[ブータンで本当の幸せについて考えてみました。「足るを知る」と経済成長は両立するのだろうか?]
「幸せの国」の民は本当に幸せなのか?
首相フェローとしてブータンで1年間仕事をした高橋氏と、宗教人類学者で僧侶の本林氏がそれぞれの視点からブータンを語る本。
「国民総幸福」「GNH」などの概念で世界に新しい波を起こしているブータンですが、実際のところはどうなのか?
念のため書くと、ブータンの影の部分や問題点を挙げつらう内容ではなく、GNHがただの夢物語にならないように、ブータンが向き合っている現実にフォーカスをあてている本です。
「幸福」などの主観的な概念は、ともすれば夢見心地なキラキラワードで終わってしまいがち。だからこそ「幸福」を一番のモノサシとして国づくりに邁進するブータンのような国は、きちんと現実と向き合おうとしているようです。
石川拓也