これは6月4日の夜のこと。
三島と東境のちょうど境目となるところに水路がありまして、そこは土佐町でも有数のホタル生息地として人々の集まる場所となっております。
水路近くまで降りてレンズを向けると、鼓動するように明滅する無数のホタルと、空の向こうには雲がかかった丸いお月さま。
聞けばこの場所は水路の作り方も工夫したり、草刈りもホタルのために敢えてしなかったり。地域の方々の、ホタルを大切にする気持ちが蛍光色の光となって、じんわり暖かく伝わってくるような夜でした。
著者名
記事タイトル
掲載開始日
図らずもTPP。あっちのTPPではありません。
土佐町在住の写真家、石川拓也がひと月に1枚のポストカードを作るプロジェクト。
2016年11月から始まり、たまに遅れたりもしながら、いちおう、今のところ、毎月1枚発表しています。
各ポストカードは土佐町役場の玄関と道の駅さめうらにて無料で配布しています。
稲叢山方面に行った帰り道、不意に出くわして思わずシャッターを押した風景です。
時間は朝8時過ぎ。青空、白い雲、一見すると夏のように見えるかもしれませんが、これは冬の訪れを知らせるさめうら湖面の写真です。
雲海のように低い位置に立ち込める雲、湖面を湯気のように移動する霧。これは冬の土佐町で見られる光景です。
この日は、撮影するぞ!と外出したわけではなく、山からの帰り道、市内での打合せに向かう途中で図らずも遭遇した風景です。たまたまの出会いなんですが、自然からの贈り物として僕の心に刻まれました。
そしてこういったたまたまの贈り物が珍しいものではなく、実は一年を通して何度も頂いてしまえるということは、土佐町のような場所に住む者の幸せだなぁと思っています。