とさちょうものがたり

メディアとお手紙

お便りの紹介 

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「とさちょうものがたり」が始まってから、お手紙やはがき、メールなどで編集部へたくさんのお便りをいただいてきました。今まで届いたお便りはすべて大切に読ませていただいています。なかには文通のようにはがきでのやりとりが続いている方も。心を寄せてくださっている方がいるということは、私たち編集部にとって大きな励みとなっています。

この「メディアとお便り」のコーナーでは、今までいただいたお便りを少しずつ紹介していきたいと思っています。

【大阪府 吉田美紗子さんより】

早速、とさちょうものがたりのバックナンバーをご恵贈いただき、何とお礼を申してよいか、大変嬉しくまことに有難うございました。お時間のある時どころか、すぐにこれまた楽しいイラストの茶封筒を丁寧に開封し、一気に3冊とも驚きと感動をもって読みました。
そしてどの号も、読んで終わりというものでなく、いつでも折にふれて手にとって読み、かつ眺めて、心やすらぎ心あたたまるものだとの感を深くしました。
(中略)
先日は04号をたくさんいただき、心ばかりのお礼のしるし、エールを込めて、おやつ少々お届けします。

 

*「とさちょうものがたりZINE04」を発行してから数日たったある日、土佐町役場へ電話がありました。「友人たちへも配りたいのでとさちょうものがたりZINE04号を送ってほしい」とのこと。それが吉田さんとの初めてのやりとりでした。

「(04号の筆者である)窪内隆起さんから私のところへ04号が送られてきたんです。夫が生きていたらこの本の存在を本当に喜んで周りの大切な友人たちに配っただろうと思い、何冊か送ってくれるようお願いしました。夫のお仏壇にも供えました」
と話してくださいました。
窪内さんにこのことをお伝えすると、吉田さんも吉田さんのご主人も産経新聞の記者だったとのこと、お二人は窪内さんが産経新聞記者だった時代の大先輩だったのです。吉田さんは司馬遼太郎さんの奥様であり同じく産経新聞の記者であったみどりさんとも親しい友人であったそう。この世界の風景を一本のペンで記し続けてきた大先輩たちの存在をあらためて感じ、背筋が伸びるような気持ちがしました。

 

 

【千葉県 さやさんより】

はじめてお便りをさしあげます。東京上野の国際こども図書館で「とさちょうものがたり」を見つけました。「とさちょう」ってどこ?「ものがたり」とは?
一枚刷のチラシの中で、ちゃんとした冊子はものすごく目立っていました。中身は…、おもしろかったですね。
私は信州の農村で育ちましたが、昔の思い出につながるような場面が多く、大きな共感と親しみとなつかしさを感じました。窪内さんのたくましさ、創意工夫の冴え。もっと著書を読んでみたくなりました。

 

*とさちょうものがたりZINEは、全国各地のさまざまな場所へ送らせていただいていますが、東京の上野にある「国際こども図書館」もその一つです。ある日届いたこのハガキは、国際こども図書館で確かにとさちょうものがたりZINE04号を受け取ってくれた人がいたことを私たち編集部に教えてくれました。このハガキの返事とともに、信州の農村と重なるものがあるかもしれないとZINE02号を同封しました。次のおたよりは、さやさんよりいただいたそのお返事です。

 

 

今頃、土佐町の秋はどんなにかきれいでしょうね。彼岸花は咲いていますか。稲刈りはもう済んだのでしょうか…。雲海や夕焼け、清流…。本当に懐かしく、思い出深く、故郷との縁がうすくなったとはいえ、胸がしめつけられるような感じでした。
町内の皆さんの笑顔がいいですね。大がかりなプロジェクトでしょうが、是非完成させてください。亡くなった方のお宅が紹介されていましたが、添えられた言葉とともにあったかい写真でした。

 

