「エルマーとりゅう」
以前紹介した「エルマーのぼうけん」の続編です。
動物島からりゅうを助け出したエルマーは、家に帰る途中に嵐にあい、カナリア島にたどり着きます。その島にはりゅうの大好物「スカンクキャベツ」と「ダチョウシダ」が生えているそうなのですが、「スカンクキャベツ」という文字面が面白く、そして「スカンクキャベツって何だか美味しそうだな」と子ども心に思っていました。
カナリア島は名前の通りカナリアが住んでいる島なのですが、カナリアの王様が代々知りたがっていることがあり(歴代の王様たちは皆「知りたがり病」で亡くなりました)、それが何なのかを知りたいと思っているカナリアたちみんなも「知りたがり病」にかかっているとのこと。
王様は何を知りたがっているのか?
王様はエルマーにその秘密を打ち明けます。
物語の後半にその秘密が明らかになりますが、白黒のイラストと手書き文字で書かれているそのページはとても魅力的です。白黒で印刷されているのに、まるでそこに色があるかのように見えてきます。
まさにお話の力。エルマーの世界はとてもゆたかです。
鳥山百合子