メディアとお手紙

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お便りの紹介

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「とさちょうものがたり」が始まってから、お手紙やはがき、メールなどで編集部へたくさんのお便りをいただいてきました。今まで届いたお便りはすべて大切に読ませていただいています。なかには文通のようにはがきでのやりとりが続いている方も。心を寄せてくださっている方がいるということは、私たち編集部にとって大きな励みとなっています。

この「メディアとお便り」のコーナーでは、今までいただいたお便りを少しずつ紹介していきたいと思います。

 

 

【京都府 和田浩之さん・美晴さんより】

いつも楽しくHP・ZINEを拝見させて頂いています。これからも土佐町の応援をさせて下さい。祖父母、父が存命であればもっと笑って拝見できるんですが、なつかしい思いが先行。でも本当に好きです。これからも頑張って下さい。

*和田さんのお祖父様とお父様は土佐町南川のご出身で、毎年7月に行われる南川百万遍祭りを含めてよく帰省されていたそうです。お祖父様もお父様も亡くなった今は帰省する回数も少なくなったとのことですが、先日お電話でお話した時には南川で作っている南川百万遍味噌の話で話が弾みました。故郷には、いつまでもその人にとっての大切な思い出が残されているのだと思います。

和田さんは以前からとさちょうものがたりを読んでくださっていて、2年前に「とさちょうものがたりZINE」が発行されるようになった時「定期購読をお願いすることは出来るでしょうか?心は土佐町に居続けたいので」とメールをくださいました。それがご縁で、毎号送らせて頂いています。
遠く京都から、土佐町やとさちょうものがたりに心を寄せてくださっている方がいる。そのことが本当に嬉しく、ありがたい気持ちでいっぱいです。

 

 

【東京都 公益財団法人 大宅壮一文庫 岡知幸さんより】

お世話になっております。大宅壮一文庫の岡です。
『とさちょうものがたりZINE』第4号、受領いたしました。お送り頂きありがとうございました。

今回もほんとうに素晴らしい内容で、ご提供頂けてたいへん嬉しいです。
窪内さんの文章も写真もとても味わい深く、手にされた方はきっと喜ばれると思います。大切に配布させて頂きます。
次号を作成なさる際は是非またよろしくお願い致します。

*ある日、東京にある「公益財団法人 大宅壮一文庫」の岡さんから「とさちょうものがたりZINEを送ってもらえるだろうか?」というお電話をいただきました。岡さんは「とさちょうものがたり」を読んでくださっていて、勤務先である大宅壮一文庫で「とさちょうものがたりZINE」を配布をしたいとのこと。それから毎号お送りさせていただき、文庫で配布してくださっています。ZINEをお送りすると、岡さんはいつも丁寧なお礼のメールを送ってくださいます。こういったひとつひとつのお返事や感想が、私たち編集部にとっての大きな原動力です。

 

私たちの手から旅立ったZINEが、また別の方の手によって、より多くの方の手元に届けてもらっていることに心から感謝しています。ありがとうございます!

 

 

 

 

 

 

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高知新聞に掲載されました!

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2020年1月10日の高知新聞朝刊に「土佐町ベンチプロジェクト」の記事が掲載されました。高知新聞嶺北支局の森本敦士さんが記事にしてくださいました。ありがとうございます!

記事の写真のように、子どもたちがうれしそうに座っている姿に思わず笑顔になります。嶺北の木で作られたベンチのぬくもりを、子どもたちが体のどこかで覚えていてくれたらうれしいです。

完成した40個のベンチは、ただ今土佐町内に絶賛配置中!