*その後、さやさんとは、何度かハガキでやりとりさせていただいていますが、直筆の手紙というものはいいものだなあと感じています。いただいたお手紙を時々読み返しては、初心を思い出しています。本当にありがとうございます。

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くだらな土佐弁辞典

ざんじ

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ざんじ

【副】すぐ、暫時

例:「ざんじやる」(すぐやる)

「ざんじ帰る」(すぐ帰る)

「サンジはざんじ蹴る」 (サンジはすぐに蹴る)

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「とさちょうものがたり」の連載で、日々の暮らしを綴る笹のいえ

不思議なもので、笹のいえを訪れるといつもどこか懐かしく、忘れかけていた大切な場所に帰って来たような気持ちになります。それは、歩いている自分の足音を久しぶりに自らが聞くような感覚とどこか似ています。

取材に伺った日、今朝採ったばかりだという、肉厚でつやつやしたしいたけが庭先に干されていました。

「笹のいえ」の渡貫洋介さんと子嶺麻さん

蔦屋書店でのイベントの時に何を作ろうかと考えていた子嶺麻さん。

「ちまきはどうかな。しいたけ、もち米、ひじき、人参、大豆か里芋を入れて、竹の皮で包んで蒸す。冷凍庫の栗も入れられるといいんだけどな」
そう話すシネマさんは実に楽しそう。しゅんしゅんと音を立てる大鍋で蒸されるちまきは、美味しいに決まっています。

しいたけは、原木に駒打ちして裏山で育てたもの。
もち米はいただきもの、大豆は畑で収穫したもの。
里芋は、去年の収穫時に畑に転がった芋が芽を出した「ひとりばえ」。

身の周りにあるものや人との関係からいただいたものに少しだけ手を加え、ちょっと新しいものごとがうまれるような笹のいえの営みは、「この地でもずっと続けられてきたこと」と話す洋介さん。

 

 

土佐町に来て6年がすぎ、色々な思いも交錯するそうです。

遠くに住む両親のこと。
これからもこの場所を維持していけるのかどうか。
どこまでやれるのか、どこまでやるのか。

どこにいようと、どんな暮らしをしようと、それぞれの人が個別の複雑さももって生きているのだということをあらためて感じます。

洋介さんとの会話は、いつも頭の片隅にあるそういったことをあらためて考えるきっかけを与えてくれます。

 

 

蔦屋書店のイベントでは、千葉県にいた時に漬けた「10年ものの梅干し」も販売します。(本当は13年くらいたっているけど区切りがいいから「10年ものということで」と子嶺麻さん)

他には四方竹のキムチも。友人の畑のサツマイモと落花生の収穫を手伝った時に「四方竹持って行きや〜」とたくさんお土産に持たせてくれたのだそうです。皮をむいて茹で、干した四方竹のキムチ、楽しみです!

笹のいえから生まれた美味しいものたちを、ぜひ味わってくださいね!

料理研究家である子嶺麻さんの本の販売もあります。

 

*16日は「笹のいえ」の洋介さんと子嶺麻さんは滞在しますが、17日(日)は物販のみになります。

 

*「笹のいえ」の連載、最新記事はこちら。

稲刈りの風景

 

*高知蔦屋書店でのイベント詳細についてはこちらから。

11/16・17 とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店

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「とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店(11月16日・17日開催)」出店者紹介

この記事は、2019年11月16日・17日に開催される「とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店」に出店する土佐町の事業者さんたちを紹介するページです。イベント当日は、ここにご紹介していく土佐町の食べ物や木工品を製作販売している方々が集結します。みなさまぜひお立ち寄りください!

