石川拓也

 

 

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。

人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。

土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?

みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!

(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)

私の一冊

石川拓也

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「へうげもの」 山田芳裕 講談社

「へうげもの」と書いて「ひょうげもの」 と読みます。「ひょうげる」という言葉の意味は「ふざける」とか「おどける」。現在でいう「ひょうきん」(これはこれで古いですが)に近いでしょうか。

ときは戦国。織田信長、豊臣秀吉に仕えた武将・古田織部を主人公として描いた歴史マンガです。

戦国時代の漫画といえばほとんどが「戦(いくさ)」や「武」をテーマにしたものですが、「へうげもの」は茶道や茶器、美術や建築など、戦国時代に花開いた「美」や「数奇」を中心に物語が展開していきます。

「へうげもの」(=ふざける者)は主人公である古田織部を表す言葉です。作中で躍動する古田織部の肩の抜けたふざけっぷりの人柄を指していながら、同時に「美」や「数奇」の方向性を指す言葉でもあります。

つまりそこには対比として飾り気のないストイックな美を愛した千利休がいて、古田織部は利休の弟子でありながら、もう少しヘンテコで不細工なモノ(=へうげもの)を好んだというのです。後世ではそれを文字通り「織部好み」と称します。

史実と創造が交差しながら濃密な物語が編まれていくので、とてもこの項では紹介しきれないのですが、楽しく読めると同時に深く勉強にもなるマンガです。

 

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私の一冊

石川拓也

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「ハイキュー!!」 古舘春一 集英社

 バレーボール漫画の金字塔(と勝手に呼んでいます)、「ハイキュー!!」。

とても読み応えのある名作でした。

漫画であれ小説であれ作るということは、何か(主題)を通して「人間を描く」という行為。

その筆の深さや語り口のオリジナリティを競っていると言い換えてもいいかもしれません。

「ハイキュー!!」は高校バレー部の人間関係を舞台に、そこでぶつかり合い成長していく高校生たちがイキイキと描かれていて、40代の大人には非常に眩しく目がくらみます。心から高校の部活に戻りたくなります。

「どういう過去があって今ここにいるか」という、登場人物ひとりひとりの内面描写や人物設定などがとても丁寧でしっかり描かれていて、改めて優れた漫画家のゼロからストーリーを創造する力には頭が下がります。

個人的にはハイテンションで突き進むキャラより、「考えること」を武器にしてローテンションで戦うキャラが好きで、それが故で2枚目のページを撮影しています。

 

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私の一冊

石川拓也

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『日本文化の核心 「ジャパン・スタイル」を読み解く』 松岡正剛 講談社

 この国の”深い魅力”は本当に理解されているのだろうか?

日本人の文化や心や精神性が、なぜ今のような形になっているのか。そういうことがずっと気になっています。

なぜ古代(や中世)から長く続く行事や習俗がこのような様式になっているのか? 紐解いていくとそこには起源や理由が、もちろんですがあるわけです。

そういったことを知ることは即ち「我々はどこから来たのか」という疑問に対しての答えを求めることであり、ひいては「我々はどこへいくのか」という問いに対しての答えを考えることでもあると思うのです。

博覧強記で知られる松岡正剛氏のこの著書は、タイトル通り「日本文化の核心」に深く潜っていきながら、驚異的にわかりやすい。

例えば日本文化を語る上で重要な「わび」。これはもともとは文字通り「詫び」、謝ることから来ていると喝破しています。

客を迎える主人が、「このような粗末なもてなししかできなくてごめんなさいね」と詫びる。

その主人の客を慮る気持ちこそが美しい、そう考えた中世の日本人の精神性が結晶化した言葉であり概念なのだということです。こんなにわかりやすい「わび」の説明は初めて読みました。

そんな例が最初から最後まで続々と出てくる一冊です。

 

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土佐町ポストカードプロジェクト

2020 Nov.

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相川 | 田岡澄人・明咲希

 

相川小学校の川向かいに広がるゆず畑。11月のある晴れた日、収穫が行われていた時期にお邪魔して撮影してきました。

長靴で走りまわってくれた後ろ姿は田岡澄人くんと明咲希ちゃんの兄妹。現在はフランスにも輸出されているというゆず畑を、数十年後にはどちらかが受け継いでいくことになるのかもしれません。