これから土佐町のあちらこちらで町の人が座り集い、会話や交流が生まれるといいなと思っています。

 

手作りベンチで交流を
土佐町 地元職人が40台製作

【嶺北】ベンチで町を活性化?土佐郡土佐町の大工ら職人が手掛けた木のベンチが町内に増えている。2019年度内に40台を順次、各地区や人の集う場所などに置く予定。設置した町役場は「嶺北産材のベンチを置くことで、人々が交流を図りやすくなれば」と期待している。

同町が参考にしたのは、米フロリダ州セントピーターズバーグで約100年前、緑色のベンチを数千台設置した「グリーンベンチ」の考え方。ベンチがあることで人々が座り、交流が生まれ、その景観が観光名所にまでなったとされる。県の「木の香るまちづくり推進事業」の半額補助を活用し、約170万円で実施した。

町は嶺北産のスギとヒノキを使ったベンチの製作を町内の職人に依頼した。「作ったベンチが地元で喜んでもらえるのは幸せ」と、ふすま製造業の池添篤さん(52)。町内の大工や建具職人6人とともに、昨年11月、約1週間かけて製作した。

完成したベンチは長さ180センチ、高さ約40センチで、白木から優しい香りが漂う。町は昨年末から同町田井のころろ広場やみつば保育園、土佐町小中学校のほか、各地区で設置を進めている。

(森本敦士)

 

*ベンチのモデルを作ってくれた川田康富さんご家族。

川田康富・美都子・佳宗・真靖 (上ノ土居)

 

*40個のベンチを作ってくれた職人さんたちです。

7人の職人さん

 

 

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お便りの紹介 

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「とさちょうものがたり」が始まってから、お手紙やはがき、メールなどで編集部へたくさんのお便りをいただいてきました。今まで届いたお便りはすべて大切に読ませていただいています。なかには文通のようにはがきでのやりとりが続いている方も。心を寄せてくださっている方がいるということは、私たち編集部にとって大きな励みとなっています。

この「メディアとお便り」のコーナーでは、今までいただいたお便りを少しずつ紹介していきたいと思っています。

【大阪府 吉田美紗子さんより】

早速、とさちょうものがたりのバックナンバーをご恵贈いただき、何とお礼を申してよいか、大変嬉しくまことに有難うございました。お時間のある時どころか、すぐにこれまた楽しいイラストの茶封筒を丁寧に開封し、一気に3冊とも驚きと感動をもって読みました。
そしてどの号も、読んで終わりというものでなく、いつでも折にふれて手にとって読み、かつ眺めて、心やすらぎ心あたたまるものだとの感を深くしました。
(中略)
先日は04号をたくさんいただき、心ばかりのお礼のしるし、エールを込めて、おやつ少々お届けします。

 

*「とさちょうものがたりZINE04」を発行してから数日たったある日、土佐町役場へ電話がありました。「友人たちへも配りたいのでとさちょうものがたりZINE04号を送ってほしい」とのこと。それが吉田さんとの初めてのやりとりでした。

「(04号の筆者である)窪内隆起さんから私のところへ04号が送られてきたんです。夫が生きていたらこの本の存在を本当に喜んで周りの大切な友人たちに配っただろうと思い、何冊か送ってくれるようお願いしました。夫のお仏壇にも供えました」
と話してくださいました。
窪内さんにこのことをお伝えすると、吉田さんも吉田さんのご主人も産経新聞の記者だったとのこと、お二人は窪内さんが産経新聞記者だった時代の大先輩だったのです。吉田さんは司馬遼太郎さんの奥様であり同じく産経新聞の記者であったみどりさんとも親しい友人であったそう。この世界の風景を一本のペンで記し続けてきた大先輩たちの存在をあらためて感じ、背筋が伸びるような気持ちがしました。

 

 

【千葉県 さやさんより】

はじめてお便りをさしあげます。東京上野の国際こども図書館で「とさちょうものがたり」を見つけました。「とさちょう」ってどこ?「ものがたり」とは?
一枚刷のチラシの中で、ちゃんとした冊子はものすごく目立っていました。中身は…、おもしろかったですね。
私は信州の農村で育ちましたが、昔の思い出につながるような場面が多く、大きな共感と親しみとなつかしさを感じました。窪内さんのたくましさ、創意工夫の冴え。もっと著書を読んでみたくなりました。

 

