「オーケストラの職人たち」 岩城宏之 河出書房新社
1998年~2001年「週刊金曜日」で「裏方のおけいこ」として連載、2005年文春文庫に収められ2023年11月に復刊本として出された本です。
日本においてクラシック音楽のファン層がいかに広がっていったか、手探りでコンサートを支えた人々の苦労を気さくな文章で綴る。人種差別、女性蔑視、楽団員の給料体制、著作権問題、当事者でなくては語れない内容がふんだんに盛り込まれ、野次馬的な気分になる。
有名オーケストラの一員の詐欺罪での逮捕劇なども挟み込まれ、人間臭さ満載である。
クラシック音楽に不案内な私ですが、とても興味深く読めた。