下瀬戸の山の上で、山菜の栽培を行なっている岡林増榮さん。
手にしているのは幻の山菜と呼ばれる「しおで」です。しおでは6月あたりがシーズンで、この写真を撮影した7月初旬は収穫が終わりかけの頃でした。
幻の山菜と呼ばれるだけあってしおでは栽培するのが大変難しいそうです。土佐町の中でも(おそらく四国内でも)しおでを栽培しているのは岡林さんのみということ。こうして栽培して収穫できるようになるまで相当のご苦労があったようです。
それにしても職場がこの風景ってすごくないですか。
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土佐町の現在の人口です。(2017年6月末時点・土佐町公式サイトによる)
注:土佐町の総人口が3,997人(2017年4月末時点)から4,001人(6月末時点)に増加したことに伴い、当プロジェクト名も「4,001プロジェクト」に変更になりました。
“4,001プロジェクト”は土佐町に住む人々を、全員もれなく、写真家の石川拓也が撮影する計画。
念のため書いておくと、「全員もれなく」…あくまで目標です。
土佐町の人口の増減によって、タイトルもたまに変わります。 (敬称略・撮れたときに不定期更新)
先日、以下のような記事を紹介しました。
本山町の障がい者支援施設「しゃくなげ荘」が新たにオープンしたカフェのスタッフポロシャツを、とさちょうものがたり x どんぐりのシルクスクリーンで作りました、という記事です。
今回は、その続きです。
しゃくなげ荘から、今度は本部で職員さんが着るためのスタッフポロシャツを発注していただきました。
しゃくなげ荘は、職員さんたち参加のコンペにより、胸と背中のデザインを自ら制作したそうです。「できることは自分たちで」の姿勢が素晴らしいなあと思います。
そして、できたのがこちら!
デザインを職員さんたちが考えていると聞いてから、どんなデザインになるのかと私たちもワクワクしていました。
職員さんも「ポロシャツ、すごく楽しみです!」と言ってくださっていて、とてもうれしく思いました。
胸のデザインはこちらです。
背中と胸の絵はそれぞれ別の職員さんが描いたのだそうです。
そうそう、「しゃくなげ荘スタッフポロシャツ」制作から、下の写真の道具を導入しました。「プリントマシーン」です!
版を固定しているので、常に同じ位置にプリントすることができます。今までの方法と比べ、想像以上にスピードが上がり、制作側みんなで驚いたのでした。
もちろん一枚一枚手でプリントすることには変わりません。今まで通り、丁寧に制作していきたいと思います。
完成したポロシャツをしゃくなげ荘にお届けしました。「お〜、いいですね!」というお声がうれしかったです!
同じ場で働く人たちが頭をひねって考えたデザインのポロシャツ、とてもいいなと思います。
昨年から始めたシルクスクリーンが少しずつ認知され、広がっていることに感謝しています。
ありがとうございます!
7月27日(土)、高知市の「TSUTAYA中万々店」 にて、シルクスクリーンのワークショップをします!
ふだんからとさちょうものがたりのシルクスクリーン印刷をしているどんぐりのメンバーさんと、シルクスクリーンを体験してみませんか?
イベント当日は、
①TSUTAYA中万々店オリジナルデザイン
(ただ今、TSUTAYA中万々店の書店員さんがTSUTAYAオリジナルデザインを製作中!)
②とさちょうものがたりオリジナルデザイン
の2種類のデザインから好きな方を選び、トートバックやTシャツを制作することができます。
ZINEの販売をしたいというお話をするために、TSUTAYAさんの事務所へ伺った時のこと。
シルクスクリーンで印刷したトートバックやポロシャツも持って行き、私たちの取り組みの話をさせていただきました。
ちょうどTSUTAYA中万々店さんでもオリジナルのトートバックを作りたいと思っていたとのこと、トントン拍子に話は進み「ZINEの販売に合わせてイベントをやりましょう!」ということになったのです。
先日の打ち合わせ時にスタッフの方が「TSUTAYAのロゴととさちょうものがたりのロゴを一緒にデザインの中に入れたい。同じ高知に住んでいる人たちと何かやれたらと思っていたんです。このワークショップを一緒に作り上げるのだから」と言ってくださいました。
その気持ちがとてもありがたく、一緒にワークショップができることを本当にうれしく思ったのでした。
7月27日(土)はぜひTSUTAYA中万々店へ!