 

とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店イベントページ

 

 

季節の焼き菓子OriOri

「季節の焼き菓子OriOri」を営む仙田聡美さんの工房へ伺うと、木の机には、みどり色の新鮮なすだちがたくさん入ったカゴが置かれていました。「子どもの同級生のお母さんが、よかったら家で採れたすだちを使って、と分けてくれた」とのこと。すだちは塩漬けにしてクラッカーやスコーンなどに入れるのだそうです。

「季節の焼き菓子OriOri」という屋号は、“四季折々”という言葉から生まれました。

聡美さんの焼き菓子には、季節ごとのこの地の野菜や果物がたくさん使われています。

グラノーラの干しりんごは、土佐町の湖畔りんご園のりんご。
マフィンの巨峰は、土佐町のミシマファームの巨峰。
クッキーやグラノーラで使う米粉は、れいほく産のお米でできています。

 

イチジクのマフィンと巨峰のマフィン。中には豆腐入りのアーモンドクリームが入っています。

焼きたてのマフィンがオーブンから取り出された瞬間「わあ!」と思わず声が出ました。知り合いの人が採りたてを分けてくれたというイチジクが、マフィンのてっぺんでつるんと光ってとてもきれい。そして、なんていい香り!

自分の暮らしている場所に季節ごとの食べものがあって「たくさん採れたから持って来たよ〜」と分けてもらったり、野菜や果物を作った人の顔が見える環境はとてもありがたいと聡美さんは話します。

それはこの地で暮らしている喜びのひとつであり、強みでもあるのだなと感じます。

れいほく産米粉のグラノーラ

グラノーラに入っている干しりんごは聡美さんが作っています。土佐町の湖畔りんご園を訪ねてりんごを分けてもらい、薄くスライスし、空模様と相談しながら干すことで完成する干しりんご。お菓子の素材ひとつひとつに時間をかけ、販売できるかたちにするまでどれだけ試行錯誤を繰り返してきたのだろうと思います。

 

乳製品や卵を使わずにお菓子を作る聡美さん。出張販売やイベントなどでお菓子を販売することも多いそうですが、アレルギーを持ったお子さんのお母さんが、目の前に並んだお菓子を見て「こんなにたくさんの中から選べるなんてうれしい」と言ってくれたことがとても嬉しかったそうです。

「東京にいる時にオーガニックの食材を販売する会社で働いていて、真摯に食べものを生み出している作り手の人達とたくさん出会って、何かを作っている人ってかっこいいなぁと憧れの念を持ちました。まだお菓子作りもしていなかったし何を作りたいという思いもなかったけれど、いつか自分も何か作る仕事をしてみたいという気持ちはその時からだったと思います」

その時は気づかなくてもいつか振り返った時、実はあのことと繋がっていたのかと実感する瞬間があります。今、目の前にあることも、きっと未来のどこかに繋がっているのでしょう。

 

「お菓子を作っていると、誰かが作ったものをバトンタッチして受け取っている気持ちになる」
そう話してくれた聡美さんの言葉がとても心に残りました。

 

蔦屋書店でのイベントでは、イチジクのマフィン、巨峰のマフィン、米粉のグラノーラやスコーンなど、土佐町やれいほく産のものを使ったお菓子を色々持っていきたいとのこと。

「季節の焼き菓子OriOri」は11月16日(土)のみの出店になります。どうぞお楽しみに!

 

*マフィンに使われている巨峰を作っている土佐町のMISHIMA FARMさんの記事はこちらです。

MISHIMA FARM @高知蔦屋書店

 

*高知蔦屋書店でのイベント詳細についてはこちらからどうぞ!

11/16・17 とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店

 

 

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くだらな土佐弁辞典

えげらがらい

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えげらがらい

【形】喉がイガイガする

 

例:江頭はえげらがらい

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「とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店(11月16日・17日開催)」出店者紹介

この記事は、2019年11月16日・17日に開催される「とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店」に出店する土佐町の事業者さんたちを紹介するページです。イベント当日は、ここにご紹介していく土佐町の食べ物や木工品を製作販売している方々が集結します。みなさまぜひお立ち寄りください!

