去年までそんなに興味なさそうだったけれど、今年はそら豆が子どもたちに人気。
「おじぎしてるさやが、おいしいそらまめだよ」
と伝えると、ここ数日せっせと畑に行き、採りごろのそら豆を収穫してくれる。
さっそく炭を熾して、さやのまま焦げるまで焼く。
アチチと言いながら、さやを剥いて、ホクホクのそら豆を皮ごと口に入れると、
「あま〜い!」
どんどん減っていくそら豆に危機感を覚えて、父ちゃんの分は?と聞くと、どうぞ、とひとつぶだけ手のひらに載せてくれた。
育てたのは父ちゃんなんだけどと思いつつ、 感謝していただくと、本当に甘い。ちょっとしたお菓子みたいだ。
お辞儀する前の若いさやは上を向いて成長する。「空を向いて生るから、そら豆と言うんだよ」何年も前に誰かに聞いたなあと、毎年この時期が来るたびに思い出す。
作付けが少なかったこともあって、今シーズンは子どもたちの食べる分で終わってしまいそうだけど、来年はたくさん作って自家製豆板醤をつくりたいなあ。