お待ちしています!
とさちょうものがたり x どんぐりのシルクスクリーン事業、町内外のみなさまにはいつも温かく応援していただきありがとうございます。
事業開始から2年目の現在、特に嶺北地方の多くの方々に知っていただいていることを日々感じる毎日。「うちのスタッフポロシャツ作ってほしい」「以前作っていたあのTシャツがほしい」などなど、嬉しいお言葉をいただけることが増えました。
町を歩いている時やスーパーで買い物している時も、私たちが製作したポロシャツやトートバッグを目にする機会も多くなりました。
とても心踊る瞬間になると同時に、印刷を担当するどんぐりのメンバーさんたちにとって大きな自信につながることだと思います。
ものづくりの現場にとって、これほどやりがいを感じられる瞬間はありません。
新しいデザインができるたびに興味を持って接していただくみなさまのおかげです。ありがとうございます。
さて、今回の記事はいつもの「〇〇作りました!」ではありません。
とさちょうものがたり x どんぐりで昨年スタートしたシルクスクリーン事業が、次のステップに進むことになりましたのでそのご報告をいたします。
具体的に言うと、事業の形態が新しくなりました。
これまで、とさちょうものがたりからどんぐりに印刷のお仕事を発注する形で進んできたこの事業ですが、昨年1年間やってきたことで、さらに一歩ステップを前に踏むことにしました。新たな形は、どんぐりからとさちょうものがたりへの「企業研修」という形を取ることになりました。
関わるメンバーさんは変わりません。どんぐりのメンバーさんが、とさちょうものがたり(任意団体 風)に企業研修としてお仕事に来る、という形になります。
具体的に何が変わるかというと、メンバーさんがとさちょうものがたりの作業場に仕事に来る場合、これまではどんぐりの職員さんの付き添いが必須だったのですが、これからはメンバーさんが自分で作業場に来て、仕事をして、自分で帰宅するという形になります。
メンバーさん自身がやりたかったり、発注が溜まっている時期などは、どんぐりの就業時間に関わらず仕事をすることになります。
同時に賃金も枚数を作れば作るほど稼げる仕組みに移行しました。シンプルでわかりやすい仕組みのもと、このシルクスクリーン事業に関わってくれる全ての方々がやりがいを感じて仕事をしていただけたらうれしいし、そんな仕組みを可能な限り良いものにしていくことが「とさちょうものがたり」の仕事であると考えています。
このシルクスクリーン事業の最終的な目的はスタートした当初から全く変化ありません。
それを一言でいえば、土佐町・嶺北の障がい者さんたちの笑顔。さらには様々な特性を持った異なった人々が集って共に生きていくための場づくり。あ、ぜんぜん一言で言えてないですね。。。とにかく、そこにたどり着くための道路整備を少ししましたよ、というのがこの記事の趣旨であって、目的地は終始変わっていません。
今後の「〇〇作りました!」や「XX作ります!」などの記事に、「障がい者就労支援施設 どんぐり」の表記が減ったり無くなったりする場合が想定されますが、シルクスクリーンでの製作現場において、上記のような前向きな変更があったことがその大きな理由です。
いつも「とさちょうものがたり」を訪れていただいているみなさま、シルクスクリーン事業に興味を持って見ていただいているみなさまにはその旨ご理解いただきたく、日頃の感謝とともにこのような形でご報告させていただきました。
今後ともよろしくお願いいたします。
とさちょうものがたり編集部
少しずつ、「とさちょうものがたりZINE」を取り扱っていただけるお店が増えてきています。
今回はその中のふたつのお店をご紹介します。
帯屋町商店街の金高堂書店本店さんです。
入り口入ってすぐ左手です。奥の、あそこに、見えますね。
高知市・帯屋町の大型書店・金高堂さん。品揃え豊富、店員さんの対応抜群、帯屋町商店街に行くたびに寄っています。
入り口入ってすぐの左側に、「高知コーナー」があり、その一角で販売していただけることになりました。
金高堂さんのFacebookページでも紹介していただきました。
藁工ミュージアムは、高知市内の名所の一つともなっている美術館。以前は藁の倉庫だった建物がとても特徴的です。