 

とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店イベントページ

 

Forest

以前ブライダルの仕事をしていた宅間宏治さんが転職を考え始めたのは、今から9年前。
次に何をしようかと考えていた時に頭に浮かんだのは「大工さんになりたかった」という小学生の頃の夢でした。
ハローワークで知った木工の仕事を始め、その4年後に独立。
「ものづくりがやめられなかった」という宅間さんは、生まれ故郷である土佐町で、工房「Forest」を構えました。

 

以前勤めていた場所で作っていたヒノキの一枚板の製品は、落とすとあっという間に割れてしまう。せっかく作ったものを長く大切に使ってほしいと、どうしたら丈夫なものができるのか試行錯誤を始めました。

宅間さんが注目したのは竹。高知産の孟宗竹です。

竹を幅2,5センチ、厚さ4ミリに切ると定規のようなかたちになります。その面同士を貼り合わせていくことで竹の厚い層を作り、その側面からスライスしてできた板を作って商品を製作しています。この作業はとても手間がかかりますが、こうすることで落としても割れない丈夫なものができるそうです。試しに持たせてもらいましたが、ずしりとした重みがありました。

板にするために使う竹の面積は一枚板の二倍以上。竹の根元を使うか、葉先を使うかによっても強度は違うそうです。「葉先の方が硬い」と教えてもらった時は驚きました。

 

高知市内のホテル城西館に皇室の方々が宿泊する際、使われる竹のコースター

 

竹のしずく型イヤリング。ピアスもある。ピンクのスワロフスキー・クリスタルが埋め込まれている

 

お客さまからこんなものを作って欲しいと頼まれたものを作り始め、目の前にかたちとなって現れた時には「よっしゃあ!」と膝を打つ、と宅間さん。

「作れるか作れないかは自分との勝負、自分との競争。人間っていうのは想像できたものは絶対かたちにできるはずや」

その思いが宅間さんの信念です。手渡す時にお客さまが喜んでくれる顔を見るのが嬉しい、と話します。

「お客さまは、その商品ができるまでの苦労は知らない。当たり前のようにできると思っている。だからこちらも当たり前のように作ってその思いに応えないといけない。やってみて赤字になる時もあるし、しんどい時もある。でもそれも自分のスキルになるんやから」

その経験を積み重ねることで色々なことができるようになる、と話してくれた宅間さん。自分のアイディアと行動で道をつくってきた人の強さを感じました。

 

宅間さんは、東京日本橋の三越での出張販売や、土佐町小学校での授業なども行なっています。作業場の壁には、子どもたちが書いたお礼のメッセージが大切に飾られていました。

「ここが自分にとっての故郷だから。結局帰ってこれるのはここしかない。自分の子どもたちにもそう思ってもらえたら」

 

蔦屋書店のイベントでは、ぜひ宅間さんの竹の製品を手にとってご覧いただけたらと思います。

細部に施された工夫を、多くの方に知っていただけたらうれしいです!

 

11/16・17 とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店

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「とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店(11月16日・17日開催)」出店者紹介

この記事は、2019年11月16日・17日に開催される「とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店」に出店する土佐町の事業者さんたちを紹介するページです。イベント当日は、ここにご紹介していく土佐町の食べ物や木工品を製作販売している方々が集結します。みなさまぜひお立ち寄りください!

 

とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店イベントページ

 

MISHIMA FARM

山中敏雄さん・こずえさん夫婦が営む土佐町の小さなワイナリー、ミシマファーム。

今から60年前、こずえさんのお父様である山中義雄さんが植えたぶどうの木々がミシマファームを支えています。敏雄さんとこずえさんが結婚してから「たとえ一粒もぶどうが実らなくても、化学農薬・化学肥料は使わない」という約束のもと、土を作り、苗を植え、ぶどうの栽培を行いながらこの場所を守り続けて来ました。

 

義雄さんが亡くなり、あとを引き継ぐ決心をしたこずえさん。ぶどう園を継いだばかりの頃は、ぶどうの収穫・出荷が追いつかず、実ったぶどうの9割を腐らせてしまっていたそうです。

