「魔術師のおい ナルニア国物語6」 C.Sルイス作,瀬田貞二訳 岩波書店
本の左側に貼ってある丸いシール、これは「カンガルーハウス」という児童書専門店のシールです。私が生まれ育った神奈川県伊勢原市にあるお店で、本を買うとこのシールを貼ってくれます。今でも帰省した時にはお店に立ち寄りますが、お店の中は昔と変わらず、本という本があっちこっちに積み上げられ足の踏み場もないほど。本の匂いが立ち込めていて、一気に子どもの頃にタイムスリップするような感覚を覚えます。
子どもの頃、兄弟とカンガルーハウスへ行き、母が「好きな本を選んでいいよ」と言ってくれて、自分の好きな本を選ぶことがとても楽しみでした。
「魔術師のおい」はカンガルーハウスの人が勧めてくれた一冊。
どの本にしようかと迷っていた私を見て、本棚から緑の箱に入ったこの本を抜き出し「これは6巻だけど、ナルニアのお話の一番最初なんだよ」と話してくれたことを今でも覚えています。
ナルニア国のお話は全部で7巻あるのですが、これが長い長いナルニア国のお話と出会った最初でした。
「魔術師のおい」以外の本は図書館で借りて読んでいましたが、3年前、サンタさんが長女のクリスマスプレゼントにと、残りのシリーズ6冊を贈ってくれました!
長女が「サンタさんすごいね!うちにあるのが「魔術師のおい」ってちゃんと知ってるんやね!これで全部揃ったね!」と言ったことを覚えています。サンタさんは誰だったのかな…?
この本を手にするといろんなことを思い出すのです。
鳥山百合子