*とさちょうものがたりZINEは、全国各地のさまざまな場所へ送らせていただいていますが、東京の上野にある「国際こども図書館」もその一つです。ある日届いたこのハガキは、国際こども図書館で確かにとさちょうものがたりZINE04号を受け取ってくれた人がいたことを私たち編集部に教えてくれました。このハガキの返事とともに、信州の農村と重なるものがあるかもしれないとZINE02号を同封しました。次のおたよりは、さやさんよりいただいたそのお返事です。

 

 

今頃、土佐町の秋はどんなにかきれいでしょうね。彼岸花は咲いていますか。稲刈りはもう済んだのでしょうか…。雲海や夕焼け、清流…。本当に懐かしく、思い出深く、故郷との縁がうすくなったとはいえ、胸がしめつけられるような感じでした。
町内の皆さんの笑顔がいいですね。大がかりなプロジェクトでしょうが、是非完成させてください。亡くなった方のお宅が紹介されていましたが、添えられた言葉とともにあったかい写真でした。

 

*その後、さやさんとは、何度かハガキでやりとりさせていただいていますが、直筆の手紙というものはいいものだなあと感じています。いただいたお手紙を時々読み返しては、初心を思い出しています。本当にありがとうございます。

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『土佐町の記憶 ウェブ連載』 高知新聞に掲載されました!

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2019年8月22日、高知新聞に掲載されました。とさちょうものがたりの連載「山峡のおぼろ」を執筆してくださっている窪内隆起さんの記事です。「山峡のおぼろ」のうちの20話をまとめた「とさちょうものがたりZINE04」について、高知新聞嶺北支局の森本敦士さんが書いてくださいました。ありがとうございます。

この記事が掲載された22日の午後、窪内さんが連絡をくださいました。「この新聞記事を読んだたくさんの知人・友人が、朝から次々と電話をかけてきてくれた」、と。

窪内さんが記した記憶が、多くの人に届きますようにと願っています。

 

土佐町の記憶 ウェブ連載  87歳幼少期の苦楽つづる
司馬遼太郎さんの元編集者 窪内さん(高知市)

【嶺北】土佐郡土佐町出身で、産経新聞記者時代に作家の司馬遼太郎さんの担当編集者を務めた窪内隆起さん(87) = 高知市一ツ橋町=  が、ウェブサイトに古里の思い出を連載している。山川での遊び、銃後の生活…。平易で温かみのある筆致から、貧しくとも自然と人の絆で満ちた山あいの暮らしが浮かぶ。

窪内さんは1955年に産経新聞大阪本社入り。65年に文化部に配属され、同紙で「竜馬がゆく」を連載中だった司馬さんの担当となった。続けて「坂の上の雲」が始まったが、窪内さんは父親の大けがを機に69年に退職し帰郷。その後も96年に司馬さんが亡くなるまで交流は続いた。

ウェブサイトは土佐町の魅力を発信するプロジェクト「とさちょうものがたり」。同町在住の写真家、石川拓也さん(45 )ら編集部が昨秋、窪内さんに執筆を依頼した。

戦前を知る人が減っていくことを案じていた窪内さんも快諾。「山峡のおぼろ」と題して昨年11月から連載しており、編集部はこのほど、20話分をまとめたA4版、48ページの冊子「ZINE04」も発行した。

これまでの各話は、窪内さんが12歳まで過ごした土佐町西石原(旧地蔵寺村)での出来事が中心。初めてアメゴを釣った「モリタカ渕」、飢饉食の彼岸花団子を作ってくれた「おゆうばあちゃん」などは克明な記憶で、当時の情景を生き生きと伝える。出兵先で死を覚悟した父親から送られてきた爪と毛髪を見た時の思い、家族の取り乱す様子など、生々しい戦争の影もつづった。

窪内さんは執筆中、産経新聞退職の際に司馬さんから贈られた色紙の言葉「婉なる哉故山 独坐して宇宙を談ず」が頭から離れなかったそう。故山は古里、宇宙は世間の意味で、司馬さんは「美しい古里でいろんなことをゆっくり考えたらいい」と話したという。

連載について窪内さんは、「戦争による日本の大きな悲劇、苦しい時代が忘れられていく気がしていた。文字に残すことが大事だと思った」。全40話の予定で、今後も随時掲載していく。

「ZINE04」は土佐町内などで無料配布しているほか、高知市の金高堂などで1部600円(税別)で販売もしている。

(森本敦士)

 

 

*「とさちょうものがたりZINE04」についての記事はこちらです。

 

Zine 04号を発行しました!