これからもぶどうを育て、食べていくことができるのだろうか…。ぶどう園を守っていくことができるのだろうか…。

悩む敏雄さんとこずえさんを日々農園に向かわせたのは、先代の義雄さんの存在でした。

高知では栽培不可能と言われていたぶどうを育て上げた義雄さん。そのぶどうの木を無下に切り倒せるかと言ったらそれはできない。この場所で自分たちに何ができるかと試行錯誤する中で生まれたひとつの思いがありました。

「たとえ房のほとんどが食べられない状態になっていたとしても、ひと粒、ふた粒だけでも収穫できるものがあればそれを大切に使いたい。せっかく作ったぶどうを一粒たりとも無駄にしたくない」

「ワインを造ろう」

これが、高知県初のぶどうを使ったワイナリー、ミシマファームのスタートでした。

 

 

ワイナリーはただいま2年目の醸造真っ最中。

「ワインを造ることは、この家をずっと紡いでいくという中のひとつのチャレンジ。小さい農業の規模でも、こうしたらうまくいくんじゃないかと試行錯誤し、諦めずにチャレンジする姿を見てもらいたい。次の世代に手渡す時に、農業をもっと可能性のあるものにしていきたい」

「毎年、ワインの味は変わります。ぶどうの味も変化するので、毎年同じ味のものが作れるとは思っていない。このワインができるまでの経緯を思い浮かべながら飲んでもらえたらうれしい。ワインの持つものがたりを感じてもらえたらと思っています」

と2人は話します。

 

ワインを通じてミシマファームを応援してくれる人たちがこの場所を訪れることができるよう、隣接する古民家「地蔵庵」での宿泊とぶどうの収穫体験ができる仕組みを考えているそうです。

 

蔦屋書店のイベントでは、土佐町・ミシマファームで生まれたワイン「土佐ぶどう酒」を販売します!

自家栽培ぶどう100%のワインをどうぞお楽しみに!

 

11/16・17 とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店

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くだらな土佐弁辞典

降りやみに帰りや〜

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降りやみに帰りや〜

 

【例】 雨が止んでから帰りなさい

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「とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店(11月16日・17日開催)」出店者紹介

この記事は、2019年11月16日・17日に開催される「とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店」に出店する土佐町の事業者さんたちを紹介するページです。イベント当日は、ここにご紹介していく土佐町の食べ物や木工品を製作販売している方々が集結します。みなさまぜひお立ち寄りください!

 

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sanchikara 

土佐町・高知県れいほく地域の野菜を東京や大阪、全国へ届けようと奮闘している「sanchikara」。関西出身の上堂薗純高さんと釜付幸太郎さんは、土佐町の人たちの人柄や自然に惹かれて暮らし始め、この地の野菜や食べもの、水の美味しさに大きな可能性を感じたそうです。

2017年に「sanchikara」を立ち上げ、今や全国各地の約200カ所に土佐町・れいほく地域の野菜を届けています。

生産量は多くなくても多種多品目を作っている中山間地域。

例えばれいほく地域のゼンマイは、全国でトップクラスに入るほどの品質なのだそうです。作っているものを市場に出せば評価されるものが多くあるのに、その存在が知られていない。そのため売れない、生産者さんの減少、高齢化、後継者問題など、課題はいくつもあります。このままだとゼンマイも他の野菜も近い将来なくなってしまう…。

この地の農業が直面している課題をどうしたら解決できるのか。生産者さんが作るこの地の作物を市場で高く売り、中山間地域の農業をこれからも長く維持するための仕組みをどうやったら残せるのか。

「sanchikara」は日々、生産者さんと共に試行錯誤しています。

 

米ナスのハウスで

農業を維持するためには、生産者さんの所得が向上することが必要です。

そのために何ができるのか?