以下は藁工ミュージアムウェブサイトからの引用。
その藁工ミュージアム入り口横のショップでも、「とさちょうものがたりZINE」を取り扱っていただいています。
様々な企画展や演劇の上演などが絶えず行われています。個人的には建物がとても好きで、これを見にいくだけでも価値アリと思える場所です。
「土佐町ポストカードプロジェクト」で撮影した写真を、毎年名刺にしています。
今年度分も4月から実施しているのですが、お知らせが遅くなってしまいました。すみません‥。
例年どおり6種類の風景はすべて土佐町の風景です。今後も、不定期に新たな写真にリニューアルします。
各写真の撮影場所は以下の通りです。
100枚:3,000円
200枚:4,000円
300枚:5,000円
400枚:6,000円
500枚:7,000円
※送料・消費税別途 ※制作費込(名前・住所・社名)※用紙:ミセスB スーパーホワイト 180kg
2017年度版は以下
こちらは2018年度版
2019年6月現在、3号まで発行した「とさちょうものがたり ZINE」。
一定期間の無料配布の後は増刷し、バックナンバーとしての販売を行なっています。
ありがたいことに、「とさちょうものがたり ZINE」の内容に共感していただき、他の様々な商品のお隣に置いていただけるお店が少しずつ増えてきました。
今回はその中から、2軒の素敵なお店を紹介します。
2階にある図書室から1階を見る。2階の素晴らしい蔵書の数々は、1週間くらい寝袋持参で泊まり込み、本をずっと読んでいたいと思えるほど。
初めて聖屋さんを訪ねた日、玄関のドアを開けてすぐの棚には色々なお店のチラシと一緒にZINE03号が置かれていました。驚いて聞いてみると、高知市の友人が持ってきてくれたとのこと。店主の聖子さんはもう読んでくださっていて「とてもよかったです」と言ってくださいました。
その時は無料配布分として置かせていただけたら思い訪ねたのですが、聖子さんは「続けていけるようにお金も必要でしょう?こんな形はどうかしら?」と小さな箱の上ふたにハサミで切り込みを入れて貯金箱のような箱を作ってくれました。「お客さんがZINEを持ち帰る時に、“お気持ち”を入れてもらいましょう」と。
聖子さんの気持ちに涙ぐんでしまったほどうれしかったのですが、その時は無料配布期間。聖子さんのお気持ちだけいただきました。
「今後、販売することになったらぜひお店に置かせてください」と話すと「もちろん、喜んで」と言ってくださった聖子さん。その言葉に、私たちはどんなに励まされたことでしょう。
今ではZINEと、シルクスクリーンで印刷したトートバックを販売してくださっています。
店主の聖子さんが作る季節の野菜を使ったランチはとても美味しく、人参の葉とそば粉を使ったかき揚げと玄米ごはんは最高でした。手作りケーキもコーヒーも味わい深いお味です。
テラス席はぽかぽかと暖かく、満腹になったあとには、ごろりと寝転んでしまいたい誘惑にかられます。
何度も言いますが、2階の図書室、オススメです!
以前からZINEをお店に置いてくださっていた海花布土木さん。お店に行くたびに店主の島津さんは「いろんな人にZINEを紹介してるのよ」と言ってくださっていました。ZINEの販売も快諾してくださって、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます!
作家さんのワークショップや展示会も開催している海花布土木さん。インドの女性がひと針ずつ縫いあげた大きなキルトマットや、蝋引きの紙で作られたピアスを購入したことがあるのですが、その品について尋ねると、島津さんはいつも丁寧に説明してくれます。そのこともあって、そのものに出会った時のことが今も浮かんでくるのです。丁寧に作られたものには、そのものの持っている物語があることを思い出させてくれます。
ぜひ足を運んでみてくださいね!
「ドオン!」 山下洋輔 文, 長新太 絵 福音館書店
うちから追い出された“オニのこ ドン”と“にんげんのこ こうちゃん”。
ふたりの間で突然始まったドラムバトルに、気づけばおとうさんやおかあさん、ペットのねこやうし、まちのみんなも加勢して…。
ドンドコ ドンドン ドン!