 

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読売新聞に掲載されました!

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2018年6月27日、読売新聞高知版に「石川拓也とさちょう写真展」の様子が掲載されました。

読売新聞の福田友紀子記者が写真展を訪れ、書いてくださいました。ありがとうございます。

 

写真展は6月30日をもって終了しましたが、新聞やテレビなど多くのメディアで取り上げていただき、町外、県内外から500人以上のお客さまが訪れてくださいました。

本当にありがとうございました!

 

土佐町の表情触れて  石川さん写真50点展示

土佐町の地域おこし協力隊員で写真家の石川拓也さん(43)が撮影した、町内の風景や人々の姿を紹介する写真展が同町土居の青木幹勇記念館で開かれている。30日まで。

山や田んぼなど季節ごとに姿を変える豊かな自然や、子どもやお年寄りを写した約50点で、2016年に同町に移住した石川さんが、ポストカード用や写真付きで町民の「人となり」を紹介するプロジェクトのために撮影した。昨年6月に開設された町のウェブサイト「とさちょうものがたり」で発信してきたが、写真展として紹介するのは初めてとなる。

展示方法にこだわっており、作品は長辺120センチ、短辺80センチの大きな布などに印刷して天井からつり下げ、風が吹けばふわりと揺れる。「『額縁に入れて触れないで』という見せ方は土佐町らしくない」との思いから、作品は触れてもよいという。

展示終了後の作品は無料で貸し出し、物産展など町をPRする催しで活用してもらえるようにしたいといい、石川さんは「僕が見てきた町の景色、出会ってきた人たちの姿を共有したい」と話している。

(福田友紀子)

 

書いていただいた新聞記事は「とさちょうものがたり」に大切に残していきます。

 

 

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毎日新聞に掲載されました!

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2018年6月29日、毎日新聞高知版に掲載されました!

毎日新聞の松原由佳さんが書いてくださいました。ありがとうございます。

松原さんは3月に4001プロジェクトを取材、写真展にも足を運んでくださいました。

写真展は6月末で終了しましたが、このように取り上げていただいたこと、感謝しています。

 

土佐全町民4000人を撮る  写真家石川さん「町の良さ 人で表現したい」

土佐町在住の写真家、石川拓也さん(43)が約4000人に町民を撮影するプロジェクトに取り組んでいる。四国中央部に位置する緑豊かな町の良さを町民全員の撮影を通じて表現しようと、2年前から始めた。30日まで「中間発表」の写真展を町内で開催中だ。

「こんにちは。いいお天気ですね」。暖かな日差しの3月、石川さんは同町地蔵寺地区に住む筒井政利さん(91)、重子さん(89)夫妻の自宅を訪ねた。笑顔で言葉を交わしながら、自宅庭で寄り添う2人にレンズを向ける。筒井さん夫妻の表情も柔らかい。

石川さんは千葉県で生まれ、ニューヨークや東京で写真家などとして活動した。土佐町民と知り合ったことをきっかけに「自然の手のひらの中で人間の暮らしがある。もっと人間の暮らしや命を表現したい」と2016年に移住した。町の暮らしを伝えるウェブサイト「とさちょうものがたり」を開設し、編集長も務める。

移住した年に撮影活動を始めようとした際、石川さんはふと立ち止まった。「そもそも町とは何か?」。思い至ったのは「人」だった。「人が町を作っている。町民全員を撮影することで、町を表現することに近づいていく」と考え、住民全員を撮影するプロジェクトを開始。昨年6月末時点の町の人口に合わせ、現在「4001プロジェクト」と名乗っている。これまで撮影した町民は約80人。道で出会った住民をその場で撮影することもあれば、仲良くなり何度も話を聞いてから撮影に入ることも。撮影状況などを数行の言葉で添え、「とさちょうものがたり」に掲載する。

石川さんは「中間発表」として、布にプリントアウトした作品などを展示する写真展を2日から青木幹勇記念館(土佐町土居)で開いている。30日までで、入場無料。

全員を撮影するのはかなり先になりそうだが、石川さんは「できるかどうか分からないが、生きている限りはやりたい」とのんびり取り組むつもりだ。

(松原由佳)

 

4001プロジェクト、まだまだ続きます!

