「ちいさいおうち」 バージニア・リー・バートン 岩波書店
小学生の頃に図書館で出会い、毎週のように貸出、返却を繰り返し、毎日読んでいた1冊。
Favorite Book『ちいさいおうち』、Favorite Music『カノン(パッヘルベル)』の夢見る小学生は…。
そのまま今に至る。
藤田千春
著者名
記事タイトル
掲載開始日
山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。
人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。
土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?
みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!
(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)
「奇跡の脳」 ジル・ボルト・テイラー 新潮文庫
37歳、女性の脳科学者がとても珍しい脳卒中を起こしてしまう。
脳卒中を起こした朝の様子は、脳卒中を起こし症状が進んでいくと、普通にやっていることがこんな風にできなくなっていってしまうのか。わかりやすく書かれていてとても引き込まれます。
危篤状態から脱したあと、8年に及ぶ壮絶なリハビリを経て復活!
その第一歩はまず、睡眠、とのこと。人間の自然治癒力のすごさ!
「寝るのが一番の薬」は世界共通なのですね。
左脳と右脳の役割にびっくり。人間の脳は神秘です。右脳マインドに気づき、奇跡の復活をなし得た筆者に拍手喝采!
復活したからこそのこの本に、勇気付けられます。
上土井恵子
「遍路まんだら」 村上護 佼成出版社
「萩殺人事件」 内田康夫 光文社文庫
「須磨明石殺人事件」 内田康夫 光文社文庫
「藍色回廊殺人事件」 内田康夫 光文社文庫
我が家の本棚には日本文学全集がずら〜〜っと並んでいる。これは自分が退職後にゆっくり読もうと思って在職中に購入したのだが退職して9年…。まだ一冊も読破していない。まあ死ぬまでには何とか読むかな…。
今、私のベッドの枕元には内田康夫の浅見光彦シリーズのサスペンスが常に置かれている。これは浅見光彦というルポライターが「旅と歴史」の原稿を書く取材の途中で殺人事件に遭遇し、難事件を解決する話だ。事件に出会って警察に疑われると、水戸黄門の印籠のような刑事局長の兄が出てきて堂々と捜査に参加する。パターンは同じだが、あちこちの地方の様子や旅先の風景やふれあった人のやさしさ等、旅情や人情を感じながら自分もその場所へ旅した気持ちになってくる。
そして、何と言っても身長180㎝、イケメン、おっとりとやさしい性格。かなりのマザコンだが、警察の組織力を出し抜く抜群の推理力…。年齢は永遠の33歳(ここから歳をとらない)。「彼の鳶色の瞳に見つめられると…」という表現がよく出てくるが、ぜひ見つめられたいものだ。
こんな彼がいるといいな…、もう無理!!せめて娘の彼にでも…、これも無理!!
他に信濃のコロンボこと竹村岩男警部、警視庁捜査一課の岡部和雄警部と魅力的な男性が出てきて、さっそうと事件を解決するシリーズ等、今夜もサスペンスの世界に浸りながら眠りにつく私です。
川田ルミ
「江戸川乱歩傑作選」 江戸川乱歩 新潮文庫
江戸川乱歩との出会いは小学生の時。
近所のおじさんの家にあった『屋根裏の散歩者』のハードカバーの表紙が怖くて怖くてこの本は一体どんな本だろうとドキドキしたのを覚えています。
結局読んだのは中学生になってからだったのですが。
この短編集の物語はどれもこれも一体最後はどうなってしまうんだろう?と思わせるものばかり。
『鏡地獄』を読んで、ガラスの球体の中心とはいったいどんなものだろうと想像してみようとしては想像すらできません。
私が一番好きなのは『芋虫』なのですが、かつて伏字だらけで発表され、戦時中には発禁処分となったのだそう。
そうなるのも頷ける、そんな物語です。
和田亜美