)

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

 

 

雪が降った翌日、土佐町の中でも山深い和田を車で走った。

湾曲する白い山道の前方から、歩く人影が近づいてくる。

車が立ち往生?遭難?救助?

その割には颯爽とした歩き姿。そして身にまとう空気は軽く楽しそう。

「どこまで行きますか?」「和田小学校まで。集まりがあってね。」

「乗せて行こうか?」「いやいや、すぐそこやし、歩くの楽しいから!」

そうして僕らはすれちがい反対方向へ。

1時間後、和田の奥で用事を済ませた僕は、来た道を戻る。

前方からはさっきと同じ歩く人影が。

「集まりが雪でなくなってね」「乗せて行こうか?」

「いやいや、歩くの楽しいから!」

風と共に去りぬ、は京子さんのこと。

 

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
土佐町ストーリーズ

村の名は。

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

昭和28年10月1日に〝財政力をより強化し「地方団体に国より優先的に多くの仕事」をさせるため、町村単位の規模を人口7000ないし8000にすべきである〟というシャウプ勧告に基づき、町村合併促進法が3カ年の時限立法として施行されました。

 

簡単に言うと『3年以内に人口が7千人~8千人になるように合併してねー』ということ。

 

嶺西地域の村(森、地蔵寺、田井、吉野)でも、4ヵ村の助役による(昔は副町長のことを助役と呼んでいました)協議会が開かれ、何度も調査研究会において検討した結果、昭和30年2月22日の協議会でようやく森・地蔵寺・田井各村の合意が成立。

 

昭和30年2月28日に「合併条件に関する協議書」が三村の間で取り交わされます。

 

そして昭和30年3月31日、いよいよ「土佐村」の誕生です。

どうして「土佐村」という名称になったと思います?

村長の独断?住民投票?

いいえ、違うのです。

 

 

森村、地蔵寺村、田井村は吉野川支流に添った地域にあって、民情風俗・産業・文化とか生活環境がおんなじやし、由緒と愛着の情がすごく深くて共通した村。高知県は昔から土佐の国って言うし、森村 地蔵寺村は明治22年の地方制度の改正の時に、高知の中心的位置を保って「土佐郡」になった。

でも土佐郡の町村は、高知市に併入されたり吾川郡伊野町と合併したりして6村しか残ってない。そしたら、合併してできる新村の名前は、

 

土佐郡が発展するように

そして

『土佐』の名を永久に代表できるように

 

「土佐村」にしよう!

 

 

そんないきさつがあったらしいです。

素晴らしい。

『土佐』に対する強い思い入れ、強い愛着が感じられます。

 

 

ここで、「土佐町が生まれた日」を読んでくださった方は『あれ?』と思ったのではないでしょうか。

土佐町の名称を考える時、『土佐』という名称がつく市町村が多いき、他の名称にしよう!という話が持ち上がっていましたよね。

 

・・・この時の 強い気持ち・強い愛 はどこへ行ったんじゃい。

全然ど忘れ。

 

何はともあれこの時「土佐村」が生まれたからこそ「土佐町」があるのですね。

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
私の一冊

鳥山百合子

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

「優しさごっこ」 今江祥智 新潮文庫

今まで何度この本を読んだでしょうか。この本に描かれている京都の町の様子はしっとりと鮮やかで、京都で暮らしてみたいと思ったくらいでした。「とうさん」と娘である「あかり」の暮らしぶりに惹かれ、この本をかばんに忍ばせて京都へ行きました。とうさんとあかりが通った京都の台所である錦市場へ行って、とうさんとあかりと同じようにだし巻き卵屋さんでだし巻き卵を買い、銭湯に入ってふたりのやりとりを思い浮かべたりしました。
この写真の葉は清水寺に落ちていた紅葉。もうかれこれ16年前(!)になるけれど、今でもあの日のことをまるで昨日のことのように思い出すことができます。

「人と人との出会いちゅうもんは、何やこう、胸のうちがぽっぽと暖(ぬく)うなっていくみたいに、桜の花が次々に開いていくみたいに、とても気持ちのええもんや……」。

とうさんのこの言葉は私の心の中にずっとあって、いつも大切なことを思い出させてくれます。

鳥山百合子

 

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

 

「またかよ」って思ったみなさん、合ってます。

パクチー銀行土佐町支店、破綻と再生を繰り返しています。今回は二度目の破綻。

今回の破綻の原因は、きっと「冬だから」。

春が来て、暖かくなる頃にはパクチーがすくすくと育って、種もたくさん戻ってくると予想しています!

パクチー銀行土佐町支店が2度目の破綻。(土佐町支社)

パクチーの世界的な普及活動で知られるパクチー銀行(以下パ銀)の土佐町支店が、昨年十一月の破綻に続き、再度の破綻を発表した。

情報筋によると、パ銀土佐町支店は高知県土佐町でのパクチー普及を目的とし昨年九月に開設。当初は意気揚々と得意げにパクチーの種を希望者に配布していたが、融資した種の回収にことごとく失敗し、開設二ヶ月後の十一月二日に早くも一度目の破綻を迎えた。

当時そのずさんな経営体質に批判が集まったものの、破綻発表の約三週間後にたまたま土佐町を訪れたパクチー銀行頭取の佐谷恭氏による緊急追加融資により経営再開が決定した。

再開後、しばらくは順調な運営と見られていたが、二月上旬のある日、支店長が種の在庫を確認したところ、完全な空になっていたという。

専門家は「今回の破綻は二月二十日に発表されたが、事実上ははるか以前に破綻していた可能性が高い」と指摘する。土佐町支店長(石川氏)にその点を確認したところ、「(種は)気づいたらなくなっていた」とのこと。

破綻の原因については、「冬だからかな?」と短く述べるに留めた。

土佐町新聞の取材に対し、パクチー銀行頭取・佐谷氏は

何度でも破綻しろ!何度でも融資したる!いくら種を用意してもその都度なくなる土佐町にはパクチーがどんどん生え始めている。破綻を恐れて融資しない支店があるとすればパクチー普及に尽力していない証拠だ。 二度目の破綻、お喜び申し上げます。

と祝いごとのようなコメントを寄せた。

以下、過去の記事です。

まずパクチー銀行開設

パクチー銀行土佐町支店オープンです!