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朝日新聞全国版「ひと」に掲載されました。

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朝日新聞全国版「ひと」に、とさちょうものがたり編集長石川が掲載されました。

朝日新聞記者、浜田奈美さんが6月に行われた「石川拓也とさちょう写真展」開始前日から高知入りし、取材に来てくださいました。ありがとうございます!

 

土佐町の人ひとりひとりのもとへ訪れ、出会い、『「記憶」を地道に積み上げていく』 4001プロジェクト。

この記事をきっかけに、「土佐町」の記憶が、多くの人に届きますように。

 

 

ひと  高知県土佐町で町民全員の撮影にとりくむ写真家  石川拓也さん(43)

雪の山道を笑顔で歩く老婦人。原っぱでにっこり笑う少女。早朝のバスをまつ姉妹ーー。高知県の山あいの土佐町で、約4千人の町民全員の撮影に挑戦している。
人々の自然な表情と暮らしを写し、町公認のウェブマガジン「とさちょうものがたり」に掲載する。人口にちなんで「4001プロジェクト」と名付け、「全員もれなく撮影する」と宣言した。

東京でレディー・ガガや桑田佳祐ら数々の著名人を撮っていた。だが、出版社などからの「依頼仕事」だけでは何かもの足りない。
撮影で全国を回った際、「断トツに人間がユニーク」と高知に魅了された。2年前、「地域おこし協力隊」として土佐町に移り住む。町民の暮らしを写真などで発信する仕事に手応えを感じた。

超高齢化という地方の現実にも直面した。「今度撮らせて」と声をかけた人を再訪すると、すでに亡くなっていた。そんな経験から、撮影とは、一人ひとりを歴史に刻む作業であると考える。

互いの距離感が近い暮らしの中で被写体との向き合い方も変わった。「目の前に笑顔で立つ人の存在感と、その場の空気感が伝わればいい」。技法にこだわらず、隣人へのあいさつのようにシャッターを押すようになった。

まもなく100人。撮影ペースを上げ、人と町の「記憶」を地道に積み上げていくつもりだ。

(浜田奈美)

 

 

・朝日新聞社に無断で転載することを禁じます

・朝日新聞2018/7/15掲載(18-3421)

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「土佐町の人、空気切り取る」高知新聞掲載!

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2018年6月13日、ただいま開催中の「石川拓也とさちょう写真展」の様子が高知新聞に掲載されました。

高知新聞嶺北支局 森本敦士さんが書いてくださいました。ありがとうございます!

この記事をきっかけに、高知市などからお客様が会場に足を運んでくださり、あらたなテレビの取材も受けました。

この新聞の写真は、6月2日の写真展オープニングイベントの様子です。布に印刷された写真が風に揺れ、来てくださった人たちが作り出していたあの日の「空気」が確かに写っています。

 

土佐町の人、空気切り取る

【嶺北】
土佐郡土佐町土居の青木幹勇記念館で、写真家で町地域おこし協力隊の石川拓也さん(43)による「土佐町写真展」が行われている。町民や景色、その場の雰囲気まで切り取ったような写真を布に印刷。つるされた48作品が風に揺れている。30日まで。

石川さんは世界各地を旅し、雑誌や広告で著名人らの撮影もしてきたが2016年に同町に移住。昨年6月からは町の魅力を発信すするプロジェクト「とさちょうものがたり」を立ち上げ、写真や記事を掲載している。

写真展には、全町民の肖像を撮る「4001プロジェクト」や、町広報誌の表紙に使われた景色などの写真を縦120センチ、横80センチの布に印刷。洗濯物のように上からつり下げ、外からの風で揺れるように展示した。

撮影された筒井政利さん(91)と重子さん(89)夫妻=地蔵寺=は「普段着のままの素顔が写っている」と笑顔。訪れた町民は「当たり前と思っていた町がこんなにすてきだと驚いた」と話していた。

ほかには四季の動画「キネマ土佐町」を上映。町内の障害者就労支援事業所と共に作るロゴ入りポロシャツなども販売している。

(森本敦士)

 

写真展は6月30日まで。多くの人に、土佐町の空気を感じていただけたらうれしいです。

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「とさちょうものがたり」高知新聞掲載!

