とさちょうものがたり

 

 

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。

人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。

土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?

みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!

(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)

私の一冊

藤田純子

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土佐ことば辞典」吉川義一  南の風社

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私の一冊

石川拓也

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「破天 インド仏教徒の頂点に立つ日本人」 山際素男 光文社

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私の一冊

澤田しのぶ

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「人イヌにあう」 コンラート・ローレンツ(著)小原秀雄(訳) 至誠堂

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私の一冊

長野通世

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「American Nostalgia」 Norman Rockwell パルコ出版

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私の一冊

鳥山百合子

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「ちいさいおうち」 バージニア・リー・バートン (著, イラスト), 石井 桃子 (翻訳) 岩波書店

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土佐町ストーリーズ

いいだこ売り(土居)

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昔、伊予(現在の愛媛県)の寒川から猿田峠を越して、瀬戸内からたこ売りが来ていました。

 

あるいいだこ売りが、森のかまち(水路)のふち(近く)を通りかかった時、草刈鎌をごしごしとぎゆう豊年さんに、

「兄さん地蔵寺へは何どき(時間がどれくらい)かかろかいの」と聞きました。

豊年さんは、ジロリッと見ただけで物を言わんと。

アリャこの人おかしいと思ったたこ売りは

「これはしたり」

と言うと、かまちぶちをかみへだいぶ歩いたと。

そしたらその足を見て豊年さんが草刈鎌をとぐのをやめて大声で

「たこ売りのおんちゃん!その足なら一とき半ッ(三時間)」

と言うたそうな。

和田久勝(館報)ー「土佐町の民話」より

絵:川原将太

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私の一冊

上田大

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「毎日が冒険」 高橋歩 サンクチュアリ出版

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私の一冊

筒井由美

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「しろくまちゃんのほっとけーき」 わかやまけん こぐま社

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私の一冊

藤田純子

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「窓際のトットちゃん」 黒柳徹子 講談社

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嶺北高校カヌー部の挑戦

Vol.6 嶺北高校カヌー部の練習

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「夏にはみんな見違えるように巧くなっているよ」

何度も転覆を繰り返していた女子生徒が目にとまる。どうやら1年生のようだ。ラヨシュが元世界チャンピオンだって知ってる?

「もちろん! 嶺北高校に入学したらカヌー部に入ろうって思ってたんですけど、ラヨシュがコーチに就任すると聞いて、『そんな凄い方に教えてもらえるなら絶対に入部しなきゃ!』って、凄い楽しみにしてたんです」
ずぶ濡れになりながら、目を輝かせる。若さってまぶしいなあ……。

ところでラヨシュは日本語が話せないし、英語で指導を受けることになるんだけれど、そのへんはだいじょうぶ?
「がんばります!」
彼女はパドルの持ち方をアドバイスされていたが、ボディランゲージを交えつつ、つつがなくコミュニケーションをとっていた。

この積極性があれば、カヌーだけでなく、英会話のスキルも上達していくだろう。

 


「彼らはビギナーだけど、私にとってはそのほうが教えやすい。道具は足りないものもあるけど、手直ししながら徐々に増やしていけばいい。問題ないですよ」
この日の指導は30分ほどと短かったが、ラヨシュも生徒たちも、手応えを感じた様子であった。

「これまでも練習時間は短かったの!? 授業が忙しいのは分かるけど、それじゃあダメだ! もっと増やさないと! なんなら早朝練習も始めようか……」
独りごちるラヨシュに、顔を引きつらせていた生徒がいたことは見逃せないが、案ずることはなかろう。呂蒙いわく「士別れて三日なれば刮目して相待すべし」というではないか。

ラヨシュも、こんな言葉を残していた。
「今は転覆を繰り返している生徒だって、夏が来るころには見違えるように巧くなっているはずだよ」

文:芦部聡 写真:石川拓也

 

書いた人:芦部聡

1971年東京都生まれ。大阪市在住。『Number』『NumberDo』『週刊文春』などに寄稿し、“スポーツ”“食”“音楽”“IT”など、脈絡なく幅広~いジャンルで活躍しているフリーライター。『Number』では「スポーツ仕事人」を連載中。長年敬愛してきた元阪神・オリックス監督の岡田彰布氏と共に、メルマガNumber『野球の神髄~岡田彰布の直言』を配信中。

 

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