そして一度目の破綻

[ニュース]パクチー銀行土佐町支店が破綻しました。

破綻を乗り越え再開

[ニュース]パクチー銀行土佐町支店が再開です。

 

そして今回の二度目の破綻!という流れです。パクチーの種、戻って来ますように!!

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
私の一冊

近藤史恵

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

「アスリートが育つ食卓」 吉田靖 アスペクト

厳しいスポーツの世界で戦うアスリートの食卓がのぞけます。生み出されるパワーの秘訣は「食」!
スポーツをしている人に読んでもらいたい一冊です。

     近藤史恵

 

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

ZINEの次はSasshiです!

Sasshiはそう、冊子!

 

とさちょうものがたりZINEの姉妹誌ができました。とさちょうものがたりSasshiです。なんつって。

連載「私の一冊」の昨年11月〜今年の1月31日までをまとめた冊子です。コピー紙に印刷、クリップで留めています。

 

 

「私の一冊」は平日はだいたい毎日アップしていますので、現時点(2/3)で170冊以上の本を紹介しています。全部を一冊にまとめるのが難しく、最新の記事からさかのぼる形で50冊ほど紹介しています。

少しずつ過去の記事を掘り起こしていく形で2号、3号と作っていきたいと思います。

現時点では土佐町立図書館に置いてあります。みなさんのご家族、知人、友人が愛読している本をコメント付きで紹介してくれていますよ!

ぜひ目を通してみてください!

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
笹のいえ

珈琲

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

太陽の昇る前、のそりと布団から這い出して、台所へ。

ストーブに火を入れ、寒さで水が凍ってないことを確認して、ヤカンで湯を沸かす。
予め自分の好みに焙煎したいつもの豆を、いつもの量ミルサーに入れ、外に出る。ゴリゴリと豆を挽く音で、熟睡中の家族を起こさないように。挽き具合は少し粗め。

冷たい空気を吸い込んで、白い息を吐く。今朝もしっかりと冷い。起きはじめた頭の中で、ぼんやりと今日一日何をしようか考える。

しゅんしゅんとヤカンが湯気を上げはじめたら、片手鍋とタンブラーと茶漉しを準備する。

紙のフィルターやネル、繰り返し使えるエコフィルター、水出しにフレンチプレスなど、いろんな淹れ方を試しているが、最近は茶漉しでやってる。

ストーブの熱で温まった片手鍋に、珈琲が浸るくらいのお湯を先に入れてから粉を投入し、二分ほど蒸らす。

それから適量のお湯を加えて30秒くらいしたら、茶漉しをセットしたタンブラーに注ぐ。

目が荒いので、底に細かい粉が溜まるが、慣れれば気にならない。

抽出後の珈琲はコンポストバケツに。

フィルターを買う必要が無いし、ゴミも出ないので気にいってる。

以前、七輪で炭を熾して焙煎していたが、ものすごく時間が掛かったのでやめてしまった。最近ネットで手回しの焙煎器を購入し、カセットコンロで炒ってる。生豆もネットで買い、申し訳程度にハンドピッキングする。ここで弾かれたクズ豆もコンポスト行き。

焙煎時間は15分くらいが目安。二ハゼがはじまって白い煙が出るころ、豆に少し油が出るくらいが好み。酸味はほとんどなく、雑味が多いが、僕の好きな味だ。

タンブラーからお気に入りのカップに珈琲を注いで、鼻に届く香りと一緒に最初のひと口を啜る。これが一番美味しい。体調や気分によって味の感じ方が違うから面白い。

膝に置いたラップトップでネットサーフィンしながら珈琲を楽しんでいると、ゴソゴソと家族の起きる音がしてくる。

今日も一日がはじまる。

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
私の一冊

戸梶美紅

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

「不思議の国のアリス」 ルイス ・キャロル 新潮文庫

お話の内容もキャラクターもへんてこだけど、読み返すたびにどんどん魅力的になっていきます。
子どもの頃から大好きな作品です。

       戸梶美紅

 

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
4001プロジェクト

川村房子

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

 

今回は、川村房子さん。
とさちょうものがたりでは「ほのぼのと」というタイトルの新連載が始まりました。

昭和30年代生まれ、生まれも育ちも土佐町で、幼少期から仲良しで一緒にいることの多かった女性4人(今のところ)のリレーエッセイ連載です。

房子さんは「おじゃみ」という遊びのことを土佐弁の語り口で書いてくれました。これがまた面白い。次のお話も楽しみです。

おじゃみ

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
お知らせ

ただいま70か所

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone

とさちょうものがたりZINE 01は県内外ただいま70か所の場所に届けられています。

 

その中のひとつ、東京にある「よもぎBooks」さんがこのように紹介してくれていました。

 

こちらは山口県長門市の「ロバの本屋」さん。

 

こんな風に受けとめてくださって、とてもうれしかったです。ありがとうございます。

土佐町からちょっと遠い誰かの元へ。
手から手へ。
このようなやりとりも大切にしていきたいと考えています。

 

Share on FacebookTweet about this on TwitterEmail this to someone
2 / 512345