ドコンコ ドコンコ ドン!
ドンドコ ドンドコ ドコドン ドン!
ドカシャバ ドカシャバ ドカドカドカ!
ドンカカ ドンカカ ドカカカドン!
そして、不意にみんなが同じタイミングで鳴らした「ドオン!」
長新太さんの絵本は大好きで子供たちにもよく買って帰るのだけど、その中でも、ジャズピアニストの山下洋輔さんと共著したこの本は特別。
「みんなで生きる」って、きっとこの本で描かれたようなことだと思う。
ひとりひとり違うリズムは、ひとりひとり違う意見や哲学をもっているってことでもあって、それがぶつかり合うとケンカになることもある。
けど、ふとしたタイミングで、同じ「ドオン!」を鳴らしてしまうこともあって、ワッハッハって笑って「またやろうね」って別れることもある。
ひとりひとり違う人間。無理に合わせる必要なんてない。
それでも、ちょっとした一瞬の「ドオン!」があれば、一緒に生きていけるんだよ。
尾崎康隆
高知の方々はもちろんご存知のことと思いますが、嶺北地方(大川村・大豊町・本山町・土佐町)の一大イベント、れいほく博の開催が近づいています。
2019年7月7日の開会式を見据え、「4町村の方々にれいほく博ポロシャツを着てほしい!」というれいほく博事務局の思いを受け、とさちょうものがたり x どんぐりのシルクスクリーンでの制作を行なっています。
4町村の関連団体のみなさまに声をかけさせていただき、2019年6月7日時点で200枚を超える発注をいただきました。みなさま本当にありがとうございます。
カラーバリエーションは上にある5色。ロイヤルブルーが一番人気な気がします。
印刷はもちろんどんぐりのメンバーさん。今ではすっかり職人さんの域にまで達しています。
れいほく博は7月7日が開会式です。みなさまぜひ「れいほく博記念ポロシャツ」を着て盛り上げましょう!
左胸に印刷したロゴ
土佐町や嶺北に在住ではない方のために、まず「しゃくなげ」の紹介から始めましょう。
「しゃくなげ」は、土佐町のお隣、本山町にある障がい者支援施設。正式には「社会福祉法人 本山育成会しゃくなげ荘」、地元の人には「しゃくなげ」と呼ばれています。
「しゃくなげ」では障がい者の方が一緒に居住して寝起きを共にしています。農園も運営し、有機無農薬で作るお米や野菜を育てています。
そのしゃくなげが、農園で作った農産物を主に使ったお店を開くという。店名は「カフェレスト しゃくなげ」。モーニングとランチを提供するそうです。
この記事を書いている時点(2019.6.7)はとっくにお店がオープンを迎えていますが、まだお店がオープン前の3月後半、しゃくなげの職員さんから「お店で働く人が着るポロシャツを作ってほしい」という注文をいただきました。
カラーはピンクとネイビーの2種類。
デザインはコーヒーカップから立ち昇るしゃくなげの花。通常、しゃくなげの花はこんもりとまとまっているので一枚一枚バラした様子は少し珍しいかもしれませんが、これが合わさるとしゃくなげになります。
背中
もちろん印刷はシルクスクリーンで、どんぐりのメンバーさんが行いました。職人の技!
「どんぐりのメンバーさん」というより「どんぐりの職人さん」と呼びたい
できたてホヤホヤなり。
できたてホヤホヤなり。
そしてオープン後のある日、「カフェレスト しゃくなげ」を訪れランチを食べてきました。この日のランチメニューはホイコーロー。
ボリュームいっぱい
お腹いっぱいになって700円!これは施設が自分たちで農園を運営しているから実現できる値段なのだそうです。
一息ついたときに撮影させていただきました。
障がい者支援ー有機農業ー健康的で美味しい食事ーローカルビジネス、まだまだ要素はたくさんあるかもしれませんが、そういった地域社会に必要とされている物事や仕事がとてもきれいに繋がって循環している様子に脱帽する思いがします。
これから度々食べに訪れる場所になることは間違いない「カフェレスト しゃくなげ」です。