背丈の小さかった幼き頃、祖母の着物を引っ張り出しては羽織り、「私はお姫様」。
おとぎ話の世界に浸り、空想の翼を広げていたものでした。
その祖母の年齢に近くなり、Uターンしてきた現在の土佐町へと話はワープ。
ある日、帰宅すると玄関脇のベンチに大量のシイタケが置かれていました。
「よし、干しシイタケに挑戦!」
秩序正しく並べ、日向に出して大満足です。
すると、今度は後方よりエンジン音。
ご近所の方が、仕事先からわざわざ初物の筍を届けに来てくれました。
さっそく、知恵の収蔵庫「スマホ」とにらめっこ。
どうにか下ごしらえを完了し、わくわく気分で散歩していると、通りかかった車から、隣のH君がニコッ!
「これ食べる?」
釣果の川魚を「現代版びく」ごと、窓から差し出してくれました。
川魚の入った箱を両手に唖然としている私を残し、あっという間にカーブを曲がり、視界から消え去ってしまいました。
「サンタクロースさんの出現か?」
そして、初夏となり野菜、お花、貝や鮎等々を玄関先まで届けて頂ける日々が続いています。
土佐町には、おとぎの国の住人がたっくさんお住まいで、日々、心の糧を頂いております。