仕事で気合がはいりすぎて、空回りしてる人をみつける方法がある。
USBが鹿の角か、そうでないかだ。
なんもわからんから、遊べる。
(仮)鹿の角商会。
勢いだけで走り始めてしまったこの企画(前回の記事を見てくだされば!)
いや、企画っていうにはあまりにもずさん。
むしろ『無謀な挑戦』みたいなほうが合っている。
と、書いてて思ったんだけど挑戦って何か『意味がある』とか『何かのために』みたいな感じがする。
【(仮)鹿の角商会】には意味なんてないし、たぶんおそらくきっと役には立たない。
そう、ぼくらは唐突に、遊び始めたのだ。
あっ、楽しくなってきた。
とまぁ、こんな感じだから計画みたいなものは何もなくて、何からどうはじめていけばいいのか、まったくわからない。
鹿の角が酒屋の入り口から降ってきて、
急に『あなたが落としたのは金のUSB?それとも鹿の角USB?』みたいな気分になる。
こんなふうに、わからないまま進む展開って最高だなーと思う。
わからないから『どうなるんだろう?』って好奇心がわくし、何にも決まってないからやりたいようにやれる。
ぼくらは遊ぶために、わからないことに突っ込んでいきたいんだと思う。
どどすこ進む。
都会は窮屈だった。
何をするにしても何かしら決まってるし、何かしら決めなきゃいけない。
やりたいことよりも『やる理由・意味』をさきに決めなきゃ進めない。
思いついただけの、やりたいことの小さい種は、そんなうんざりするようなもの達に簡単に負けてしまう。
ぼくにはそれを乗り越えていけるような【信念】みたいなものは、なんにも持ち合わせていないから、
ただただ感覚に従っていかなきゃ、いともたやすく自分を見失ってしまう。
ここ土佐町は、そんなぼくにとっては本当に良い環境だ。
わからないことは、わからないまま、やっちゃってOKな空気で満ちている。
組織に属している人が圧倒的に少ないから、
誰の許可も必要なく、やりたいことやっちゃってる人が圧倒的に多い。
そんなことが!?みたいな、賢い人(皮肉です)が考えるビジネスモデルの外側に、
バカな人(褒めてます)の小さい商売が無数にある。
理由とか意味を捏造するから、いざやめたいと思ったときに『やる理由をちゃんと否定する、やらない理由』をつくらなくちゃいけないし、『やる意味を否定してしまう、なんか過去の自分を否定するような苦しさ』をあじわうことになる。
たぶん、みんな【はじめられない】んじゃないと思う。
【やめられない】そう思い込んでいるから、はじめないだけ。
やってみて違ったなら、やめちゃえばいい。
気分でやりはじめたんだから、気分でやめたらいい。
RっPGぃーー!!
ここ土佐町は、ほんとRPGみたい。
ゲームかっ!が口癖でした(ウソです)
近所付き合いといえば、
地元(大阪の田舎)にいたころは『すでに出来上がったもの』を与えられている感じだったし、
東京に住んでいたころは『知らない人にいきなり話かけない』が生きやすい方法だった。
ところがどっこい。
ここ土佐町の人は、いきなりぼくみたいな【見知らぬ奴】が声をかけても笑顔で話してくれる。
(移住者が多いって状況もあるし、ぼくのキャラもあるし、一概には言えませんが)
そうやって話した内容はまたたく間に【土佐町情報ネットワーク】通称“口コミ”によって広がっていく。
(ネットより早いって比喩されるけど、たぶんほんとにそう。そして『れいほく田舎暮らしネットワーク』みたいなこと言いたかっただけ)
で、『こんな奴がきたらしい!』みたいな情報が出回って、いざぼくを見つけたときに声を掛けてきてくれる。
(たぶん、たぶんね、確認したい欲求と新しいネタを仕入れるため)
ちなみに、【土佐町情報ネットワーク】の頭脳は地域のおじいちゃん・おばぁちゃんなので、
精度が非っ常ぉーにゆるいです。
なのでいろんな情報がごちゃまぜになって、とっぴょうしもないことを急に聞かれることがあります。
例題。
・『君がカメラマンか』→ちがう。
・『おまえがいっつも着物きてる奴か』→このときぼくはスエットを着てる。
・『あなたが自分探しをしてる方?』→もしそうだとして、そんなキャッチコピーが付いちゃったら、消えてなくなりたい。
そんな感じの場所なので『ぼくは鹿の角をどうしていけばいいのか?』をいろんな人に聞きました。
おそらく、普通なら『知らんがな(笑)』で終わるようなことでしょう。
ですが、【土佐町情報ネットワーク】は違います。
どんなことでも親身になって、あなたが求める情報をなんとか提供しようとしてくれます。
そして『これはさすがに無理でしょう』程度のことなら、だいたいなんとかなります。
(保存機能が弱いので、会うたび聞きます)
ピーマンじゃないよ、キーマンだよ!
【土佐町情報ネットワーク】とか書いてて思い出したけど、康富さんとの出会いは飲み会だったかも(笑)
ほんまいろんなとこで、いろんな人とつながるから、最初とかわからん(笑)
康富さんは板金職人さん(いや、ほんとうにすごい人!)なんだけど、
それ以外に皮小物とか、すでに鹿の角でナイフの肢とか、とにかくいろいろつくったりしてる人!
『パソコンって何ができるの?』
「なんでもできるよ」
の、パソコンポジションの人なので、説明するのは正直めんどうです。
で、で、で!
『今、鹿の角でUSBをつくろうとしてるんですが!』
「いいねー、すごいねー、やるねー!」(康富さんのお子さんのあいだで、このときから少しさきの現在、絶賛大ヒット中のネタ)
『工房に相談がてら、遊びに行っていいですか?』
「いつでもおいでや!」
『じゃー明日行っていいです?』
「かまわんよ!」
鹿の角をきっかけに、こうやって人と接点ができるってほんと最高だと思います。
【鹿の角】に限らず、なんでもこうやって人とつながって楽しく過ごすための材料だと捉えるなら、
成功するかどうかみたいな結果はどうでもよくて、やってる今がすでに報われてるんだろうなと。
おもしろそうならいつでもウェルカム!
そんな人がここ土佐町には多い気がします。
それはつまり、自分がおもしろいと感じたことに素直に反応する、人間くさい人が多いってことで、
そりゃー楽しくなっていくわけだわ。
さすが土佐町クオリティー。