秋の散歩道では、さまざまな草花と出会う。
稲刈りが済んだ今はコスモスや野紺菊、犬蓼(いぬたで)やミゾソバなど。草の間に見つけてはしゃがんで摘んで、小さな花束にする。
ほんのりした桃色や優しげな淡いむらさき。じっと見つめれば見つめるほど、美しいなあと思う。
畑横の草の道を歩けば、朝露が足を濡らす。
山の中腹にうっすらと雲がたなびいて、トンビがピーヒョロロ…と鳴いている。
向こうから歩いてきた人と挨拶を交わす。たったそれだけで、晴れ晴れとした気持ちになる。
悩むこともあるけれど、でもやっぱり、今日も良い日だ。
ちゃんとそう思える、散歩道。