「全国駄菓子屋探訪」 土橋真 トゥー・ヴァージンズ
土佐町のおとなりのまちに駄菓子屋さんができて一年が経つ。
一周年とは思えない味のあるお店で、息子も娘もそのお店が大好きです。 ……… 自分も子供の頃、近所の小さな駄菓子屋のおばあちゃんとおじいちゃんが大好きで、今でもはっきりその二人のやさしい眼差しと笑顔が思い出せます。
子どもの頃に出逢った大人達は大きくなってから出逢った人以上に心に残るような気がします。子どもは自分に優しいか否かの大人を瞬時に見抜く力があるような。その能力はきっと自分を守る力につながってるような。 駄菓子はカラフルでウキウキするユニークなデザインで心をつかみ、所狭しとびっしり並ぶ様は夢のよう。
セルフレジとは対極にあるおばちゃんやおじちゃんが一個ずつ一円単位の細かい計算をしてくれ、子ども達と何気ない会話を交わす。そんな駄菓子屋さんで過ごすひとときは子供時代の宝物だと思います。
実は、土佐町には駄菓子屋さんではないけれど、お菓子があっていつもニコニコ笑顔のやさしいマダムが迎えてくれる場所があります。その空間は老若男女にとってオアシスで、そこを訪れた誰もが生きる活力をもらえます。
そんな場所に出入りする子どもたちをみて、駄菓子屋さんが町になくてもそれ以上に幸せな子供時代を過ごしてるなぁ~とほほえましく思うのでした。