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2018年5月28日、高知新聞にとさちょうものがたりの取り組みが掲載されました。

高知新聞嶺北支局の森本敦士さんが書いてくれました。ありがとうございます。

この記事は高知県だけではなく愛媛・香川・徳島、四国4県の新聞にも掲載されました。

どんぐりとの取り組みが多くの人に伝わっていくといいなと思っています。

この記事を読んで、どんぐりのメンバーさんもとても喜んでいたとのこと。

これからも小さな一歩を積み重ねていきたいと思います。

 

【地域を創る 四国を拓く  四社連載企画】

町の魅力を再発見  とさちょうものがたり(土佐町)

 

「あなたの町はどんな所?」と問われたらなんと答えますかー。

豊かな自然、人のぬくもり…。土佐郡土佐町のプロジェクト「とさちょうものがたり」が伝えようとするのは、一言では言い表せない町の魅力だ。それを映像や文章、デザインなどあらゆる手法を用いて、町内外に発信している。

仕掛け人は、まちが2016年に地域おこし協力隊として雇用した写真家の石川拓也さん(43)=千葉県出身。世界を旅し、雑誌や広告の世界で活躍していたが、「自分の見たい世界がここにある」と、人口約4千人の土佐町に移住した。

石川さんは「田舎には何もないと住民は言う。だけど、東京都は違う価値観があり、それからそれが大事になってくる。まず住民に自分の町を再発見してもらいたい」とし、「とさちょうものがたり」を始めた。自身や住民が書いた様々な町の記事をウェブサイトで発信する。

町内の美しい景観を撮影し、ポストカードや動画「キネマ土佐町」として公開。全町民の写真を載せようという「4001プロジェクト」も継続中だ。

住民が寄せた記事も味がある。1950年代生まれの執筆者によるリレーコラム、母が受け継いで来た料理の作り方、古い写真にまつわる人の記憶、好きな本の紹介ーなど、読み進めると土佐町民の暮らしの息遣いが感じ取れる。

活動はウェブサイト上にとどまらない。国内外で活躍する画家や歌手を招いたイベントを開催。町の魅力が彼らを通してロゴや絵、歌などに形を変え、町に残っている。谷川俊太郎さんの絵本の挿絵などを担当した下田昌克さん(50)=東京都=の来町は、新たな事業創出につながった。

下田さんの絵をプリントした服などをイベントで販売したところ好評で事業化することに。今年4月から町内の障がい者就労支援事業所「れいほくの里どんぐり」にプリント業務を委託し、絵と町のロゴが入った衣類の受注生産を始めた。

作業する利用者の反応も上々で、事業所管理者の上田浩子さん(40)は「(利用者の)工賃アップになり、職員以外の人とも関わることができる。協力して事業を大きくしていけたら」と期待を寄せる。

石川さんは「自分たちが面白がって、町の人が喜んでもらえることをやりたい。(町の魅力のような)輪郭のないものは、小さな話を集めると見えてくる」と話す。土佐町の物語を紡いでいくプロジェクト。今後、ストーリーがどう展開していくか、まだ誰も知らない。

(嶺北支局・森本敦士)

メモ:

「とさちょうものがたり」は2017年6月にウェブサイト(https://tosacho.com/)を開設。記事をほぼ毎日掲載している。今年4月から編集部の母体として任意団体「風」を立ち上げ、土佐町から委託を受けている。衣類プリントの注文はウェブサイトか、町役場総務企画課(0887-82-0480)へ。

 

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『日常写し 物語発信』 読売新聞に掲載されました

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とさちょうものがたり編集長・石川の記事が、読売新聞高知版に掲載されました。

2018年4月15日、読売新聞高知版「人あり」に掲載されました。
福田記者が土佐町に来て取材し、記事を書いてくださいました。
ありがとうございます!

