2022年6月

 

 

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。

人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。

土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?

みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!

(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)

私の一冊

西野内小代

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宝島(上・下)」 真藤順丈 講談社

返還前後20年の沖縄が舞台。

オンちゃんと呼ばれる英雄・豪傑をリーダーとした4人の戦果アギヤー(単なるコソ泥ではなく、戦果をあげて必要とする人々に届ける義賊)が、アメリカの基地から物資を盗み出し世界一の軍隊をキリキリ舞いさせていくという物語で始まる。

そしてある日の嘉手納基地でのアギヤーで状況は一変する。

オンちゃんが行方不明となりそれぞれが傷つき、恋人は狂人のごとき執念でオンちゃんを探し続ける。親友と弟は劣悪極まりない留置場で数年過ごすこととなる。

数年後、3人の幼馴染は教師・警察官・テロリストとなりそれぞれの角度から理不尽極まりない統治下の沖縄を変えていこうと挑んでいく。

様々な伏線が張り巡らされ、史実も組み込まれ、それらが最後でピタッと一点に交わる。

皮膚の質感、大気の湿度ある濃密感、細部に至るまで克明に書き込まれていて50数年前の沖縄が現実として認識できる。

改めて戦争の悲惨さ、敗戦国への理不尽な仕打ちを痛感。

5月13日の高知新聞に次のような作者のコメントがあります。「物語にはジャーナリズムとは違う形で読者の琴線に触れられる機能がある」

戦争状態の地域の悲惨さを報道よりも更に実感できた。

 

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木の香り袋、作っています!

土佐町の障がい者支援施設どんぐりのメンバーさんが、土佐町のノベルティグッズである「木の香り袋」を作ってくださっています。

ノベルティグッズ「木の香り袋」は、土佐町の大工さんからいただいたヒノキのカンナ屑を袋につめてさまざまな場所で配布し、土佐町の山の香りを楽しんでもらおうというもの。

どんぐりの皆さんが、毎日のパン作りや畑仕事など、日々の仕事の合間に作ってくださっています。その作業代はどんぐりの皆さんのお給料になる仕組みです。

以前もこちらの記事で制作風景をご紹介しました。

 

木の香り袋

 

「今日、作業してますよ〜」とご連絡をいただき、作業中にお邪魔しました。

フワッと香る森の香り。「いい香り〜。癒されます〜」と言いながら、作業するどんぐりの皆さん。ヒノキの香りは気持ちをリラックスさせたり、消臭、防虫効果もあるそうです。

 

机の上で切っているのは袋の中に入れる覚書。カンナ屑の香りの効用が書かれています。

「これから雨が多くなるので、室内でできる仕事があって助かります」

とスタッフの方が話してくれました。

 

 

無料のノベルティグッズです!

 

完成した木の香り袋たち。

土佐町のノベルティグッズとして、無料で配布しています。

友人知人の訪問時に気軽なお土産として、ネットショップや通販などをされている事業者さんは梱包材代わりとしてご自由にお使いいただけるとうれしいです。

これからもどんどん作って、町内の各所に置いていただく予定です。

土佐町の森の香りが、少しでも多くの方に届くといいなと思っています。

 

うちのお店にも置いてもいいよ〜という方や、使いたいからほしいという方は、いつでもご連絡ください!

 

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