10月に入り朝晩涼しくなってきたころ、枝豆が旬を迎えた。
自分で大豆を育てるまで、「若い大豆が枝豆である」と言うことを知らなかった。それぞれ別の品種だと何となく思っていた。そして、枝豆は夏にできるのだろう、とずっと信じてた疑わなかった。だって、夏と言えば、ビールと枝豆ではないですか。
しかし実際に畑で大豆を育ててみると、枝豆が食べられるのは朝晩の涼しくなる秋のはじめのころ。ビールにはちょっと肌寒い季節だ(品種や栽培方法によって夏に採れるものもある)。
そう言えば、自分で種を蒔くようになって、いろんなことに気づいてきた。
オクラの花は、オクラの味がする
空豆のさやは、空を向いて出てくる
ニンジンの種は、毛がいっぱい生えててちょっと怖い
そして、枝豆が本当に美味しいのは、ほんのいっとき
さて、枝豆は子どもたちの大好物。茹でたてにさやの上から塩を振って食べるのが一番ウマい。食卓に登ると「いただきます」と同時に、一斉に手が伸びる。弟たちは一粒ひと粒口に入れ、姉は茶碗にせっせと取り出し山盛りにしてから食べる。末っ子はその豆をよこせと催促する。
枝豆ひとつで食卓が随分と賑わう。