人あり  『日常写し 物語発信』 土佐町移住の写真家 石川拓也さん

県北部、豊かな自然に囲まれた人口約4000人の土佐町に、写真家として世界中を旅し、雑誌「SWITCH」などで、人気歌手のレディー・ガガさんや桑田佳祐さんら著名人の撮影も手がけた石川拓也さん(43)が移り住み、町の情報発信に取り組んでいる。「『何もない田舎によく来てくれて』」とみんな言うけど、何でもあるよね。この町のすごさを町の人たちに気づいてもらうことも、大きな目的」と熱く語る。

広報誌デザイン

千葉市出身で、大学を中退し、世界中を旅する中で、写真を撮り始めた。紛争中のボスニア・ヘルツェゴビナで報道写真を撮っていたこともあるが、「極限状態よりも、日常のなかで違う視点を提案するとか、誰もが気づいていない美しさを表現する方が性には合ってるんじゃないか」と、ニューヨークや東京を拠点にして活動を続けた。

高知は何度も訪れたことがあったが、同町に初めて足を運んだのは2016年春。役場職員から「町の広報がうまく機能していない」という話を聞き、「それだったら、俺やるよ」と即決。その年の8月に移住し、「地域おこし協力隊」の隊員として働き始め、町の広報誌の表紙をデザインするようになった。

■新しいサイト

昨年6月には新たな町のウェブサイト「とさちょうものがたり」を開設した。広報誌とはひと味違った視点で町の魅力を発信しようと、自ら撮影した写真付きで町民の「人となり」を紹介したり、町民オススメの書籍をメッセージを添えて共有したり。また、町の広報活動だけでなく、イベント企画やフリーペーパーの発行、町内で開催されたライブのCD化など活動の裾野を広げている。

「『そもそも、生きるってなんだっけ』というような深いところから表現すれば、都会にいる人も、他の地域にいる人も誰しも共感できる物語がある」

■意識を変えたい

豊かな自然のなかで夏に川遊び、庭先で作っている野菜の驚くほどのおいしさ。町民にとってはあたりまえのものでも、町外から来た人にとっては魅力的なものはいっぱいある。

「でかい話になっちゃうけど、ちょっとずつ町の人の意識が変わっていくといいなって。町民が外に出て『うちの町ってこんなにすごいんやで』と言うのか、『何もない田舎ですわ』と言うか。その差は大きい」と目を輝かせる。

 

 

【取材後記】 感性もたらす心の変化期待

田んぼや渓谷などの風景を切り取った写真に、「こうほう とさちょう」というタイトルと町のロゴを加えたシンプルな表紙。「こんなオシャレな広報誌があるんだ」と手に取り、どこか懐かしい風景だなと思いを巡らせた。

やっと手がけた本人に会うことができた。世界中を旅していた頃の痛快なエピソードを振り返り、「バカじゃないとできない。世の中を知らなくて。すっごいバカだったのが、40歳過ぎて、ちょっとバカくらいになった」と明るく笑う。

一転して、真剣な表情から紡ぎ出される言葉は、「人間が生きていく適正な共同体の大きさとは何か」「肩書とか人間が身に着けているものは記号」など、生きることに対しての本質的な問いだ。

「世の中に垂れ流されている都会の価値観に巻き込まれて『都会はかっこいい、田舎はダメ』になっちゃう。おしゃれなカフェなんてなくても、何千年も人間は生きてきた。『カフェがない田舎はダサい』というのはすごく表面的。何が、本当に必要なものかという問いかけこそが大切」と語ってくれた。

世界を旅し、いろんな人の暮らしを見て、たどりついた境地だろう。石川さんの感性が、町内外の人の心にどんな変化をもたらすか楽しみだ。

(福田友紀子)

 

 

たくさんの人に読んでいただけたらうれしいです!

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