私が住んでいる相川地区には、「二本杉子ども会」という子ども会があり、毎年夏休みに入ってすぐにキャンプをする。
釜でご飯を炊いて、カレーを作って、花火をして、子ども達は校庭にテントを張って寝る。
大人はその辺で寝る。
夕食後、子ども達はそれぞれに遊びはじめ、大人たちは慰労会へと突入する。
辺りが暗くなってきた頃、運動場の隅で子ども達が騒ぎ出した。
「セミの幼虫や!」
「脱皮しゆ!」
それは羽化というのだよ。
いそいそと見に行った私は、テンションが上がって写真を撮りまくる。
また大人の輪に戻り話をしていると、また遠くから子ども達が
「亜美ちゃん亜美ちゃん亜美ちゃん!!!!」と呼ぶ。
「セミが完全に出てきた!!」
「写真撮りや!」
さかさまに出てきていたセミがいつの間にかぶら下がり、しわしわだった羽が美しく伸びている。
「こっちにも幼虫いっぱいおるで!」
そう言いながらプラコップに3~4匹入った幼虫を見せてくれる。
「写真撮りや!」
「セミになったやつもおるで!」
「写真撮りや!」
いや、セミはいつでも撮れるきえいわ!と言いながらも撮る。
どうやら、すごいセミ好きのおばちゃんと認識されてしまったようだ。
今年は川原でキャンプファイヤーもした。
本格的に木を組んで火を点けると、結構な勢いで炎が燃え上がる。
暗闇の中で炎が幻想的に揺らめく。
何かあった時は、消防団の保護者もいっぱいおるき大丈夫大丈夫、と言いながら。
「まぁホース持ってきてないけど」
しかもみんな酔っ払ってるし・・・。
キャンプの最後はみんなで花火。
広々とした運動場で、みんなが思い思いに花火に火を点ける。
小さい子達にお姉さんが「やる?」と花火をわけてくれる。
「打ち上げ花火やるで」と大人が順番に火を点けると、子ども達が歓声を上げる。
並んだみんなの後ろ姿が可愛かった。
夏休みのはじまりだ。