2人は、土佐町・れいほく地域では冬の作物を作ることが難しい現状に注目しました。

冬の間も育ち、収穫できるものがあれば所得が上がる。

そう考えた2人はまず自分たちの畑で人参やかぶなどの冬野菜を育て始めました。その中でうまくいったもの、新しい品種や市場に出たら面白そうな野菜を選び、生産者さんに試しに育ててみるのはどうか相談してみることにしました。

何度も生産者さんの元へ足を運び、一緒に作業しながら自分たちの考えを伝え続けた2人。

同じ土の上に立とうとする2人の姿勢が少しずつ伝わっていったのでしょう。現在、黄色のカラー人参やフルーツかぶといった珍しい品種を作り始めた生産者さんがいます。ここまで来るのに4年。

これからも丁寧に関係を作りながら、新しい加工品を作ったり、生産者さんと共に行動していきたいと2人は話します。

 

 

「都会には、地方の野菜を買い付けて販売する“バイヤー”と呼ばれる人が山ほどいます。でも買い付けだけの時に来ても本当の意味での生産者さんとの関係性ができません。自分たちがこの地で生活しているからこその関係性を作り、その上でできることをやりたいと考えています。同じ目線でものごとを見て、一緒に土に触れることから生まれる“sanchikara(産地から)”の作物を届けたいと思っています」

sanchikaraを立ち上げた1年目は、野菜の売り先はあっても売る野菜が集まらない状態が続いたそうです。でも2人は諦めませんでした。きちんと人間関係を築きながら生産者さんから分けてもらったものをしっかり売る。売れたことで生産者さんはもっと売ろうという姿勢になっていく。そしてまたもう少し分けてもらって売る…。

そういったやりとりを積み重ねながら、少しずつ生産者さんからの信頼を得ていきました。

毎朝、集荷場には多くの生産者さんが採りたての旬の野菜を運んできます。ここから高知市内や県外へ、土佐町・れいほくの野菜として運ばれていくのです。

 

 

「昔はインターネットも情報もなかったし、人の行き来や物流が不便だったので、中間業者が介在することで情報が伝わってた。いわば都会の人がブランディングし、都会の人が付加価値をつけていた。今はそういう時代じゃない。産地で暮らし、この地のものは美味しいと一番よく知っている自分たちが、そのものに付加価値をつけて外へ出していけるようにしていきたい」

毎年、多くの人々がsanchikaraを訪れます。sanchikaraが野菜を販売しているお店の料理人やオーナーさんたちです。自分たちが料理に使っている野菜がどのように育てられているのかを知りたいと土佐町やれいほくを訪れるそうです。

「生産者さんが一番喜ぶのは、消費者の人たちが来てくれること。双方が実際に出会うことによって、売れるということとはまた違った喜びが生産者さんに生まれるんです」

“名刺はどうやって作ったらいいだろう?” 宣伝のPOPをどうしようか?”  と自ら考え、新しい利益を作っていこうとする生産者さんの姿勢に小さな変化を感じる時に、2人はとてもやりがいを感じるそうです。

お互いの顔が見える関係の中で生まれる生産と販売のかたちを作っていくために、「僕らができるところを精一杯やらなあかんな、と思う」と話していました。

 

 

 

蔦屋書店では、土佐町・れいほく地域の生産者さんが育てた旬の野菜が並びます。

米ナス、万次郎かぼちゃ、土佐甘長とうがらし、パプリカ、原木しいたけ、カラーピーマン、地みつ(はちみつ)…。(天候などにより変更する場合があります)

この地で生まれる野菜たちの美味しさを、ぜひ多くの方に知っていただけたらと思います!

 

11/16・17 とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店

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くだらな土佐弁辞典

なんちゃじゃない

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なんちゃじゃない

【意味】そんなことなんともないよ、なんでもないよ

→「〜してくれてありがとう」とお礼を伝えた時、「なんちゃじゃない!」と返されるとけっこうしびれる。

 

例:南ちゃんなんちゃじゃない

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