「アグルーカの行方」 角幡唯介 集英社
第35回講談社ノンフィクション賞を受賞。
「空白の5マイル」「雪男は向こうからやって来た」「極夜行」「アグルーカの行方」。この4冊でノンフィクション部門での賞をほぼ全て手にしているそうです。
1845年にジョン・フランクリン率いる探検隊129人全員が北極圏で死亡した。同じ風景を体験しようと計画された彼らと同じルートを辿る60日間の旅の記録です。
今回の探検も壮絶極まりないエピソード満載です。
「アグルーカ」とはイヌイットの言葉で「大股で歩く男」を意味するそうです。
元ジャーナリストらしい丹念な事前調査、資料の収集そして探検家としての豊富な知識に裏打ちされた作品です。
西野内小代