 

 

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4001プロジェクト

山中直秋・山中まゆみ・西峯弘子

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先日、土佐町の青木幹勇記念館にて「草あそび三人展」と題してリース展を開催したお三方です。

山中さんご夫妻のお宅は奇しくもとさちょうものがたり編集部の建物のお隣。準備の段階からリースのあれやこれやを拝見させていただいていました。

「草あそび三人展」の記事でもご紹介しましたが、いつもとても楽しそうなお三方。

土佐町のような自然豊かな環境での遊び方として、その姿勢は学ぶことのとても多いものだと思います。

「(田舎には)これがない、あれが足りない」と無いものを数えるよりも、「(田舎だから)こんなものもある、あんな遊びもある」と、あるものを数えたほうが楽しいですよね。お三方は達人です。

 

 

草あそび 三人展

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土佐町ポストカードプロジェクト

2020 Oct.

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宮古野 | 山中愛依・楓里

 

場所は宮古野地区、白髪神社の参道です。後ろに鎮座しているのが御神木。

10月のある日、町のあちこちで咲き繁っていたコスモスを束にして、山中愛依ちゃんと楓里ちゃんの姉妹に持ってもらって撮影しました。

ふたりとも元気いっぱいでコスモスを持ったまま走りまわり遊びまわり、見ているこちらまで元気をもらえるような撮影となりました。

撮影協力(コスモス)‥久野兆佳さん

 

 

 

 

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土佐町ポストカードプロジェクト

2020 Sept.

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前回と連続して、さめうら湖畔の写真です。

ある秋の朝。鏡面のような湖。気温も落ちてきて半袖では肌寒く感じる季節。

上吉野川橋の上からの眺めです。

ここで写真を何度撮っただろうと思いながらシャッターを押しました。

来るたびに全然違った風景を見せてくれる場所なのです。

 

 

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4001プロジェクト

伊藤あおい・中村久美子・伊藤歳美・田岡マリア・ジェーン (与作)

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左から 伊藤あおい 中村久美子 伊藤歳美 田岡マリア・ジェーン

 

国道439号沿いにある「道の駅土佐さめうら」にあるレストラン「与作」。

訪れる人々の胃袋をがっつり掴んでいる名店です。

今日のこの写真は、与作で働く4人の女性陣。左から伊藤あおいさん、中村久美子さん、伊藤歳美さん、田岡マリア・ジェーンさん。いつも仲良さげに働いている姿が印象的です。

ちなみに私(石川)、この3年ほど与作を訪れるたびにカツカレーを頼んでいます。(どうでもいい情報でした笑)

 

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4001プロジェクト

浪越美恵 (南境)

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 南境の浪越美恵さん。浪越さんというお名前は「なお」と読みます。

美恵さんのご主人が土佐町のご出身で、ご先祖から伝わる大正時代に建てられたというお家にお住まいなのですが、これがまあステキなお家なのでした。

以前は商店だったという土間には木製のカウンターが設えてあり、お客さんを迎えるような作りになっていて、昔は近所の方々が日用品を買いにやってきたという暮らしが垣間見えました。

この写真はお家の前で撮影させていただいたものですが、暖簾が風で揺れているように、奥から手前にとても気持ちの良い風が通るようにお家が計算されて作られているそうです。

 

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土佐町ポストカードプロジェクト

2020 Aug.

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駒野 | 新谷彩緒里・彩香里

 

夏休み後半の週末。

場所は駒野の鳥首。(鳥首というのは地元の方達が使う通称だそうです。地図には載っていない名前です。)

駒野の小さな沈下橋のあるところといえば、あああそこ、とわかる方も多いのではないでしょうか。

夏の終わりを少し肌で感じながらも、まだまだ暑いこの時期。

川遊びをしているのは田井のエディオン、新谷さん家の彩緒里ちゃん彩香里ちゃんの姉妹。

このすぐ後には、ふたりとも川の中へざばーんと入っておりました。

 

 

 

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