6月のある日、土佐町の上津川地区に住む川村栄己さんの自宅を訪れました。現在88歳の栄己さんに、早明浦ダムが建設された当時のお話を聞くためでした。
川村栄己さん。「このお花、きれいでしょう?持って帰りなさいや」と切って持たせてくれました。花の名前は、キョウカノコ。
話が終わると、栄己さんが「梅の小さいのがあるけど、いるかよ?」と声をかけてくれました。
栄己さんの自宅から坂を少し下ったところ、ちょうど目の高さに張り出すように伸びた枝には青い梅がたくさん!
道下をのぞくと、草が刈られた斜面には一本の梅の木が立っていました。
栄己さんと一緒に、道の小脇のけもの道から斜面を下りました。
梅の木の下にブルーシートを広げ、長い棒で枝をバンバン叩くと、コロコロ、コロコロ…。梅が面白いように落ちてきます。
こんなにたくさん取れました!
1~2日おくと、青かった梅は黄色みをおび、甘い香りがしてきました。昔から6月15日ごろは「梅子黄(うめのみきばむ)」と呼ばれていたそう。昔の人は、うまいことを言うものだなと感心します。
昔から薬用として用いられてきた梅の実は、豊富なクエン酸を含み、疲労回復や美白・美肌に効果ありと良いことずくめ!
暑い夏、シロップを水やサイダーで割って、ごくごく!う〜ん、なんだか元気になる!それにはちゃんと訳があったのか!と納得です。
梅シロップの作り方
栄己さんにいただいた梅で、梅シロップを作りました。
梅をきれいに洗って、一つずつヘタを取ります。楊枝を使うと取りやすいです。梅の水気はしっかり拭き取ります。
きれいに洗った瓶に、氷砂糖、梅、氷砂糖、梅…、と順番に入れていきます。個人的には、梅と砂糖は1:1の割合が美味しいと思います。
氷砂糖をバクっと口に放り込むのもお楽しみ。梅仕事をした人の特権です。
今回は氷砂糖を使いましたが、お好みで、てんさい糖や黒糖なども使ってみてください。
この日の夕方には、瓶の底にシロップが広がってきました。毎日数回、瓶を揺すったり、ひっくり返したりすると早くシロップが上がります。飲み頃は、1週間後くらいから。シロップはペットボトルなどに移し、冷蔵庫に入れておくと良いです。
水や炭酸水で割ったり、かき氷にかけたり。ドレッシングにもなります。
ヘタを取った後、一旦、梅を凍らせる方法もあります。
作り方は一緒です。凍らせた梅と砂糖を交互に瓶に入れます。凍った梅が溶けると、それと一緒に砂糖も溶けるため、すぐにシロップが上がってきます。
夏のお楽しみ、梅シロップ!ぜひ作ってみてくださいね!